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常に新しい学びを続けることで「求められる人材」になれる【CFOインタビュー 株式会社RECEPTIONIST 執行役員CFO兼経営企画部長 川村 卓哉氏】

公開日2025/01/07 更新日2025/03/21 ブックマーク数
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CFOインタビュー 株式会社RECEPTIONIST  執行役員CFO兼経営企画部長 川村 卓哉様

今回は、株式会社RECEPTIONISTで執行役員CFO兼経営企画部長としてご活躍している川村 卓哉氏にお話を伺いました。
川村氏は2024年7月に同社へ転職。本インタビューでは、川村氏のこれまでのキャリアのなかでのターニングポイントや仕事に対する価値観、現職の事業および同社の魅力などを伺いました。経営管理の領域で活躍する川村氏の考えに触れることで、読者の皆さんのキャリア形成に役立つヒントを得られるかもしれません。ぜひ、ご一読ください。

【プロフィール】

川村 卓哉(かわむら たくや)
株式会社RECEPTIONIST 執行役員CFO兼経営企画部長/公認会計士

慶應義塾大学商学部卒、早稲田大学大学院会計研究科修了。
2008年に公認会計士試験を合格、会計大学院在学中に有限責任監査法人トーマツ トータルサービス部門に入所。公認会計士として、監査、IPO支援、財務DD、ベンチャーサポート活動、海外勤務など幅広い業務に従事。IPOを目指す観光・民泊領域のベンチャー企業、IoTベンチャー企業にて、管理部門責任者およびCFOとして、資金調達、IPO準備(主幹事・監査法人対応を含む)、社内管理体制構築を実施。
2020年4月にプライム上場企業の株式会社エアトリに入社。執行役員として管理本部・企業戦略部を管掌し、管理業務・IR業務を統括するとともに、投資事業にも従事し、投資先のIPO実現に向けた支援を行なってきた。2024年7月に現職へ就任。

【会社紹介】

株式会社RECEPTIONIST
クラウドサービスの開発および提供を行なっている企業で、2016年に創業。代表サービスのクラウド受付システム「RECEPTIONIST」は、受付の社内取次と受付票の記⼊、来客者情報の管理などを効率化するシステム。同社の代表取締役CEOである橋本 真里子氏が、起業前の10年以上にわたって経験してきた受付嬢の業務を生かして、「RECEPTIONIST」を開発した。ほか、日程調整ツール「調整アポ」と会議室予約システム「予約ルームズ」もサービス展開している。
公式サイト:https://receptionist.jp/

「ベンチャー企業の経営陣」を目指して学生時代から自己研鑽

川村 卓哉様

――まずは川村さんのご経歴をお教えください。学生時代も含めて、これまでどのようなキャリアを目標にされてきましたか?

私は父と兄が税理士で、昔から士業関係、税理士や公認会計士の仕事を身近で見ていたので、大学時代に「将来は経営に携わりたい」と考えていました。その気持ちがあったので大学時代はビジネス研究サークルに入ったり、ビジネスプランコンテストなどに参加したりと積極的にビジネス関わる機会を作っていました。身近に起業する人も多くいて、刺激的な学生時代だったと思います。

大学を卒業した2008年頃は、日本でもスタートアップやベンチャー企業が台頭して社会を動かしていたこともあり、ベンチャー企業に入ってその経営陣になりたいという思いを持つようになりました。ただ、父や兄の姿をみていたこともあり、何らかの専門性や強みを持って経営に関わりたいと思って公認会計士の資格は取っておこうと考えました。

――大学時代に明確な将来像があったのですね。会計士の資格を取って経営にということは、当時から「CFO」を目指していたのでしょうか?

学生時代は特にCFOには特にこだわっていませんでしたが、 何かしら自分の強みがあった方がいいなとは考えていました。自分が営業や開発ができるタイプではないことは感じていたので、別の選択肢を取ろうと思いました。その中で得意なことを考えると、裏付けされた知識や学んだことをベースに生かす仕事が合っていると思って、まずは会計の専門性を身に着けようと考えました。

会計士試験に合格して監査法人に入ってからも、より経営陣に近いところで経験を積みたいと考えていたので、IPO支援部門に配属されるように動きました。あとは、より早く経営側の経験を積むのであれば、ベンチャーに行くことになると思っていたので、ベンチャー企業向けのイベントや勉強会に積極的に参加していました。 仕事でもIPO案件に携わり、やはりベンチャーに行きたいという思いを強めていました。

――自分で希望キャリアをつかみ取りに行っていますね。監査法人で身に着けたことで、ベンチャー企業に転職に活かせたことはありますか?

