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パワハラ法制化に伴う対応を再確認!パワハラが生じる背景とは

公開日2025/05/27 更新日2025/05/26 ブックマーク数
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パワハラ法制化に伴う対応を再確認

無自覚に不適切な言動をしたことが、パワハラになることがあります。
パワハラが起きる背景や行為者の置かれている状況を踏まえ、チェックリストを用いてパワハラ防止のポイントを解説します。

▼この記事を書いた人

坂本直紀社会保険労務士法人

坂本 直紀
●特定社会保険労務士・中小企業診断士

パワハラが生じる背景

⑴ 法律上のパワハラの定義

まず、法律上のパワハラに関する定義を確認します。
労働施策総合推進法において、職場におけるパワハラとは、図表1の①から③のすべての要素を満たすものを指します。
そして、厚生労働省の指針では、パワハラの代表的な類型として、図表2の6つを挙げています。

⑵ パワハラに繋がる無自覚・不適切な言動

図表1と2

図表1の要素を満たさなくても、図表2の6つの類型に該当する言動は、パワハラとされトラブルに繋がります。
また、企業で研修などを通じて不適切な言動を慎むよう注意を促しても、本人が無自覚のままそのような言動を行ない、トラブルに繋がるケースも見られます。
とくに留意すべきパターンを以下に挙げます。

① 厳し過ぎる指導

上司は部下の成長を考えて厳しく指導しているつもりでも、部下にとっては過度な叱責や圧力として受け取られる場合があります。

② 残業や休日出勤の命令

目標達成のために、部下に対して、必要以上の残業や休日出勤を命令してしまうことがあります。

③ 成果主義の押し付け

部下の能力や状況を考慮せずに、成果を上げることを強く要求し、部下に過度のストレスを与えてしまうことがあります。

④ 他の社員と比較する

「他の社員はこれくらいやっている」という比較を持ち出し、部下にプレッシャーを与えてしまうことがあります。

⑤ 軽率なジョークやコメント

上司からの軽い冗談やコメントが、部下にとっては屈辱的に感じられることがあります。

⑶ 無自覚パワハラの発生原因

こうした無自覚の不適切な言動の発生原因として、以下のようなものが挙げられます。

① 過去の経験と成果主義の風土

上司となる人の多くは、自分自身が過去に厳しい指導を受けた経験があります。
そして、その経験が無意識に体に染みついてしまい、部下への厳しい指導が当然と考えるようになります。
その結果、部下に対する厳しい口調や否定的な態度を、無意識に自分のなかで正当化してしまうことがあります。
また、成果主義の職場風土がある場合、上司が部下に過度なプレッシャーを無意識に与えてしまうこともあります。

② 無意識のバイアスと偏見

上司が特定の部下に対して、無意識のうちに偏見を抱き、不適切な態度を示すことがあります。
これらのバイアスや偏見の多くは、過去の経験や価値観、個人的な感情に基づいています。
その結果、他の社員と比較した不適切な発言や軽率なジョークを行なうことがあります。

③ ストレスと余裕のなさ

上司自身が、職場でストレスを抱えているケースも少なくありません。
このストレスが原因で、無意識に部下に対して厳しい口調や態度を取ることがあります。
また、上司が時間に追われている状況では、業務を効率的に進めるために部下の意見を聞く余裕がなくなることもあります。
その結果、いつのまにか上司と部下の関係が悪化し、不適切な言動が生じることがあります。

④ スマートフォンやメール、チャットの普及

スマートフォンやメール、チャットの普及により、業務とプライベートの境界が曖昧になることがあります。
このため、上司が業務時間外にも部下に頻繁に連絡を取ることが常態化し、部下のプライベートを侵害する可能性があります。
その結果、部下のストレスや疲労を引き起こす原因となります。

記事提供元

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