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前回は、エンゲージメントが離職防止だけでなく事業成果にも好影響をもたらすことをお伝えしました。(いまさら聞けない「エンゲージメント」とは|第1回 エンゲージメント向上に力を入れる企業が増えているのはなぜ?)
こうしたエンゲージメントの重要性が一般的に認識され始め、エンゲージメント向上に注力する企業が増えていますが、成果につなげられている企業ばかりではありません。
今回は、エンゲージメントを向上させる際によくある「誤解」と、その対応策についてお伝えしていきます。
効果的にエンゲージメントを向上させるためには、「See(現状分析) → Plan(施策立案) → Do(実行促進)」の3つのステップで取り組むことが重要です。ただし、取り組む際には各ステップでよくある「誤解」に注意が必要です。今回は、特にSee(現状分析)の誤解についてお伝えします。
See(現状分析)のステップでよくあるのが、「従業員の不満を解消すればエンゲージメントは上がる」という誤解です。
エンゲージメント向上の第一歩は、自社のエンゲージメントの現状分析を行うことです。近年は、「エンゲージメントサーベイ」などのアンケート調査を導入し、自社のエンゲージメントを定量化・可視化する企業が増えています。
通常、エンゲージメントサーベイを実施したら、その結果をもとに現状分析を行い、従業員の不満や組織課題を抽出します。この時、多くの企業は「こんなに不満があったのか」とショックを受けながらも、「一つずつ不満を解消していこう」と対策に着手します。しかし、従業員の不満を解消するだけではエンゲージメントは期待したようには上がりません。このことは、「ハーズバーグの二要因理論」からも明らかです。
臨床心理学者であるハーズバーグは、職場において、無ければ不満を感じるが、得られても満足につながるわけではない要因を「衛生要因」、無くても不満は感じないが、得られれば大きな満足につながる要因を「動機付け要因」と定義しました。
・衛生要因〈個人の職務環境に関する要因〉
経営方針、上司・同僚・部下との関係性、作業条件、賃金、雇用の安定性など
・動機付け要因〈個人の職務内容に関する要因〉
達成感、承認、仕事そのもの、責任、昇進、成長など

多くの企業は、給与や働き方を見直すことで従業員の不満解消に努めますが、衛生要因を解消するだけではエンゲージメントの向上は一定で止まります。さらにエンゲージメントを高め、事業成果につなげるためには、衛生要因に対応しつつ、いかに動機付け要因に働きかけられるかが重要です。
動機付け要因に働きかけ、エンゲージメントを高めるポイントは、以下の2点です。
一般的なエンゲージメントサーベイでは、従業員の満足度のみを測る場合が多く、「満足度の低い項目から手を打つ」という方針になりがちです。しかし、必ずしも満足度の低い項目が、優先的に改善すべき項目とは限りません。
たとえば、サーベイで上司に対する満足度が低いことが分かったため、1on1の導入や上司向けの研修を実施したとします。しかし、満足度の低さと優先的に解決して欲しいことは必ずしも一致するとは限りません。従業員に上司以外の他に優先的に解決して欲しい不満がある場合、解決すべき課題とズレた施策になってしまい、逆に不満を増幅させてしまう危険性があります。 こうした「施策のズレ」をなくすためには、サーベイで満足度だけでなく、”期待度”も測ることが重要です。
従業員が会社に対して「何をどのくらい期待しているのか」という期待度を把握し、そこに対して「どれだけ満足しているか」を把握することで、「不満を解消する」のではなく、「期待に応える」という方向で施策を講じることができます。また、従業員の期待度が分かれば、動機付け要因も抽出しやすくなるため、より効果的にエンゲージメント向上を図ることができるでしょう。従業員の期待を把握し、改善しながら組織変革を進めることで、自組織の状況に合わせた対応がとれるようになり、安直な他社の模倣をしないことにもつながります。

従業員の期待度を把握したら、次は「何によってエンゲージメントを高めるか」を決めることが重要です。当社では、エンゲージメントを左右する企業の魅力を「4P」という形で以下の4つに分類しています。

4Pのうち、Privilege(待遇の魅力)は、不十分だと従業員の不満につながるため、これを無視することはできません。また、Privilege(待遇の魅力)は模倣される可能性が高く、対応できる範囲がリソースで制限されやすいため、ハーズバーグの二要因理論の「衛生要因」として捉えた方が良いでしょう。
そして、他の3つのPの中で「動機付け要因」となる部分を高めることでエンゲージメントの向上が期待できます。 ただし、企業のリソースには限りがあるため、3つのPをすべて高めるのは現実的ではありません。 「どのPでエンゲージメントを高めるのか?」を決め、そのPに注力した施策を講じるのがポイントです。
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