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通販サイトやオンラインモールなどのECサイトを運営する企業の担当者の皆様は、次のようなお悩みや課題があるのではないでしょうか。
「ECサイトの商品説明欄で他社の商標と類似の商標を記載したいが、商標権の侵害になってしまうだろうか?」
「商標権の侵害について、事例で分かりやすく知りたい。」
「結局のところ、他人の商標権と類似の商標権を使用できるのはどのような場合・範囲なのか?」
この記事では、EC事業者が、ECサイト上で他者の商標と同一・類似の商標を使用しても、商標権侵害にならない場合についてEC専門の弁護士が詳しく解説します。
T社長
わが社は、通販サイトでオリジナルTシャツの販売をしています。この度、従業員から「Tシャツに装飾として記載されているロゴが他社の商標と同じだと思うが、問題はないのか?」といった声が上がりました。該当のTシャツは売れ筋であり、できれば販売を続けたいのですが、商標権の侵害になってしまうのでしょうか?
小野弁護士
なるほど。今日は商標権と商標的使用についてのご相談ですね。商標権の侵害の有無を検討するためには、商標権の仕組みについて理解することが重要ですので、まずは商標と商標権の概要を説明します。
商標とは、企業が自社の商品・サービスを他社のものと区別して認識させるために用いるネーミングやマークを指します。ブランドのロゴマークや、有名なお菓子の名前が想像しやすいと思います。商標法第2条1項には、商標とは人の知覚によって認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩又はこれらの結合、音、その他政令で定めるものであって、①業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの、②業として役務(サービス)を提供し、又は証明するものがその役務について使用するもの、と定義されています。
商標権とは、商標と、指定商品(使用する商品)・指定役務(使用するサービス)の2つの要素で構成されています。商標のみを登録することはできず、出願時には必ず使用する商品・役務を指定します。つまり、既に登録済みの商標を出願する場合であっても、指定商品や指定役務が登録済みのものと異なる場合には、登録ができる可能性があるということです。また、商標権を持つ者(商標権者)は、指定商品・指定役務について登録商標を使用する権利を独占的に有することになります(商標法第25条)。さらに、第三者が指定商品・指定役務に登録商標や類似する商標を使用すること、指定商品・指定役務に類似する商品・役務に登録商標や類似する商標を使用することをも排除する権利を有します(商標法第36条、第37条1項)。
次に、商標法の目的と商標権の機能についてです。商標権は商標法という法律により保護されている権利です。商標法では、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とすると規定されています(商標法第1条)。商標は、ビジネスにおいて自社と他社の商品・役務を識別するために用いることにより、次の3つの役割を果たしてくれます。この3つの役割を、商標の三大機能といいます。
・出所表示機能
同じ商標が付された商品やサービスは、いつでも一定の企業(生産者・販売者・提供者)によるものであることを示す機能です。例えば、カレー粉1つをとっても、消費者は何種類もの商品の中から、商品に付された商標を見て「これは自分の欲しい商品だ。」と認識し、購入をします。つまり、商標に係る商品・役務を提供する企業にとって、自社の商品・役務と他社の商品・役務を区別する役割が商標にはあるのです。
・品質保証機能
同じ商標が付された商品やサービスは、いつでも一定の品質を備えているという信頼を保証する機能です。商品・役務を提供する際に一定の品質を維持することにより、消費者からの信用や信頼を獲得します。品質の維持を長年にわたって積み重ねた結果、消費者が商標を見ただけで「このネーミングはこんなサービスだ。」「このサービスは信頼できる。」と確認できるようになるのです。
・広告機能
商標を広告に使用することで、その企業の商品・役務であることが消費者に伝わり、商品の購買・役務の利用を促す機能です。商品・役務の未利用者にとっては商標により商品・役務のイメージを印象深く残すことができ、利用者にとっては商品・役務の信頼をより深く印象付ける効果があります。
◆WRITER
弁護士 小野 智博(おの ともひろ)
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士
慶應義塾大学環境情報学部卒業。企業のDXサービスについての深い理解に基づき、企業法務を提供している。国際業務を得意とし、日本語・英語の契約書をレビューする「契約審査サービス」や、「外国人雇用マネジメントサービス」「ビザ申請サービス」などを展開している。また、ECビジネス法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約・プライバシーポリシー・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。著書「60分でわかる!ECビジネスのための法律 超入門」
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