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2021年7月3日、静岡県熱海市伊豆山地区で大雨による土石流が発生し、複数の死者および行方不明者が出る惨事となった。
日本は雨が多く、台風や集中豪雨などで毎年のように各地で大規模な水害が発生している。水害は個人単位での被害だけでなく、企業にも大きなダメージを与える。“もしも”のために、企業も水害対策をとるべきだろう。
また、今年(2021年)5月20日には災害対策基本法が改正され、市町村が発令する避難情報が大きく変わった。主な変更点は、警戒レベル4にあたる「避難勧告」と「避難指示」が一本化され、これまでの「避難勧告」は廃止された。改正以降は、これまで避難勧告が発令されていた状況で「避難指示」が発令される。災害はいつ発生するかわからないものであり、就業中の従業員を守るために、総務担当者は避難情報などについて把握しておく必要がある。
総務専門誌「月刊総務」を発行している株式会社月刊総務(本社所在地:東京都千代田区、代表取締役:豊田 健一氏)はこのたび、同誌読者などを対象に、企業の防災(水害)に関する調査を実施した。本記事ではこの調査結果を一部ご紹介しよう。
<調査概要>
調査内容:防災(水害)に関する調査調査期間:2021年6月14日~19日調査対象:「月刊総務」読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか有効回答数:125件調査方法:インターネットによるアンケート
<主な結果概要>
■企業の水害対策 最多は「ハザードマップの確認」で約7割。約2割は水害対策実施なし!■9割以上の企業がテレワーク中の水害を想定した対策をとれていない■約8割の企業が台風の接近時に、従業員の出社抑制や休業などの判断を速やかに従業員に周知できている■総務担当者の半数以上が、災害対策基本法の改正を知らない
最初に、自社でどのような水害対策をとっているか尋ねたところ、「ハザードマップの確認」が68.8%で最多に。以下、「情報システムの浸水対策」21.6%、「水害対策備品の用意」21.6%、「マニュアルの作成、従業員への周知」19.2%と続いた。一方、「何もしていない」企業は19.2%にのぼった(n=125/全体)。
次に、テレワークを実施している企業に対し、テレワーク中の水害を想定した対策ができているか尋ねたところ、「はい」が5.5%、「いいえ」が94.5%という結果になった(n=91/テレワークをしている企業)。対策を実施している企業に主な対策内容を尋ねたところ、防災対策マニュアルの作成や、緊急時の連絡網の作成、避難行動の周知などがあがった。
テレワークが定着しつつある今、ほとんどの企業がテレワーク中の水害対策をとっていないことは大きな問題であり、早急に取り組むべき課題と言えるだろう。
また、台風の接近時に、従業員の出社抑制や休業などの判断を速やかに従業員に周知できているか尋ねたところ、「はい」が80.8%で「いいえ」が19.2%だった。こちらの対策は多くの企業でとれているようだ(n=125/全体)。
本アンケートでは、今年5月20日から災害対策基本法が改正されて新たな避難情報に変わったことを知っているかも尋ねている。結果は「はい」が48.0%、「いいえ」が52.0%だった(n=125/全体)。総務担当者でも法改正を把握できていない人は多いようだ。
そこで、総務に関する法律の改正などについて、どのように情報収集をしているかも尋ねてみた。結果は「インターネットで検索する」が76.8%で最も多く、「新聞を読む」が52.8%、「専門誌を読む」が49.6%だった。また、「社外勉強会・研修」は20.0%だが、「社内勉強会・研修」は4.0%のみだった(n=125/全体)。
いかがだろうか?
水害が多い日本では、企業の対策は必要不可欠だ。自社の水害対策に不安がある場合は、いま一度見直すべきだろう。
なお、本アンケートの詳細は、同社の公式サイト「月刊総務オンライン」(https://www.g-soumu.com/linkage/2021/06/Flooddamagequestionnaire.php)で紹介されているので、ぜひチェックしてみよう!
※本記事でご紹介した調査結果は「月刊総務」調べです
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