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日本企業は海外企業に比べて、資本コスト経営に対する認識が低いといわれています。この現状には東京証券取引所(東証)も危機感を抱いており、資本コスト経営に関する独自のガイドラインを公開しています。企業の競争力強化にも重要な資本コスト経営について、ここからその概要をわかりやすく解説します。
企業は株式発行や融資により資金調達を行いますが、その全プロセスで必要になる費用が資本コストです。この資本コストおよび株価などを分析し、自社の経営に活かすことが資本コスト経営であり、近年国内でも重要視されています。
資本コストには2つの分類があります。まず1つめは株主資本コストで、株主への配当金や株価(時価総額)などが該当します。もう1つが負債コストで、金融機関からの融資や自社の社債発行などで生じる利息などがこれに当たります。資本コスト経営では、こうした要素を常に意識することが重要です。
日本企業の経営者は、自社の資本コストを的確に把握していないといわれています。この点を重く見た東証は、「資本コストや株価を意識した経営」のガイドラインを作成して公開しました。
日本企業は海外企業と比較して、PBR(株価純資産倍率)やROE(自己資本利益率)がかなり低く、資本に対する利益率が悪いうえ、非効率な資本コスト体質にある点が指摘されています。ただし東証のガイドラインは、PBRとROEだけに焦点を絞らず、資本の収益性や企業の市場評価なども含めて、包括的に自社の経営を分析することを求めています。
資本コスト経営を推進する目的は、経営者および企業内部の意識を改善することと、投資家や金融機関へのアプローチを強化することです。その結果、日本企業の国際的競争力が高まり、投資対象としての魅力も向上すると考えられます。
東証のガイドラインでは、3つのプロセスで資本コスト経営を強化する方法を提案しています。以下にそのプロセスの概要を紹介しましょう。
①現状分析どのような取り組みでも継続が重要であり、資本コスト経営でも必要に応じて、上記①~③のプロセスを繰り返し発展させることが重要です。リアルタイムで経営の現状をつかむうえでは、経営分析ツールの活用も検討してみてください。
日本企業にも資本コスト経営は浸透していますが、まだ海外企業に比べると意識が低いと見られています。資本コストを見直すことは、財務面での経営基盤強化にもつながります。これは大企業のみならず、中小企業にとっても重要なポイントです。持続的な企業運営のためにも、すぐに資本コスト経営に着手することをおすすめします。
参考サイト)
AVANT|資本コストの重要性や求め方を解説~資本コストを意識した経営を実現するために~
東京証券取引所|投資者の視点を踏まえた「資本コストや株価を意識した経営」のポイントと事例
NIKKEI|「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の内容や狙い、公表の目的を解説
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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