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・オーナー家の相続税節税は会社の財務基盤の安定に繋がる
・資産管理会社には「会計税務の視点」と「上場審査の視点」が必要
・資産管理会社はとにかく株価が安いうちに実行する
資産管理会社とは、一義的には資産管理を目的とした会社を指します。
一方、資産管理会社には副次的に「オーナーの相続税対策」としての意味合いもあり、上場準備中のオーナーの場合、上場前の段階で資産管理会社に株式を移転しておくことで、上場後の相続税の節税に繋がります。
2020年に上場した企業103社のうち、約半数の47社が資産管理会社を保有していることからも、資産管理会社が多くの上場準備企業に活用されていることがわかります。
一般的に資産管理会社の最大のメリットは「オーナー家の相続税の節税」と言われています。
これはある面では正しいのですが、これだけでは不十分です。その裏には、実は「相続税の節税」=「会社の財務基盤の安定」という図式が隠されているのです。
上場会社のオーナーがお亡くなりになると、その所有する株式に莫大な相続税がかかります。相続税は10か月以内にお金で納付するのが原則ですから、株式を相続したオーナーの相続人は何とかしてその納税資金を捻出しなければなりません。ほとんどのオーナーは計算上の財産額は莫大でも、手元にそれだけのお金があるわけではありません。
そこで相続人はオーナーから相続したばかりの会社株式を何とかして換金しようとするわけです。 そして多くの場合、会社(自社)がその株式の買い手となり、いわゆる「自社株買い」によって会社から相続人にお金が渡るということになります。 言い換えると、会社がオーナー家の相続税を支払う、ということになるのです。
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