そうですね、転職した20代後半頃で言うと、基本的なビジネススキルが身についていたことが役立ったと思います。公認会計士の資格に合格して、ある程度の知識、例えばJ-SOX法(内部統制報告制度)がわかるとか、ベースとなる知識はありましたけど、いちばん役立ったのは基本的なビジネススキルでした。

上場企業やIPO準備企業といったある程度組織が出来上がっている企業とやり取りすること、監査法人の立場なので年次を問わず専門家として扱われることから、調べることは徹底的に調べて結論を出し、ドキュメントにまとめてレポートすることを繰り返していました。その中で、しっかりしたソースから自分なりに考えて答えを導き出すという経験が、ベンチャー企業に行って役に立ったと思います。

転職先を選ぶ基準は「共に働きたい経営者か」「面白い事業か」「自分が価値を提供できるか」

川村 卓哉様

――監査法人からのキャリアパスとしては、上場企業で経験を積んでからベンチャー企業を目指すなど、段階を踏んでいくという考え方もあるかと思いますが、川村さんはいかがでしたか?

確かにまず上場企業に入るという選択肢もありましたが、ベンチャー会社に入る方が、純粋にやりたい仕事のイメージに近いと思っていました。 とはいえ、創業間もない会社というのもちょっと違うなと思っていたので、IPO準備を始めるタイミングにあるような成長フェーズのベンチャー企業が良いと考えて、民泊・旅行ビジネスを手掛けるベンチャー企業に転職しました。

――ベンチャー企業に転職する際に、その企業の善し悪しを判断することが難しいと思いますが、川村さんなりの判断基準はありますか?

事業や組織が安定しているフェーズではないところが魅力なので、業績や労働環境ではなく、一番重視するのは“共に働きたい経営者か”という点です。社長や経営陣と一緒に働くことにワクワクするかというのがベースとしてありますね。

それと“自分が価値を提供できるか”という点も重視しています。求められる業務・役割から、自分が価値を提供できるかという点は会社を選ぶうえで重要になっています。また、現状で自分が提供できる価値だけではなく、働いていく中で吸収できる領域があり、自分が提供できる価値を高めていけそうか、ということも考えるようにしていました。

スタートアップやベンチャー企業が展開するサービスは、最初のうちはまだ発展途上なところがたくさんあったりするんですよね。でも、そのサービスが成長して世の中にとって価値あるものになりそうか、自分も参画したくなるような面白さがあるかというのは重視してきました。だから、これまで携わった事業について後悔したことはないですね。

――その基準で考えた際に改めて現職のRECEPTIONISTに転職した決め手は何ですか?

事業領域に魅力があったことですね。弊社の事業領域は、ビジネスとして結構安定していると思うんです。法人向けのサービスで、継続されやすく解約率が低い、そして何より弊社自身がサービス向上に真摯に取り組んでいます。開発を改善し、営業にも力を入れているので、事業が中長期的に着実に成長していく基盤ができています。それと、弊社代表の橋本が長年、受付業務を現場で経験していて、受付のプロフェッショナルなんですね。その経験をサービスに落とし込んでいるので、本当によく作りこまれたサービスになっています。

――入社前からかなり期待値が高かったようですが、実際に働き始めて気づいたことはありますか?

いくつかあります。まず、女性活躍を推進していること。弊社は女性比率が比較的高く、全体の約半数を占めています。皆さん、本当にいきいきとしていて、セールスや開発、デザイナーなど全職種で女性が活躍しています。

あとは、組織自体がフラットで、ボトムアップの意思決定が実現されていること。全社会議では持ち回りでいろいろな人が発表していますし、ランチミーティングなどを開催して誰でも発言しやすい機会をつくっています。会議でも持ち回りでファシリテーターを務めます。ほかにわかりやすい文化で言うと、社内で役職名を呼ぶ文化がないんですよ。橋本のことをほとんど誰も「社長」とは呼ばない。「橋本さん」や「真里さん(下の名前の真里子から)」なんですよね。このようなフラットなコミュニケーションが根付いているのも、魅力的だと思います。

――確かに、とても働きやすそうな雰囲気ですね!御社の事業について、今後はどのような展望をお持ちですか?

