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最近では、仕事や日常生活のさまざまな場面でAI(人工知能)が使われるようになっています。多くの企業や職種で、AIをうまく活用することが業務の効率化につながると考えられており、働く人にはAIを使いこなす力が求められる時代になっています。
こうしたスキルを身につけるためには、「学び直し」が大切です。その代表的な取り組みが「リスキリング」と呼ばれるもので、国も力を入れて推進しています。経済産業省ではリスキリングを、「新しい仕事に就くため、または今の仕事に必要なスキルが大きく変わったときに、それに対応できるように新しいスキルを身につけること」と説明しています。
第2回 デジタル時代の人材政策に関する検討会 資料2-2 石原委員プレゼンテーション資料 参照
本記事では、管理部門従業者がAI時代に取り残されずに働き続けるにはどうすればよいか、今学ぶべきリスキリングについて解説します。
企業の競争力を維持・向上させるために必要な「リスキリング」。DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、業務のデジタル化が加速するなかで新たなスキルの習得が求められています。
例えば、管理部門である経理・財務・人事・総務などの業務は従来、デジタル化がなかなか進まないと言われてきました。経理や財務は、ペーパーレス化が遅れることや、業務の属人化によりデジタル技術がうまく活用されないことが課題とされてきました。
また、総務や人事は、業務上で対人コミュニケーションが重視されることが多く、他部署に比べてデジタル化の波に乗り遅れがちでした。しかし、コロナ禍や法改正などの対応に伴い、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIの導入などによってデジタル化が急速に進みました。その結果、管理部門の業務の進め方も大きく変革しています。
このように、企業は全従業員に対しリスキリングの機会を提供し、学び直しを支援する必要があります。政府も「リスキリング支援」を政策の一環として打ち出し、社会全体でのスキルアップを促進しています。企業が成長を続けるためには、従業員一人ひとりが自身の業務の価値を高め、より高度な業務へシフトしていく必要があるのです。管理部門の役割も従来の事務的な作業から、デジタル化によって戦略的な業務へと変化しつつあり、そのために求められるスキルも高度化していると言えます。
現代のいわゆる「DX時代」に適応するために、管理部門が身に付けるべきスキルには大きく分けて以下のようなものがあります。
デジタルリテラシー
基本的なITスキルやデータ活用のための知識
AI活用スキル
AIツールを使いこなして業務を効率化する力
データ分析スキル
ExcelやBIツールなどを駆使したデータ分析力
プロジェクトマネジメント
DXプロジェクトを推進するためのスキル
特に、AI活用スキルやデータ分析スキルは、業務の効率化などに直結するため、多くの企業で重要視されています。経理における予測分析、人事でのタレントマネジメント、総務での業務プロセスの最適化など、多岐にわたる業務でAIやデータを活用するスキルが求められているのです。
スキルシェアサービスの「ストアカ」などを運営するストリートアカデミー株式会社は、2025年1月に「リスキリングしたいスキル」に関する調査を行ないました。その結果によると、20代~30代、40代~50代、60代~70代のいずれの世代も、最も学びたいスキルは「AI活用スキル」でした(「ストアカ」調べ)。
現代においては、AIの発展に伴い単純作業の多くが自動化される一方で、それを活用して新たな価値を生み出すスキルが求められています。例えば、AIの活用によって、データ分析やレポート作成を効率的に行ない、より戦略的な業務に時間を割くことが可能です。そのため、全世代の人々が「AI活用スキル」の必要性を実感していると言えます。
AIの活用によって、管理部門の業務は大幅に効率化されます。以下、一例をあげましょう。
上記の取り組みによって、業務の手間が削減されたり正確性が向上したりします。AIの活用で、管理部門で働く人々はより重要な業務に集中できるでしょう。
前述のストリートアカデミー社のアンケート調査によると、世代ごとにリスキリングの動機が明確に異なることが判明しました。リスキリングに関する世代ごとのニーズとストリートアカデミー社の考察をご紹介しつつ、マネジーが考える“管理部門の対応策”を併せて記載します(「ストアカ」調査結果を参照)。
・プレミドル世代(20代~30代)
「副業と不安解消のためのリスキリング」
