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Developmental Issues of Homeless Children/米都市部でホームレスの家庭が増加 発育への影響は?家のない生活と子どもたち

公開日2025/05/28 更新日2025/05/27 ブックマーク数
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Developmental Issues of Homeless Children

概要

インフレ、住宅費の高騰、賃金の伸び悩み―ごく普通の生活を送るのすら容易ではない昨今の米国では、都市部を中心に、住む家のない子育て中の家庭が増えているという。
不安定な生活は子どもの成長にどう影響するのか。
実際に住宅問題を抱えながら子育てをしていた女性と支援団体をCNNが取材した。

本文

You’d never know it by looking at them, but the children in this school have at one point or another experienced homelessness.
Five days a week at Horizons for Homeless Children in Boston, more than 200 kids are given free access to education, playtime, and meals.

彼らを見ただけでは決してわからないでしょうが、この学校の子どもたちは多少なりともホームレスを経験したことがあるのです。
ボストンにある「ホライズンズ・フォー・ホームレス・チルドレン」では週に5日、200人を超える子どもたちに、教育、遊びの時間、食事が無料で提供されています。


The program has been a lifesaver for moms like Karian, who struggled with postpartum depression and anxiety after the birth of her second daughter.

このプログラムはキャリーアンさんのような母親にとって救いの神となっています。
彼女は、2人目の娘を産んだ後、産後うつと不安症に苦しんでいました。


“Yeah, I was really bad. I was all over the place. I couldn’t concentrate.”
(Karian, mother of child at Horizons for Homeless Children)

「ええ、本当にひどかったです。かなり不安定でしたし、集中できませんでした」
(キャリーアン 「ホライズンズ・フォー・ホームレス・チルドレン」を利用する子どもの母親)


Karian and her daughters moved in with a family member, but when that got too crowded, they moved into a shelter, where they lived doubled up with another family.

キャリーアンさんと娘たちは親族のもとに身を寄せましたが、そこは人が多くなりすぎたので、彼女たちはシェルターに移ったのです。
そこでは別の家族と一緒の生活でした。


“It wasn’t really ideal. We were all in one room.” (Karian)

「それは決して理想的な状況ではありませんでした。全員が1つの部屋で過ごしていたんです」(キャリーアン)


Karian worked overnights at a fast-food chain to make money for her family while caring for them during the day.
But her youngest daughter started to struggle.

キャリーアンさんは家族の生活費を稼ぐためにファストフードチェーン店で夜勤で働き、一方、日中は家族の世話をしていました。
しかし、彼女の末娘が問題を抱え始めました。


“She was very, like, in her shell. She wasn’t really growin’. You know, like, her developmental growth wasn’t going good. She had speech delay and everything.” (Karian)

「彼女はすごく、何か、自分の殻に閉じこもっていたんです。あまり成長できていなかったんです。その、まあ、発育面での成長が順調ではなかったんです。言葉の遅れもありました」(キャリーアン)


Developmental delays are a common problem for children experiencing homelessness.
It’s an issue that the CEO and president of Horizons, Kate Barrand, has been trying to address for years―not just as a housing crisis but as a public-health crisis.

発育の遅れはホームレス状態にある子どもによく見られる問題です。
それは「ホライズンズ・フォー・ホームレス・チルドレン」のCEOで代表であるケイト・バランドさんが長年対処しようとしている問題です―単なる(住む場所がないという)住宅危機としてだけではなく、(子どもの健康に影響を与える)公衆衛生危機としても。


“At age[s] 0 to 6, your entire brain is being formed. If you’re homeless during that period, it can cause significant challenges to your brain development. Children who’ve experienced a period of homelessness are four times more likely to have developmental delays. And if those developmental delays aren’t remediated, that will follow them.”(Kate Barrand)

「0歳から6歳の間に、脳全体が形成されます。その時期にホームレス状態にあると、脳の発育が大きく阻害される可能性があります。ホームレス状態の時期を経験したことのある子どもは、発育の遅れを抱える可能性が4倍高くなります。そして、もしそうした発育の遅れが改善されなければ、それはその後も彼らに影響を与え続けるのです」(ケイト・バランド)


Last year, families with children made up about 30 percent of the homeless population across the United States.
And more than half of all families experiencing homelessness live in the nation’s largest cities.

昨年、全米のホームレス人口の約30%を子どものいる家庭が占めていました。
そして(米国の)ホームレス状態にある全ての家庭の半数超が、この国の大都市で生活しています。


“Cities like Boston are a perfect storm for family homelessness. We have high housing costs. We have a huge gap between the minimum wage and a living wage in the city of Boston. We have significant child poverty. So when you put all those together, with the high cost of childcare on top of it, it’s impossibly difficult for families.” (Kate Barrand)

「ボストンのような都市は家庭のホームレス化にとって最悪の状況がそろっています。ここの住宅費は高いし、ボストン市では最低賃金と生活賃金との間に大きな落差がありますし、子どもの貧困も深刻です。ですからそれら(の要因)を全て合わせて、その上に高額な保育費も重なれば、家庭にとって(生活する)状況はこの上なく困難です」(ケイト・バランド)


Karian learned about Horizons through the shelter she was staying in.
Then, her family’s life changed dramatically.

キャリーアンさんは滞在していたシェルターを通して「ホライズンズ・フォー・ホームレス・チルドレン」のことを知りました。
それから、キャリーアンさん一家の生活は劇的に変わりました。


“She’s going to age out of here, so that gives me, like, ‘OK,’ a sense of security. She’s going to stay here till she goes to kindergarten, and she’s getting everything she needs; you know, the nourishment, the warmth―not only education; the warmth, you know. That makes me feel, you know, calm.”(Karian)

「あの子(娘)はある年齢に達したらここから出ていくことになっています。ですからそれは私に、(それまでは)まあ、“大丈夫” といった安心感を与えてくれるんです。彼女は幼稚園入園までここで過ごす予定です。そして必要なもの全てを得られています。その、養育や心の温かさ―教育だけではなく、(愛情や安心感も含んだ)温かさをですね。それが私を、その、穏やかな気持ちにさせてくれるんです」(キャリーアン)


Karian now has her own apartment, her GED, and a new, full-time job.
Most importantly, she’s now on the same schedule as her children.

今ではキャリーアンさんには自分自身のアパートがあり、(高卒認定の)GEDを取得し、新たなフルタイムの仕事も得ています。
最も重要なのは、彼女が、自分の子どもたちと同じ生活リズムで過ごしているということです。


“They’re extremely happy now they have that consistency. You know what I mean? There’s a huge sense of relief, you know―that we’re all in the house at the same time.”(Karian)

「娘たちは今、(生活の中に)そうした安定性があるおかげでとても幸せです。わかります? ものすごくほっとしているんですよ―私たちみんなが同じ時間に家にいられるんですから」(キャリーアン)

(訳 足羽万輝子)
(出典: CNN English Express 2025年6月号)

記事提供元


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