公開日 /-create_datetime-/
資本主義の飛躍的な発達の陰にあったのは複式簿記。
複式簿記という仕組みが21世紀の世界経済を支配するに至った経緯を、新進気鋭のフリージャーナリストが複式簿記そのものに焦点を当てて解き明かした一冊をご紹介します。
会計というフィルターを通してみる世界経済史
会計システムの起源とされているのは、古代メソポタミア人が農作物の収穫量、およびその交換を記録したものです。
その会計の原型ともいうべきスタイルから、資本主義社会隆盛の現代に至るまでの歴史を、「会計」というフィルターを通して語っているのが「バランスシートで読みとく世界経済史」です。
本書によると、「14世紀のベネチアで広まった複式簿記には、資本と利益を区別して計算するという、現代の株式会社も必要とする基本的な機能を備えていたことから、世界中で採用されることになった」そうです。
ベネチア式複式簿記の仕組みを生み出したのはルカ・パチョーリで、彼の歩みから歴史を読み解く形式をとっているため、現代の資本主義を支える複式簿記が、ベネチア式複式簿記と呼ばれた背景についても、よくわかる内容となっています。
ベネチア式複式簿記が資本主義隆盛の原動力
序章が、アメリカのジョン・F・ケネディ上院議員(1968年当時)の演説の引用から始まるのも斬新で、そもそも、ベネチア式複式簿記が生まれた背景には、「富を測定したい」という人間の欲望があり、それが資本主義隆盛の原動力になったというのです。
目次を見るだけでも、興味が注がれます。
序 章 ロバート・ケネディと富の測定
第1章 会計――コミュニケーションの始まり
第2章 商人と数学
第3章 ルカ・パチョーリ、有名人になる
第4章 パチョーリの簿記論
第5章 複式簿記の普及
第6章 産業革命と会計士の誕生
第7章 複式簿記と資本主義――卵が先か、鶏が先か
第8章 ケインズ――複式簿記と国民の富
第9章 会計専門職の台頭とスキャンダル
第10章 会計は地球を救えるか
終 章
次ページ 「会計」の歴史書でもあり「世界経済史」の歴史書でもある
「会計」の歴史書でもあり「世界経済史」の歴史書でもある
会計という概念が生まれたいわゆる黎明期から、現代の成熟した資本主義に至るまでの経緯を、「会計」というフィルターを通して論じるという視点はこれまでになかったものだけに、会計の専門家はもちろん、会計の知識が乏しい門外漢にまで話題となっています。
「会計」の歴史書、または「世界経済史」の歴史書としても読むことができる、異質の一冊といえるのではないでしょうか。
管理部門兼任の社長が行うべき本業にフォーカスする環境の構築
経理・人事・法務のスキルと年収相関の完全ガイド【MS-Japan】
雇用契約書の記載事項を知りたい方必見!必須事項や注意点を解説
債権管理・入金消込効率化『V-ONEクラウド』導入事例 ~午前中いっぱい掛かっていた消込作業がわずか数分で完了! アデコ株式会社~
退職者インタビューサービス資料
事務仕事を効率化する手順やアイデア・コツを紹介!生産性アップを目指そう!!
IPOとは?メリット・デメリット
PPAPに潜むリスクとは?安全なファイル共有にはオンラインストレージ
【2025年】IT導入補助金の2回目の申請要件は?何回まで使える?
休職・離職改善に貢献!人事労務が知っておきたいメンタルヘルスサービス活用法とは?
中堅大企業のための人事給与アウトソーシング導入チェックポイント
工事請負契約書とは?作成時の注意点などを解説!
法務部の負担を軽減!「契約ライフサイクル管理システム(CLM)」のキホンを徹底解説
顧問契約書/コンサルティング契約書の作成で気を付けておくべき事
【新卒採用トレンド】優秀な人事は押さえている!新卒採用3大トレンド
従業員の“心の不調”を見逃さない!人事労務が押さえておきたいメンタルヘルスチェックの方法とは?
ルーチンワークとは何をすること?意味や定義、効率化のポイントなどを解説
電子署名とは?意味や必要性、メリット、作成手順などを解説
勘定科目とは?科目一覧を詳しく解説
好ましい組織文化とは
公開日 /-create_datetime-/