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退職代行サービスの光と影 弁護士が語る実情と課題

公開日2024/08/26 更新日2024/08/26 ブックマーク数
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退職代行サービスの光と影 弁護士が語る実情と課題

▼お話を伺った人

(左から)

センチュリー法律事務所
弁護士 小澤 亜季子 先生

赤坂山王法律事務所
弁護士 竹内 瑞穂 先生

中学・高校の同級生でもある小澤先生と竹内先生のお二人で行っている退職代行サービスの提供が今回のテーマです。近年注目を集めている“退職代行”ですが、最近は弁護士以外にも、労働組合、民間など退職代行に携わる業者が増えたといいます。

お二人が退職代行サービスを開始した2018年当初のお話や依頼内容、2019年に小澤先生が出版した 『退職代行 「辞める」を許さない職場の真実』の内容も交えながらお話を伺いました。

――:いまでは民間の業者も増えましたが、退職代行に対応し始めた当初はどのような状況だったのでしょうか?

小澤先生:当初はまだ民間業者が少なくて、当時は1人じゃ対応しきれないほどの依頼件数がありました。また私が2年間官公庁に行っていたため、その期間竹内先生に引き継いでもらい、復帰した現在は二人で行っています。利用者の人数は 具体的に数えていないですし、時期によってバラつきがあるのですが、少なくとも週に1回ぐらいは相談を受けています。

竹内先生:そうですね、2人で分けているのでそのぐらいの頻度でしょうか。依頼の種類も変わってきて、役員の辞任依頼が増えてきました。以前は1〜2割程度だったのが、逆転して多くなっています。

役員の退職代行増加 管理職レベルでの需要の高まり

――:依頼者の年齢層についてはいかがでしょうか。

小澤先生:2019年に本を出版した際に統計を取ったデータと今回の取材前に現状の依頼者の層を確認したのですが、20代が3割、30代が3割、40代以上が3割という感じで以前とあまり変化がありませんでした。弊所の依頼費は民間の退職代行サービスと比較して高めなので、若い方がカジュアルに使うケースは少ない印象です。

竹内先生:本人も会社と交渉することに抵抗感が低く、自ら退職を申し出て受理されるであろうケースについては、まずは自分で伝えて、それでうまくいかない場合に依頼してくださっても平気ですよ、とお伝えすることもあります。
依頼費用が税込み7万円超になるので、自分で退職できるのであればお金の節約になりますし、今後の備えになります。
ただ、この案内をしても他の業者を通じて退職する方がいるので、その点はどうなのかと考えてしまいます。

小澤先生:退職代行案件を始めた2018年当初、情報弱者を対象としたビジネスだと批判されました。退職代行というサービスを知らない人に、無知につけこんで高いお金をとってるというようなことを同業の先生からも言われました。
それほど、当時は「退職代行サービス」の存在自体があまり知られていませんでした。現在では、このサービスを知らない人はほとんどいないほど、広く認知されています。

――業者が増えたことで、依頼の種類に変化はありましたか?

小澤先生:オーソドックスな退職とは毛色が少し違うのですが、例えば役員の辞任案件です。役員の場合は、辞任になるので退職とは違う部分があります。従業員の方でも、管理職レベルの方の退職案件をご依頼いただくことが増えたように思います。

竹内先生:私の感触としても、管理職の方の利用が増えていると感じます。正直申し上げて新卒の方の利用は少ないですね。カジュアルに利用する方は少なく、しっかりとした依頼をする方が多い印象です。

――: 確かに、管理職の方や役員の方が多いというのは、依頼の内容がより重い案件であることが伺えますね。

小澤先生:役員の場合、権限がないのに役員にされているケースや、辞任を申し出た際に損害賠償を求められるリスクがあるため、相談が増えています。特に中小企業の役員の方が多いです。

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