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この記事の筆者
牛島総合法律事務所パートナー弁護士。CSR推進協会環境部所属。 環境・エネルギー・製造・不動産分野では、国内外の行政・自治体対応、不祥事・危機管理対応、企業間紛争、新規ビジネスの立上げ、M&A、IPO上場支援等を中心に扱う。 「不動産取引・M&Aをめぐる環境汚染・廃棄物リスクと法務」「ケーススタディで学ぶ環境規制と法的リスクへの対応」のほか、数多くの著書・執筆、講演・ 研修講師を行う。
牛島総合法律事務所アソシエイト弁護士。2022年弁護士登録。 不動産分野では、不動産ファンドに係る不動産取引やファイナンス案件を数多く取り扱う。その他、M&A等、企業法務一般を取り扱う。
近年、我が国では登記簿などの情報を参照しても所有者がすぐに判明しない、又は所有者が判明しても連絡が取れない土地、いわゆる「所有者不明土地」や「所有者所在不明土地」が増加しています。また、適切な利用や管理が行われない土地については、草木の繁茂や害虫の発生などが原因となり、周辺地域に悪影響を及ぼす事態が広がっています。令和5年に国土交通省が実施した調査によると、所有者不明土地の割合は26%に達しています*1。
これらの土地は、再開発や民間取引の場面で土地の利活用を妨げるだけでなく、管理が不十分な土地が隣接する土地に悪影響を及ぼす可能性もあります。その結果、インフラ整備や防災に重大な支障が生じ、生活環境の悪化を引き起こすことになります。この問題は、高齢化の進展や死亡者数の増加に伴い、今後ますます深刻化するおそれがあります。所有者不明土地の解決は、喫緊の課題とされていました。
そこで、所有者不明土地の「発生の予防」と「利用の円滑化」の両面から総合的な法改正が行われました。まず「発生の予防」については、不動産登記制度の見直しや相続登記・住所変更登記の申請義務化が進められ、さらに相続土地国庫帰属制度の創設などによって対応が図られています。
本記事では、特に「利用の円滑化」の側面から、土地・建物等の利用に関する民法の規律を見直すために行われた令和5年(2023年)4月1日施行の民法改正について、企業実務に与える影響という観点から解説します。2023年4月1日施行の民法改正を網羅的に解説するものではない点につきご留意ください。
*1 法務局「令和3年民法・不動産登記法改正、 相続土地国庫帰属法のポイント」(令和7年1月版)1頁
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