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厚生労働省は10月11日、2024年版の「過労死等防止対策白書」を公表した。同白書は過労死等防止対策推進法第6条に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書。2023年度の過労死の概要や政府が過労死などの防止のために講じた施策の状況について紹介している。
2024年版の過労死等防止対策白書のポイントとしては、8月2日に見直し案を閣議決定した「過労死等の防止のための対策に関する大綱」で調査研究の対象となった業種(医療・芸術・芸能分野)のほか、DXなど先端技術担当者の調査分析結果を記載している。
まず、労働時間については、週労働時間が40時間以上の雇用者のうち、60時間以上の割合は減少傾向にある。2023年は前年から0.5ポイント減少し、8.4%となっている。なお、大綱では週労働時間40時間以上の雇用者のうち、60時間以上の雇用者の割合として、2028年までの数値目標として5%を掲げている。
また、業種別で見ると、「運輸業、郵便業」(18.5%)、「宿泊業、飲食サービス業」(16.0%)、「教育、学習支援業」(15.9%)の順に60時間以上の雇用者の割合が多くなっている。2023年の割合は、前年と比較すると一部で労働時間が増加している業種があるものの、多くで横ばいもしくは減少傾向にある。

週労働時間60時間以上の雇用者の割合(令和6年版過労死等防止対策白書〔概要版〕より抜粋)
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