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プロセスマネジメントのコンサルティングを行うソフトブレーン・サービス株式会社の調査*によれば、「上司から部下との間には、さまざまな溝が横たわっている」ことが示唆されています。
ハラスメントなど職場を巡る問題は複雑化しており、上司(部下)の立場でどのように振る舞えばよいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。今回は、上司と部下の溝について考えてみます。
「あなたは、上司・部下に対してどのような不満がありますか」と質問したところ、上司側の意見として最も多く見られたのが「指示をうまくくみ取れない」(34.5%)でした。自分の指示が部下にうまく伝わらず、もどかしさを感じている上司が多いようです。
一方、部下側の意見として最も多かったのは、「気分で態度が変わる」(32.7%)でした。次に「指示が一貫しない・分かりにくい」の回答が多く、28.0%となっています。
上司としては的確に伝えたつもりでも、部下にとっては「分かりにくい指示」であり、どのように処理すればよいのか分からないケースが多いようです。そして、部下がタスクを処理できないと、上司は「なぜ自分の指示が伝わらないのか」と苛立ちを募らせることになります。
このようなすれ違いは、業界や業種にかかわらず、会社組織でよく見られるケースです。上司と部下の溝を埋めるためには、質の高いコミュニケーションが欠かせません。
上司と部下の意識のギャップは、「指示が的確に伝わっているどうか」だけではありません。
よく見られるのが、「部下の成長状況」に関することです。部下の立場として、仕事にも慣れ、自分が成長できていると実感する人も多いでしょう。これは、成長の基準を「従来の自分・入社当時の自分」に定めていることが多いためです。
部下自身が「自分は成長できている」と思っても、上司がそう考えるとは限りません。上司は多くの場合、部下の成長を「組織の一員として、ある程度の水準に達しているかどうか」という視点で考えます。もう少し簡単にいえば、パフォーマンスを出せているかどうかです。
「叱る」「褒める」に関しても、上司と部下で溝が生じやすい部分です。たとえば、上司が「自分は部下をしっかり褒めている」と思っていても、部下側が「むしろ叱られることの方が多い」と感じているケースもあります。
前述の調査でも、「あなたは、部下をよく褒めていると思いますか」という質問に対して、上司の約7割が「部下を褒めている」と回答していますが、「あなたは、上司からよく褒められていると思いますか」との質問に対して、「上司に褒められている」と回答した部下は約6割にとどまっています。
職場でのコミュニケーション、特に上司と部下の関係を深めるためには、部署もしくは会社全体で環境を整える必要があります。コミュニケーションを改善するための手法をいくつか紹介します。
上司と部下のコミュニケーションの改善、そして部下の成長促進を期待できるのが「1on1ミーティング」です。文字通り、上司と部下の1対1で実施するミーティングであり、評価のための人事面接とは別物として扱われています。
2週間に1回など、定期的に実施するのが一般的で、気軽にコミュニケーションを交わせるのが大きなメリットです。上司・部下としての関係が深まりやすくなり、普段では聞けないような悩みを引き出せる可能性もあります。
メンター制度は、上司以外の先輩社員が、新入社員もしくは若手社員をサポートするものです。上記の1on1ミーティングは上司・部下で実施するものであり、「どうしても上司に直接言いにくいこと」を話せません。
比較的若い先輩社員をメンターにすることで、気軽に話しやすい雰囲気になり、1on1ミーティングでは引き出せなかった悩みを聞くこともできます。先輩・後輩の関係も深められるため、必要に応じて導入を検討してみましょう。
社内イベントの開催も効果的です。1on1ミーティングやメンター制度は、あくまでも業務上で実施されるものであり、いわゆる「本音」のコミュニケーションにはそこまで向いていません。
社内イベントはプライベート色の強い雰囲気になるため、「上司(部下)の意外な一面を知る」など、関係を深めるきっかけにもなります。お花見やビアガーデンなど、メンバーの趣味嗜好に合わせてイベントを開催するのもよいでしょう。
上司と部下は、トラブルが発生しやすい関係であり、退職のきっかけにもなりやすいとされています。ハラスメントを防止するのはもちろん、普段から質の高いコミュニケーションを心がければ、両者の溝を埋めることにもつながるでしょう。
コミュニケーションを改善する手法としては、1on1ミーティングやメンター制度、社内イベントなどさまざまな方法があります。社内の上司・部下の関係を、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
*【調査概要】
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:営業部長・課長(緩和で係長・課長補佐相当)110名と営業を行うZ世代一般社員107名
・調査期間:2023年3月20日〜同年3月21日
≪利用条件≫
1 情報の出典元として「ソフトブレーン・サービス株式会社」の名前を明記してください。
2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、リンクを設置してください。
■参考サイト
PR TIMES|【上司部下の溝に関する実態調査】部下の約9割が、育成において叱ることより「褒めること」の方が重要と回答、上司より10ポイント高い結果に
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