1つのサービスだけではなくて、マルチプロダクトで幅広く周辺領域を広げていくことが必要だと考えています。中心には受付システムがあるのですが、その先の業務にもシームレスにつながっていくと良いと考えています。例えば、日程調整ツールや会議室予約システムを繋ぎこんでサービス展開して、これらを総合的に提供していけるのが我々の強みだと考えています。まずは、それぞれのサービスをさらに伸ばしていくのが目標です。あとは、今まで対応できていなかったところ、工場も受付システムの導入先として注目しています。工場にも受付や顧客管理は必要なので、さまざまな製造業で導入していただける可能性があると思いますし、実現に向けて動きたいですね。

それと、我々のサービスはこれまでスタートアップやスモールビジネスの企業に受け入れられて伸びてきましたが、今後は大企業顧客の開拓にも注力していきたいと考えています。そのためには、組織変革が必要です。より信頼される組織をつくるために、従業員全体のレベルを高める必要があります。

――御社の管理部についても伺いたいのですが、どんなところにやりがいを感じていますか?

まだ未整備なところがあることと、新しい取り組みや変化を好む風土があるので、自分のやり方やキャリアを活かせる機会が存分にあります。今できていることをもう1回ゼロから再構築してみようとか、今の時代のやり方でやるとどうなんだろうとか、より良くするためにいろいろ挑戦できます。自分が持っている知識や興味関心を実践する環境があるので、やりがいに加えてスキルアップに繋がるので魅力的ですね。

情報のキャッチアップと生成AIやツール利用が役に立つ

川村 卓哉様

――ところで、川村さんご自身が良いお仕事をするうえで実行されていること、自己研鑽のために続けていらっしゃることがありましたら教えてください。

いろいろなSNSやWebの記事などをチェックして、同業種の方や同じCFOの立場の方がどういうことをしているかの情報をキャッチアップしていますね。「新しいツールでこういうものをつくってみた」とか、他の方々が取り組まれていることは、やっぱり刺激を受けますし、自分の業務に生かせることもあります。

――管理部門領域でキャリアアップを図っていこうとしている方々に向けて、これからの時代に求められることや意識すると良いことを教えていただけますか?

すでに多くの方が注目して実際に利用されていらっしゃると思いますが、やはりChatGPT などの生成AIは使ってみると良いと思いますね。個人ではもちろん、もし会社で導入されているなら積極的に使ってみる。最初はうまい結果が出なくても、繰り返し使ってみたら効果が出るかもしれません。トライ&エラーは必要なので、好奇心を持って生成AIやいろいろなツールを試してみると良いと思います。

――最後に川村さんがおすすめする書籍がありましたら、ご紹介いただけますか? 現在の価値観の源泉になったもの、「これは良かった」と思われたものをご紹介いただきたいです。

最近の本では、『スタートアップ協業を成功させるBMW発の新手法 ベンチャークライアント』(木村将之、グレゴール・ギミー著/発行元:日経BP)です。この本は監査法人時代の先輩が執筆されたもので、BMWが生み出した「ベンチャークライアントモデル」というオープンイノベーション手法が紹介されています。スタートアップ企業と大企業が協業している事例がたくさん載っていて、「そういうやり方もあるのか」と感心しますし、とても参考になります。

――本日は大変貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

川村 卓哉様

インタビュアー
清水 悠太(しみず ゆうた)/ 株式会社MS-Japan マーケティングDivision / 執行役員


2005年3月法政大学卒業後、株式会社MS-Japanに入社。
ベンチャー・IPO準備企業を中心とした法人営業を経験した後、キャリアアドバイザーとしてCFO、管理部長、会計士、税理士、弁護士を中心に延べ5000名のキャリア支援を経験。
現在はマーケティングDivision長および執行役員として、マーケティングと新規事業・新規サービスの開発を担当。


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