語学スキルやSNSマーケティング、動画編集スキルへの関心が高く、副業やフリーランスのキャリア形成を視野に入れたスキルが人気を集める結果に。「副業がしたい」「将来が不安だから」という動機が目立ち、収入の多様化とキャリア自律への意識の高まりが伺えます。
・ミドル世代(40代~50代)
「DX対応とキャリアの再設計のためのリスキリング」
AI活用スキル、プログラミング、経営戦略など、業務直結型のスキル習得が支持を集めました。特に「自分の市場価値を高めたい」「転職したい」という動機が強く、DXの波に対応するためのリスキリングが進んでいることがわかります。安定から新たな挑戦へとキャリアの再設計を意識する傾向が見られました。
・シニア世代(60代~70代)
「生涯学習とセカンドキャリアのためのリスキリング」
動画編集やSNSマーケティング、AI活用スキルが人気を集め、定年後の「独立」や「新しいことを学ぶ楽しさ」が学びの原動力となっています。
リスキリングは、プレミドル世代(20代~30代)にとってはキャリアの選択肢を広げるものであり、ミドル世代(40代~50代)にとってはキャリアの安定につながるものです。
管理部門で働く場合、リスキリングでデジタルスキルを身に付けることで、業務の幅を広げられます。具体的には、生成AIや業務支援ツールの活用によって、データ分析や各種業務の自動化・最適化を図ることができます。
ストリートアカデミー社のアンケートでは、リスキリングにかけるひと月あたりの自己投資額も調査しています。結果は、全世代で平均約19,000円、中央値10,000円でした。世代ごとに見てみると、プレミドル世代(20代~30代)の平均は11,425円、ミドル世代(40代~50代)は16,701円、シニア世代は28,778円となっており、年齢が上がるにつれて自己投資額も上がっています。
一般的にプレミドル世代よりもミドル世代以降の方が所得は高いこと、特にシニア世代はセカンドキャリアへの関心が高いことが考えられるでしょう。
ストアカが年代別リスキリング意識調査を実施。「AI活用スキル」が全世代で最も学びたいスキルに。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000007608.html
リスキリングは、企業側が主体となって従業員へ学ぶことを働きかけるものです。リスキリングを進める際、管理部門は従業員が効果的に学び、スキルを習得できるように、さまざまなサポートを提供することが重要です。以下、サポート方法の具体的な一例をあげました。
研修プログラムの導入
従業員が、必要なスキルを学べる専門的な研修や講座を受講できるようにします。特に、デジタル関連のスキルを高める研修や講座を積極的に取り入れることが望ましいでしょう。
自己学習のためのリソース提供
オンラインの学習プラットフォーム(例:LinkedIn LearningやUdemyなど)を従業員が利用できるようにして、自己学習の環境を整えます。
コーチングの機会提供
必要に応じて、外部のコーチや専門家による指導を受けられるように環境を整えます。
仕事と学習を両立できるように、学習時間を柔軟に確保できる制度(例:学習のための特別休暇や業務時間内で学べる機会)を設けます。
学習を進めるうえで大切なのは、モチベーションを向上・持続させることです。まずは学習目標を明確に設定し、進捗状況を定期的にチェックします。また、達成度に応じてフィードバックを行ない、従業員が自信を持って学習を進められるようにサポートしましょう。メンター制度を導入し、経験豊富な従業員が新しいスキルを学ぶ従業員をサポートすることも有効です。
キャリアパスの明確化
リスキリングを通じて新たに得たスキルをどのようにキャリアに生かせるか、具体的なキャリアパスを従業員に示しましょう。これにより、学習の意義が理解でき、学習意欲が向上します。
新しい職務の与える
リスキリングを経て新しいスキルを身に付けた従業員には、その能力を生かせる新しい職務を割り当てて、実践の場を提供します。
以上が、管理部門が推進できる主な学習サポートです。これらを通じて、従業員はリスキリングを効率的に行ない、仕事に役立つ新しいスキルを獲得できるでしょう。
リスキリングは企業にとって必要不可欠であり、管理部門は率先して進めなければなりません。DX時代に適応するためには、全従業員がAI活用スキルを身に付け、業務を効率化しながら、より戦略的な役割を担うことが求められています。そのために、経営層や管理部門がリスキリングの重要性を社内で積極的に伝え、学習を組織の文化として根付かせることが大切です。まずは、従業員のリスキリングを支援する環境・制度を整えることから始めましょう。
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