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決算処理を行うにあたって、起こると頭を悩ます問題となるのが試算表の計算が合わないという事態です。
計算が合わないままだと決算書の作成に取り掛かれないため、速やかに必要な対応を取る必要があります。
そこで今回は、試算表の計算が合わない場合に、決算処理のためにどのような対応を取るべきなのかについて、詳しく解説しましょう。
そもそも試算表とは、日々の取引を勘定科目ごとにまとめた「総勘定元帳」を転記して作成する表で、仕訳・転記・計算においてミスがないかをチェックするために試用します。
試算表には、総勘定元帳の貸方・借方の合計値を記入した「合計試算表」、貸方残高・借方残高を記入した「残高試算表」、合計試算表と残高試算表を合算した「合計残高試算表」の3種類があります。
合計試算表の場合、仕訳ごとに貸借一致しているので、総勘定元帳からの転記が問題なく行われていれば、貸方と借方の合計値は必然的に一致するはずです。しかし、転記時のミス・漏れなどがあれば、合計値にズレが出てしまいます。
残高試算表の場合、勘定科目の貸方・借方の合計値の差額分をそのまま「残高」として記録しているため、一致か不一致かで確認できる合計試算表に比べると、転記時のミスや漏れが見つかりにくいです。
合計残高試算表は、合計試算表・残高試算表のどちらかにミス・漏れがあれば内容に誤りが発生します。
これら3つの試算表に共通しているのは、正確に作成されていれば、最終的に貸方と借方の数値が一致するという点です。両者に一致が見られないときは、どこかに必ずミス・漏れがあることを意味します。
決算処理とは決算書類である財務諸表(貸借対照表・損益計算書、キャッシュフロー計算書など)を作成することで、そのためには決算時点において最終的なチェック・修正を行う必要があります。もし試算表の段階で数値が合わない場合、正確な財務諸表は作成できません。
試算表の計算が合わないときは、まずは以下の点をチェックしてみましょう。
●勘定科目の内容をチェックする
意外とミスが多いのが、勘定科目の書き方に誤りがあるケースです。
仕分けを行う場合、原則として二つ以上の勘定科目が関与します。たとえば、売掛金が10万円計上されているときは、借方に「売掛金10万円」と記録するだけでなく、貸方にもその原因となった「売上10万円」を記載するわけです。
借方・貸方のどちらかしか記載していなければ、当然ながら試算表の計算結果が合わなくなってきます。ミスを発見できたら、修正して計算結果が合うかどうかを確かめましょう。
●仕分けに入力ミスがないかをチェック
今ではほとんどの企業で仕分けは専用の会計ソフトなどが利用されていますが、その際に単純な数字の入力ミスが起こる場合もあります。よくあるのが、紙に手書きで書かれた伝票・領収書からデータを入力する際に、0の数が多い・少ない、0と6、1と7を見間違えるケースです。
●預貯金残高と預金出納帳のチェック
金融機関の口座にある実際の「預貯金残高」と、「預貯金出納帳」に記載されている金額とが一致しているかどうかをチェックしましょう。
金額に差があるときは、当期期首残高の時点で合っているかどうか、金融機関でのみ記録されて自社では記録されていない取引がないかどうか、金融機関と自社の記録の日付・金額がきちんと一致しているかどうかを確かめます。
何度チェックしても試算表の貸方と借方が合わない場合、法人ではなく個人事業であれば、非常的な手段として「事業主に貸し借りを行ったことにして、数値を合わせる」という「事業主貸し借り」・「店主勘定」で対応する方法があります。
ただし、この方法は法人では使えません。法人企業の場合は、先述のチェックを繰り返し行うのが基本となります。
●同じミスを繰り返さないようにすることが大事
もしチェックによりミスの箇所がわかったら、それでよしとするのではなく、同じことが再び起こらないようにチェック体制を整えることも大事です。
たとえば入力ミスが起こっていたのであれば、ミスの箇所を来期に備えてすべてメモ・記録し、それを部署内で情報共有する。そして、入力時において他の社員にチェックしてもらう体制を作る、などの対策を考えるのも一つの方法です。
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決算処理をするにあたって、試算表の貸方・借方の計算結果が合っていないことが判明した場合、原則として入力・転記ミスがないかどうかを丹念に調べるのが基本です。
主なチェック対象は、勘定科目の配置が適正か、仕訳に入力ミスがないか、預貯金残高と預金出納帳の金額にズレがないか、などが挙げられます。個人事業であれば、事業主貸し借り・店主貸し借りといった方法も可能ですが、法人の場合はとにかくチェックしなおすのが原則です。
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