詳細はこちら
サービスロゴ

もらえる!

Present!

送料は何費?ケース別の勘定科目と仕訳例をわかりやすく解説

公開日2025/11/09 更新日2025/11/07 ブックマーク数
0
送料は何費?ケース別の勘定科目と仕訳例をわかりやすく解説

商品や書類を発送する際に必ず発生する「送料」。
日常的な支出ですが、目的によって使う勘定科目は異なります。
誤った処理をすると経費計上の誤りや税務リスクにつながるため、正しい判断が重要です。

この記事では、シーン別に送料の勘定科目と仕訳例を整理し、経理担当者が迷わず処理できるよう解説します。

あわせて読みたい

[ 目次 ]

送料の主な勘定科目と使い分け方

送料の勘定科目は、発送の目的によって異なります。
商品販売や仕入れ、備品購入、書類送付、贈答など、場面ごとに正しい科目を選ぶことが必要です。

ここでは主な勘定科目と使い分け方を詳しく解説します。

荷造運賃(販売・発送に伴う送料)

顧客に商品を発送する際の送料は「荷造運賃」として処理するのが一般的です。
ヤマト運輸、佐川急便、ゆうパック、EMSなどで商品を送付した場合が該当します。
郵送料だけではなく、梱包にかかった包装紙やガムテープなどの費用も含めて処理をします。

自社が送料を負担する場合は次のように仕訳します。

【商品発送時に送料500円を現金で支払った】

借方 貸方
荷造運賃 500円 現金 500円

一方、顧客負担の送料を一時的に立て替えた場合は「立替金」で処理します。

仕入高(商品の仕入れや購入時に伴う送料)

仕入れた商品に送料がかかった場合、その費用は「仕入高」に含めるのが原則です。
仕入原価の一部として扱うため、単独の経費計上は行いません。

【商品を仕入れ、送料1,000円を振込で支払った】

借方 貸方
仕入高 11,000円(商品10,000円+送料1,000円) 普通預金 11,000円

送料が仕入と明確に区別できる場合でも、会計の一貫性を保つため同様の扱いを継続することが望まれます。

固定資産(設備・備品購入時の送料)

パソコン、機械装置、家具など10万円以上の資産を購入した場合の送料は、取得原価に含めて固定資産として処理します。
※中小企業者等は、30万円未満の資産について年間300万円を限度に即時償却できる特例があります(少額減価償却資産の特例)。
この特例を適用する場合でも、送料は取得価額に含めて処理します。

【パソコン15万円・送料2,000円を購入】

借方 貸方
器具備品 152,000円(本体150,000円+送料2,000円) 現金 152,000円

送料を含める理由は、資産を「使用可能な状態」にするまでに要した付随費用だからです。

通信費(郵送・書類送付などの場合)

契約書、請求書、申請書、名刺などを郵送する際の切手代・現金書留・レターパックなどの送料は「通信費」で処理します。

【契約書を簡易書留で送付した(定形郵便25g以内110円+簡易書留350円)】

借方 貸方
通信費 460円(定形郵便110円+簡易書留350円) 現金 460円

通信費は郵便局・宅配便・書留など幅広い発送手段に適用できます。

消耗品費(購入品の送料が少額の場合)

ボールペンやカレンダー、文房具など、事務用品や消耗品を購入した際に発生した送料は「消耗品費」に含めます。

【Amazonでボールペンと送料300円を支払った】

借方 貸方
消耗品費 1,300円(ボールペン1,000円+送料300円) 普通預金 1,300円

少額備品や配送費をまとめて処理できるため、日常経理では最も用いられる科目です。

あわせて読みたい

交際費(贈答品・ギフト類の送料)

お中元・お歳暮・手土産・お弁当など贈答・接待に伴う送料は「交際費」として処理します。
社内向けであれば「福利厚生費」に該当する場合もあります。

【取引先へ中元ギフトを発送し送料800円を支払った】

借方 貸方
交際費 800円(送料) 現金 800円

送付目的が社外関係強化か社内福利かで仕分けを区別しましょう。

※交際費は、中小企業(資本金1億円以下等)の場合、年間800万円まで損金算入が可能です。
また、2024年度税制改正により、1人当たり10,000円以下の飲食費は交際費から除外されることになりました。

立替金(顧客負担分を一時的に立て替えたとき)

EC販売などで、顧客負担の送料を一時的に会社が支払い、後日請求する場合、その支出は「立替金」で処理します。

【顧客負担の送料600円を立て替えた】

借方 貸方
立替金 600円 現金 600円

【その後の入金時に行う仕訳】

借方 貸方
現金 600円 立替金 600円

支払手数料(代引・決済を伴う場合)

代引手数料や決済手数料が送料と一体で請求される場合は、「支払手数料」に分けて処理します。
送料自体は目的に応じて前述の科目を用います。

あわせて読みたい

送料を経費計上するときの注意点

送料は「取得原価に含めるか」「単独で費用処理するか」の判断が重要です。
商品や資産の購入に直接結びつく場合は取得原価、それ以外は経費として処理します。
また、一度設定した勘定科目は継続して使用することが原則です。

年度ごとに分類を変えると、原価集計や税務調整の際に混乱を招きます。
さらに、消費税区分にも注意が必要です。

宅配業者など課税事業者から請求を受ける送料は課税仕入、郵便切手の購入は原則として非課税取引ですが、購入時に使用したものとみなして課税仕入として処理する簡便法も認められています。
一方、宅配業者などの送料は課税仕入となります。

あわせて読みたい

FAQ|送料の勘定科目に関するよくある質問

Q1. 送料の勘定科目は?

A.発送目的により異なります。販売関連なら「荷造運賃」、仕入時は「仕入高」、文書送付なら「通信費」が基本です。

Q2. 宅急便の送料はどの費目に入りますか?

A.販売商品の発送なら「荷造運賃」、資料送付なら「通信費」に該当します。

Q3. ネット購入や通販の送料は?

A.購入した物品の性質により、「消耗品費」または「固定資産」として扱います。

Q4. 個人事業主やハンドメイド・農業の場合は?

A.販売目的の発送なら「荷造運賃」、仕入材料や資材購入に伴うものは「仕入高」で処理します。

まとめ

送料は日常的な支出でも、取引目的によって勘定科目が変わります。

販売→荷造運賃、仕入→仕入高、備品→固定資産、書類送付→通信費、贈答→交際費。

この原則を押さえることで、正確な経理処理が可能になります。

また、会計ソフトでの処理にあたっては、税区分設定や継続使用のルールも確認し、記帳の一貫性を保つことが重要です。

あわせて読みたい


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。

ニュースを読んでポイントGET!(公開日の翌日19時前限定で取得可能)

おすすめコンテンツ

人気記事ランキング

キャリア記事ランキング

新着動画

関連情報

マネジーポイントを貯めると各種ポイントと交換できたりカタログギフトとも交換可能です。また今なら初回特典として1,600ポイントをプレゼント!

マネジーの会員登録はこちら