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バーンアウトとは「燃え尽き症候群」と呼ばれ、それまで熱心に仕事をしていた人が、突然やる気を失ってしまう事をいいます。かつては医療・福祉職のような対人サービスの職業に多いと言われていましたが、最近では職種に関わらずリスクがあります。日本を含む8カ国、11,000人の労働者を対象に行った調査「Four Keys to Boosting Inclusion and Beating Burnout」(2024年BCC)でも、48%がバーンアウトに悩んでいるという結果が出ています。
中でも管理職におけるバーンアウトのリスクが高まっています。昇進を重ね、求められるレベルが極限まで到達するとパフォーマンスが落ち、仕事に対してストレスやプレッシャーが増してしまいます。部下の育成や業績管理も求められるため、負担が大きくなり、バーンアウトしやすいといえます。
疲れや無関心といった症状は、意思決定やリーダーシップに影響を及ぼし、結果的にチーム内のコミュニケーションや信頼関係が崩れて組織全体の生産性にも影響する場合があります。また、成功体験を感じられない状態が続くと、組織の業務効率が下がり、メンバーのやる気も削ぐ悪循環にもつながりかねません。管理職は、自身のバーンアウトに対する早めの対策が重要です。
管理職のバーンアウトが深刻化している背景の一つに、リモートワークにより対面でのコミュニケーションが減ることで、誤解や情報の行き違いが生じやすくなり、部下との関係構築が難しくなる事があります。加えて、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、長時間労働やまとまった休息を取れない事もバーンアウトを引き起こす要因の一つです。
また、人員削減などにより、マネジメント業務だけに止まらず、プレイヤー業務も担当しているケースが多く、負担が大きくなっている傾向があります。そして、管理職という立場から、上司や部下に相談しにくく、悩みを一人で抱え込んでしまうという状況がリモートワークによって加速していることも、バーンアウトの一因です。
バーンアウトの原因には、環境要因と個人要因があります。
A)過重負担
管理職は、多くの業務や長時間労働、過剰なノルマを抱え、疲弊し、疲労やイライラ、無力感、絶望感などを感じやすくなります。心と体を酷使し、限界を超えて頑張りすぎる結果、極度の心身疲労を感じ、意欲を失ってしまいます。管理職は特に継続的に心身疲労を感じる環境にあります。また最近では、リモートワークにより、仕事とプライベートの切り替えが難しく、いつの間にか仕事時間が長くなってしまうことや、業務が時間内に終わらない場合、プライベートの時間を削ってしまいがちです。
B)仕事の質と内容、評価の不一致
自分の能力(高すぎる、もしくは低すぎる)や興味と合わない仕事を強いられる事によっても起こります。管理職は興味や経験とは異なる部署の業務・部下をマネジメントする事もあります。例えば、営業部門で昇進してきた人が、企画部門の管理職になることもあります。また、経営層に近い立場になり、課題が突然大きくなる事で、短期的な成果や評価が得られにくく、自身の評価が適正でないと感じることもあります。
C)人間関係のストレス
相手の気持ちを思いやり、配慮して信頼関係を築こうとしても、顧客、上司や部下、時にはプライベートも含めて、コミュニケーションに齟齬が起き、円滑に行われない場合、消耗し、仕事の質も落ちてしまうことがあります。課題に取り組む上で、上司や部下と意見が違ったり、異なる複数の意見を踏まえて決断しても、誰かしら文句が出たりします。間違っていないか、不安やストレスを感じやすく、誠心誠意、頑張っているのに成果が得られない時には、疲れ果ててしまいます。また、仕事と無関係と思われがちな、親や子供、友人などプライベートのことが要因のことも少なくありません。
A)完璧主義・過度な責任感
管理職を任される人は、それまで一生懸命、頑張って業務をこなしてきた人だと思います。過度な頑張りの弊害もあり、出来てない事に目が向き、完璧主義になったり、過度な責任感で、相談や人に任せる事が出来ない傾向にあります。また、高すぎる目標を掲げ、達成できないと自己批判につながったり、他人の評価に過敏になったりします。そして、自身の理想と現実の差から自己否定や罪悪感を抱き、ストレスを感じてしまうことも少なくありません。
B)低い自己肯定感
自己肯定感とは、他人と比較することなく、自分の良いところも、良くないところも含めて認める感情です。自己肯定感が低いと、自信が持てず、自分を否定的に考えて継続的なストレスを感じます。全ての分野での専門家はいませんし、自分の過去と今との成長を丁寧に感じる事が大切です。自分のことを良くも悪くも認めることができないと、判断に責任を持てなかったり、部下や上司も認めることが出来ず、摩擦が生じやすくなることもあります。
