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経済・事業活動に深刻な影響を及ぼしている新型コロナウイルス禍の実態

公開日2021/03/20 更新日2021/03/21


2021年1月7日、政府は2回目となる「新型ウイルス感染症緊急事態宣言」を発出しました。10都府県が同宣言の実施区域となり、企業の事業活動が様々な制約を受けています。経営管理の要である総務担当者が知っておきたい新型コロナウイルス禍の実態と自社防衛策は何でしょうか。

経済・事業活動に深刻な影響を及ぼしている新型コロナウイルス禍の実態

東京大学の仲田泰祐准教授と藤井大輔特任講師を中心とする経済学専門家グループは、新型コロナウイルス感染症対策と経済損失の関係性について試算しています。同試算は東京都をモデルに、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の解除基準が経済や死亡者数に与える影響をシミュレーションしたものです。

同試算によれば、この先1年間に予想される東京都の累計死者数と経済的損失の関係は、

  • 日の感染者数が400人のレベルで宣言を解除した場合、今後1年間の死者数は2000人
  • 日の感染者数が250人のレベルで宣言を解除した場合、今後1年間の死者数は1600人で、経済的損失は400人で宣言を解除した場合に比べ1000億円増加
  • 日の感染者数が100人のレベルで宣言を解除した場合、今後1年間の死者数は1100人で、経済的損失は400人で宣言を解除した場合に比べ4100億円増加
  • 日の感染者数が500人のレベルで宣言を解除した場合、3回目の緊急事態宣言が発出され、今後1年間の死者数は1800人となり、経済的損失は400人で宣言を解除した場合に比べ3100億円増加

などの結果となっています。

経済学専門家グループは「今回の試算で感染者数が十分減少した段階で宣言を解除すれば、感染の再拡大を抑制でき、経済的損失も小さくなる関係性が見えてきた。政府は感染症対策と経済のバランスをよく見極め、新型コロナウイルス感染症対策に対処してほしい」とコメントしています。

また「新型コロナウイルスの感染拡大が中小企業の経営にどのような影響を与えているのか」を調べたNHKと第一生命の共同アンケート調査(昨年12月、全国の中小企業約5万社を対象に実施。有効回答率約36%)によれば、次のような影響が明らかになりました。

売上への影響

新型コロナウイルスの感染拡大前に比べ売上は、減少した(68%)、変わらない(23%)、増加した(9%)と、6割以上が売上減少しています。

また、売上の減少幅は、5割以上(16%)、3割ほど(29%)、1割ほど(22%)となっており、宿泊業の場合は、5割以上減少した企業が62%、飲食業の場合は、5割以上減少した企業が48%と、大きな打撃を受けたことを感じさせます。

また、今後も売上への影響が続いた場合の対応としては、従業員の休業(30%)、賃金カット(23%)、非正規社員の削減(11%)、正社員の削減(8%)、廃業(8%)などが挙げられました。

国の支援策の活用状況

持続化給付金制度を活用した企業は71%にのぼりますが、一方国の支援策を活用しなかった企業もあります。理由としては、制度基準適用外だった(78%)、申請手続きが分からなかった(5%)、申請手続きが煩雑だったから(4%)との結果でした。

新型コロナウイルス感染に対する企業の自主防衛策は何か?

経済学専門家グループの試算結果とNHK・第一生命の共同アンケート調査結果から、新型コロナウイルスは経済・事業活動に深刻な影響を及ぼしている状況が窺えます。

では、企業は新型コロナウイルスから自社を防衛するため、どのような対策を取ればよいのでしょうか。

これについては、文部科学省が「業種別ガイドライン」(各種事業者団体のガイドライン集約ガイド)、日本経済団体連合会が「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」などを発表していますので、参考になるでしょう。

文部科学省「業種別ガイドライン

日本経済団体連合会「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン

インターネットでのアンケートから読み取るコロナへの意識

アルコール消毒に関するアンケート

日本トレンドリサーチが今年1月下旬に実施した「アルコール消毒に関するアンケート」調査結果によると、「店舗に入店する際、手指のアルコール消毒を店側に指示されたことがありますか」の問いに対して、70.0%が「ある」との回答でした。

また、「利用した店舗を退店する際、手指のアルコール消毒を店側に指示されたことがありますか」の問いに対して、「ある」は20.6%、「ない」は79.4%でした。

入店時にアルコール消毒を指示されたことがあるのは7割でしたが、退店時に指示されたことがあるのは2割ほどです。

「退店時に手指のアルコール消毒は必要だと思いますか」の問いに対して、「思う」は76.5%

となっており、利用者は退店時のアルコール消毒についても重視しているようです。

理由は、クルマあるいは家にウイルスを持ち込まないため(60代・男性)、入店時には持ち込まない、退店時には持ち出さない。お互いにコロナが身近になりつつあるので十分に気をつけることが大事(70代・女性)、アルコール除菌していない人が触ったものに触ったかもしれないから(20代・男性)、自分とみんなのために必要だと思うから(50代・女性)

などの意見が聞かれました。

マスクの着用に関するアンケート

新型コロナウイルス感染予防対策の「基本のキ」と言われるマスク着用について、社外で社員はどんな状況にあるのでしょうか。

日本トレンドリサーチが同じく今年1月下旬に実施した「マスクの着用に関するアンケート」調査結果によると、「普段、外出する際にマスクを着用していますか」の問いに対して「必ず着用している」は86.0%、「だいたい着用している」は10.7%との回答でした。

「あなたがマスクを着用する主な目的は何ですか」の問いに対して「自分の感染予防と飛沫防止」が69.8%、「自分の感染予防」が23.4%、「自分の飛沫防止」が5.6%などなっており、ビジネスパーソンを始めとする国民のマスク着用意識は高いようです。

まとめ

新型コロナウイルスからの自社防衛は、今や総務担当者の重要業務の1つと言えます。したがって、世界中で希望者の新型コロナウイルスワクチン接種が完了するまで、総務担当者はトレンドリサーチのアンケート調査結果から窺える国民全般の新型コロナウイルス感染予防意識の高さと相まって、自社の実情に合った感染予防対策を毎日確実に実行・監督する必要があるようです。

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