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【2025年最新版】Chief of Staff(CoS)とは?管理職が学ぶべき「裏方型リーダーシップ」と自律型人材の育て方【後編】

公開日2025/11/19 更新日2025/11/18 ブックマーク数
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【2025年最新版】Chief of Staff(CoS)とは?管理職が学ぶべき「裏方型リーダーシップ」と自律型人材の育て方【後編】

Chief of Staff(CoS)とは?管理職が学ぶべき「裏方型リーダーシップ」と自律型人材の育て方【前編】

須藤 拓 様
執筆者

執筆者

Smart相談室 カウンセラー
国際コーチング連盟認定プロコーチ(ACC)
国際コーチング連盟日本支部 運営委員

須藤 拓

Smart相談室 カウンセラー
国際コーチング連盟認定プロコーチ(ACC)
国際コーチング連盟日本支部 運営委員
須藤 拓

日本語教師として海外の教育現場や企業研修に従事。帰国後はミュージシャン活動を経て、英語コーチング関連企業でコーチ研修に携わる。現在は大学講師とライフコーチ、ミュージシャンの三足のわらじで活動している。コーチとしてはゆっくり意思と向き合い、弱いままでも強く生きようとする願いに寄り添って伴走することを大切に、経営層からメンバー層まで様々なクライアントに伴走している。

【明日から実践】あなたのチームを「自律型組織」に変えるCoS的マネジメント術

Chief of Staff(CoS)の「支援型リーダーシップ」の神髄は、自らが指示者として前に出るのではなく、メンバー一人ひとりの能力と主体性、そして自律的な成長を最大限に引き出すことにあります。
ここでは、管理職の皆様がその考え方を日常のマネジメントに取り入れ、「指示ゼロ」でも動く自律型組織へとチームを変革するための実践的な行動を解説します。

【会議での振る舞い】結論を急がず、メンバーに“考えさせる”問いを投げかける

先述のように、CoSの持つスキルの一つが「問いの力」でした。管理職も会議において、この「問い」を効果的に使うことで、結論を急がず、メンバーに自律的な思考を促すことができます。

実践ポイント:答えの提供を避け、「気づきを引き起こす」アプローチをとる

会議の場で、あなたがすぐに結論や解決策を知っている場合でも、それを即座に伝えるのは避けましょう。代わりに、メンバーが現状を深く内省し、潜在的な解決策を自ら発見できるように導く質問を投げかけます。

1. オープンエンドな質問を使う

「どうすればいいと思う?」「成功したとき、何が違っているだろうか?」「この目標を達成する上で、今、最も大きな障壁は何だと思いますか?」といったオープンエンドの質問は、メンバーの内なる動機や課題を探求し、より深い自己認識を育みます。

このときに重要なのが、自分がたとえ明確な答えを持っていても、それに固執せずメンバーの言うことに好奇心を持って聞いていく姿勢です。
せっかくのオープンエンドの質問も、メンバーから出てくる答えを評価するつもりで聞いてしまうと自己認識を育むことには繋がりません。

2. 現状の解像度を高める

課題の根本原因や現状の理解を深める質問をします。例えば、「その問題が発生したのは、他にどんな要因が考えられる?」「この状況を数字やデータで説明するとどうなるか?」といった質問で、メンバーに客観的な視点を与えます。

この質問が機能するためには、何を発言しても評価・判断されないという心理的安全性が前提になっていることも留意しましょう。

3. 視点の転換を促す質問

比喩や仮定の質問を用いることで、メンバーが現在の思考の枠を超えて探求できるよう支援します。
たとえば、「もし必ず成功する保証があったら、何をしてみたい?」「このプロジェクトがここからV字回復すると決まっていて、今日がその1日目だったとしたら、何が起きる必要がある?」といった問いです。

こうした質問は、現状の困難から一歩離れ、希望や創造的な発想に目を向けさせる効果があります。
結果として、メンバーは「指示されたから動く」のではなく、自ら解決策を生み出し、その実行に主体的にコミットするようになります。

【1on1面談での対話】業務の進捗確認だけでなく、部下の「キャリア」と「悩み」に寄り添う

CoSがCEOの最も信頼できる「相談相手」となるように、管理職も1on1面談を、単なる業務報告の場ではなく、部下の成長とウェルビーイングを支援する場に変えることが可能です。ポイントとして重要なことは2つです。

まず、1on1は部下が自由に話す時間であり、評価・判断する場所ではないことを、管理職と部下の両者がはっきりと認識していること。
そして、これらの問いかけに対してメンバーが話す言葉に、管理職が真摯に耳を傾けることです。

