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最近一流のスポーツ選手たちが、集中力を高めるため、競技前などに音楽を聴いている姿を目にすることがあります。音楽には人をリラックスさせ、同時に気分を高める効果があることは、多くの皆さんがご存知のとおりです。
では、仕事中に音楽を聴くことで、同じように集中力や生産性を高めることはできないのでしょうか。実はそのテーマに関する研究は多方面で行われており、仕事と音楽との新しい関係が見えてきているのです。
アメリカのある大学では、音楽が作業に与える影響についての実験が行われましたが、その結果は効率が上がる場合もあるが、下がる場合もあるというものでした。
実験では単純な作業と複雑な作業を用意し、それぞれに無音の環境と音楽がある環境とを組み合わせて作業効率を測ってみました。音楽は単純なテンポだけのものと、複雑なテンポとメロディーがあるものとの2種類です。
結果的に単純な作業では、複雑な音楽を聴いた場合が最も効率がよく、複雑な作業では無音のほうが効率がよいことが分かりました。ある一定ライン以上の作業では、音楽がマイナスに作用するようです。
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音楽が私たちの身体に与える影響も、かなり詳細に研究されています。特に音楽とホルモン分泌には関係があり、音楽を聴くと特定のホルモンが分泌されたり、抑制されたりすることが知られています。
まず自分が好きな音楽を聴いた時、体内では快感ホルモンが分泌されます。その中でもドーパミンは快楽物質とも呼ばれ、楽しいという感覚とやる気を引き出してくれます。
その一方では、音楽を聴くとコルチゾールというストレスホルモンの分泌が抑制されます。好きな音楽を聴くことは、ストレスからの解放にもつながるのです。 音楽がもつこうした効果が、仕事中のパフォーマンス向上に影響することは十分に考えられるでしょう。
集中力とやる気とは切り離せないもので、仕事を効率的にこなす場合でも、この二つをいかにして高めるかが重要なカギを握っています。ところが実際に毎日仕事をしていると、やる気を高めて集中力を維持することがいかに難しいか、誰もが身にしみて感じていることでしょう。
心理学の研究では、仕事の難易度が高すぎると人は不安感を覚え、逆に難易度が低すぎると退屈になってしまい、いずれにしても仕事のパフォーマンスは低下するそうです。 つまり、やるべき仕事の難易度と、自身の精神状態とのバランスがとれていないと、やる気が出ず集中力も続かないわけです。
この状況を効率的に改善できれば、職場での生産性を高められる可能性があります。そのヒントが、音楽の有効活用から見つかるかもしれません。
最初に紹介したアメリカでの実験結果のように、あまり思考回路を使わない作業なら、音楽によってパフォーマンスを上げられる可能性があります。
たとえば単純な手作業や、データを繰り返し入力する作業、そして作業ステップを完全に体が覚えているような作業なら、音楽を聴くことにより退屈さから逃れられます。 また音楽のテンポが一定のリズムを作り出し、効率的な作業が可能になるでしょう。
例外的ですが、仕事上のアイデアを練ったり、デザインを考えたりする場合にも音楽は効果的だといわれています。何かを創造するという作業には、適度にリラックスした環境が必要なのかもしれません。
その一方で、新しい作業を進めている時や、複雑な作業を行っている時には、音楽が集中力を低下させる危険性があります。このように音楽にはメリットとデメリットがあるため、オフィスでの生産性を高めるためには、上手に活用することが必要になるでしょう。
あるオフィス製品メーカーでは、昼食や清掃などの決まった時間に、スポットでBGMを流しているそうです。こうした事例も含めて、生産性を高めるオフィスでのBGM活用法をいくつか挙げてみます。
・仕事前の短い時間にBGMを流す
・難しい作業にかかる前に、自分が好きな曲を聴く(スポーツ選手を参考に)
・エントランスでBGMを流し、企業のイメージアップを図る
・オフィスの環境ごとにBGMを使い分ける
・休憩コーナーではリラックスできるBGMを流す
・毎日時間を決めて特定のBGMを流す
こうしたBGM活用法では、音楽の種類や選曲も重要な要素です。オフィス全体に流しておくなら、ゆったりしたテンポのインストゥルメンタルやクラシックがおすすめです。 また、これからやるぞ、と集中力を高める時には、自分が好きな曲をヘッドフォンで聴くことも効果的な音楽の活用法です。
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キーボードを叩く音以外に、ほとんど何の音も聞こえない環境では、長時間仕事を続けることが難しく、生産性が低下する場合もあるでしょう。そこに心が落ち着くBGMが流れるだけで、オフィス環境が一変する可能性があります。
音楽が私たちの心身に与える影響を考えると、それを上手に活用できれば、個人のパフォーマンスや業務の生産性が上がるかもしれません。 働き方が多様化してきた今だからこそ、企業は既成観念にとらわれず、より働きやすい職場環境のために、積極的に音楽を活用するべきでしょう。
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