C)自分なりのストレスの対処法やリラックス方法を持っていない
自分なりのストレス対処法やリラックス方法を複数持っていないと、長期的にストレスを抱えている状態になります。長期休暇が取れた時の方法、仕事終わりの1時間でできる方法、一人でできる方法、家族や友人とできる方法など、その時の自分の状況によって、解消法を持っていないと、ストレスの増大化、長期化を招いてしまいます。
これらの要因が組み合わさることで、管理職はバーンアウトになりやすくなります。リスク要因を理解し、適切な対策をとることが重要です。
突然やる気を失ってしまわないために、丁寧な自己理解と、時には専門家に頼ることも必要です。バーンアウトの予防・回復には、自分自身の状態を心身ともに把握して、適切にケアするセルフケアが重要です。
❶食事・睡眠をしっかり取り、リラックスする
どんなに忙しくても、まずは食事と睡眠をしっかり取って身体を休めましょう。心身が健康だからこそ、いい仕事ができます。仕事とプライベートの切り替えを意識し、業務時間を終えたらメールや電話は極力見ないようにするなど、オン・オフの切り替えをしてみてください。頑張り過ぎや完璧主義者の人は自分を甘やかしているように感じるかもしれませんが、決してそうではありません。今の自分に必要なことが休息なのだと捉え、食事・睡眠を取り、リラックスした生活を送りましょう。休息を取ることを意識的にすると、新たな発見があったり、取捨選択の自分なりの基準が見えることもあります。
❷思考の癖・価値観に気づく
バーンアウトしそうなときは“全ての仕事を完璧にこなさなければいけない”という考えに囚われている可能性があります。「できごと」「感情」「考え」を切り分けて、口に出したり、書き出すことで、自分の気持ちや思考の癖を感じることが出来ます。“~なければならない”に囚われているな、と感じたり、辛いと感じているな、と気づいたり、肩の力を抜いて「頑張っているね」と自分に声をかけたりすることも重要で、気持ちが軽く感じることもあります。
その上で、これまでの楽しかったことや、良かったことの場面を深く思い出し、自分にとって何が重要で、その背景には、どんな自分がいるのかを感じてみてください。例えば、芝生に寝転がる場面とか、海鮮丼を食べている場面とか、家族と喜び合っている場面など、思い出してみてください。自分の大切なこと・価値観に気づく時間を作ることで、視野を広げて物事を捉えることができます。
❸適切な距離感で、頑張り過ぎず、自分の“意思”に意識を向ける
理想を高く掲げ過ぎていたり、仕事を過度に頑張り続けていることに気づき、相手にも物事にも「ここまでの貢献をしよう」と、自分の“意思”でゴールを持つようにしましょう。自分の“意思”と感じて仕事をすることが重要です。“この仕事は自分の○○の成長に繋がるからやる”“やりたい仕事をするために、この業務を終わらせる”など、同じ行動をとるにも“意思”を持つことが重要です。ことあるごとに「本当はどうしたい?」と自分に問いかけてみるのも効果的です。適切な距離感で、過度な頑張りや自己犠牲を避け、バランスの取れた働き方をしましょう。
❹小さな目標を設定する、小さな成功体験を積み重ねる
大きな目標よりも小さな目標を設定することで、着実に行動することができ、自信を取り戻すことができます。例えば〇〇さんに声をかけるなど、本当に小さな目標です。小さな目標を持つと行動に移しやすく、行動に移したからこそ分かることがあります。どんな小さな成功にも周囲の支えがある事に気づくこともできます。感謝の気持ちが、次の行動への糧になるでしょう。
❺ストレス源から離れる
重度のメンタル不調になってしまう可能性もありますので、その前に思い切って、ストレス源から離れることも、有効な予防策・回復策です。例えば、長期休暇をとる、異動願いを出すなどして、環境を変え、ストレス源から離れてみると、景色の見え方が変わることもあります。
❻専門家(カウンセラー・キャリアコンサルタント)に相談をする
バーンアウトにならないためのセルフケアと言っても、管理職が一人で頑張る必要はありません。疲れや辛さ、摩擦が起きていても、自覚できなくなってしまうことがあります。専門家の手を借りながら、自分らしい方法を知り、対応していくことが出来ます。セルフケアに慣れないうちは、一人では上手くいかないことが多いです。話しても解決しないと思うかもしれませんが、よりよい仕事をするため、バーンアウトを回避するには“問題解決思考”を一度手放すことが近道になったりします。まとまらない話はしてはいけないと思い込んでいる方も多いですが、まとまらないことを口にする事が重要です。自分の言葉を自分で聞くこともポイントです。専門家に、とりとめなく話すことで、気がかりの真の原因が解ったり、思考の癖や隠れている価値観が引き出されます。“これがやってみたい”と新たな想いが生まれたり、ストレス解消法も見いだせるでしょう。
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