実践ポイント:「全体性」と「成長」に焦点を当てる

熟達したコーチは、クライアントの生活や個人的なレベルが仕事にどう影響するかを理解する共感力を持ち、業績や組織内での振る舞いだけでなく、人生全体がそれぞれの領域に影響しあう目線を持っています。
この視点を参考に、メンバーを全体性を持った存在ととらえることで、1on1を成長とウェルビーイングを支援する場にすることができます。

1. 感情とウェルビーイングの確認

業務の進捗だけでなく、感情の状態や心身の健康に配慮した問いかけを行います。
「元気?」「最近仕事はどう?」などのシンプルな問いかけで十分です。短い一言でも、関心を向けていることが伝わると、信頼関係の土台が築かれます。

2. キャリアと目標の支援

メンバー自身の価値観や長期的な目標に焦点を当て、「今後、どんなスキルを身につけていきたい?」「どんな人生を送りたい?そのために今何を学びたい?」などと問いかけてみましょう。
自分の仕事が“生きてみたい人生”につながっていると感じられたとき、メンバーは自律的に目標を設定するようになります。

メンバーのキャリアや成長について一緒に考えることは、CoSがCEOの成長を促すのと同じく、管理職にとって非常に重要であり、管理職自身の喜びにもつながるという視点を持つことが大切です。

【部門間調整での立ち回り】“根回し”と“地ならし”で、部下が動きやすい環境を整える

CoSは、部門間の連携を図り、組織全体のアラインメントを取ることで、CEOや関係者が円滑に動ける環境を整える役割を担います。
同様に、管理職もまた、部下が新しいイニシアチブや部門横断プロジェクトをスムーズに推進できるよう、CoSのような“裏方”として障壁を取り除く役割を果たすことができるでしょう。

1. 地ならしの実行

部下を動かす前に、管理職がプロジェクトのキーマンとなる他部署のリーダーや影響力のあるステークホルダーに対して事前に会話し、協力体制を築いておくことが重要です。
これにより、部下が実際に動き出した際に、不必要な摩擦や抵抗に直面するリスクを軽減します。

2. 情報と問題の「緩衝材」となる

CoSは、CEOと直属チームの間に立つ「緩衝材(バッファ)」として、問題がトップに持ち込まれる前に解決する役割を担います。
同様に、管理職もまた、部下が直面する部門間の優先順位のズレや、組織内の障壁を水面下で調整・解消し、メンバーが業務に集中できる環境を整えることが求められます。

3. 権限を「一時的に引き受ける」

部門間での調整や意思決定が滞る場面では、管理職が一時的に権限を引き受け、スピーディに判断することも有効です。
これは、CoSがCEOの意図を理解した上で代行的に判断・調整を行う姿勢にも通じます。重要なのは、組織の目的達成を最優先にしつつ、関係者間の信頼と納得感を両立させることです。

【失敗が起きた時の対応】犯人探しではなく、次に活かすための「学び」に変える

CoSは、CEOがリスクを取って意思決定を行う際に、絶対的な信頼を支える存在です。管理職にも同様に、失敗を恐れず挑戦できる「安全な場」をつくることが求められます。
そのために、部下の失敗を叱責するのではなく、「成長のツール」として扱ってみましょう。

1. フィードバックを成長のツールとして位置づける

フィードバックは、相手を批判するためではなく、成長を促すための重要なツールです。
能力不足を指摘するものではなく、現在の状態を正しく評価し、次のステップへ進むための“成長支援の栄養”として活用しましょう。フィードバックを“ギフト”として贈る意識が、相手の学びと自律を後押しします。

2. 「学び」に焦点を当てる問いかけ

失敗を分析する際には、原因追及に終始するのではなく、「この経験から何を学べるか」「次に活かすためにどの行動を変えるべきか」「もしやり直せるなら、何をどのように変えるか」といった問いを用いることが効果的です。

こうした内省を促す質問を通して、失敗を学びの機会へと転換できます。失敗を前向きに捉える姿勢を、日常のコーチング対話の中で体験してもらいましょう。

3. 非難の文化を避ける

CoSには、相手の感情の動きを的確に察知し、適切に対応する高いEQ(感情知能)が不可欠です。
失敗時こそ、感情的な反応を抑え、メンバーの不安や落胆を受け止めながら、学びと成長に焦点を当てる姿勢が求められます。

管理職がCoSのように黒子として支援に徹し、メンバーの挑戦と失敗を成長プロセスとして支えることで、チームのレジリエンスと持続的成長が促進されます。

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