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おすすめの年末調整・法定調書のサービス一覧
年末調整ツールを導入すると、煩雑な給与計算や社会保険手続きが自動化され、管理部門や経営者はより戦略的な業務に集中できます。時間とリソースの節約につながり、業務の効率が向上します。また、ツールの精度により計算ミスが減少し、ストレスの軽減にも繋がります。
freee株式会社が実施した年末調整に関するアンケート調査*の結果、人事担当者が最も負担を感じている業務は「回収した書類のチェック」であることが明らかになりました。紙の書類によって、多くの負担が発生しています。
今回は、大きな負担になりやすい年末調整業務や、その解決策を紹介します。
冒頭でも紹介したように、freee株式会社の調査によれば、人事担当者にとって最も負担の大きい年末調整業務は「回収した書類のチェック」でした。それに続いて、「従業員からの書類回収」「従業員からの問い合わせ対応」が上位となっています。やはり書類を回収し、それをチェックする作業に多くの手間をかけているようです。
一方で、従業員規模が大きい企業ほど年末調整のクラウドシステムの導入が進んでおり、とくに1,001名以上の企業では、66%がクラウドシステムを利用していることがわかっています。
年末調整業務における苦労点としては、「書類の記入ミスや添付漏れによる確認作業の煩雑さ」や「従業員からの問い合わせの多さ」「残業時間の増加」が挙げられています。さらには、紙を取り扱う業務にアナログさを感じるといった声も見られました。
年末調整業務の課題を解決するのが、「電子化」です。実際に多くの企業がデジタルツールやクラウドシステムを導入し、年末調整業務の効率化を図っています。
年末調整業務を電子化するメリットは、効率的なデータ管理ができることです。データを一元管理できるため、情報の把握や管理がスムーズになります。クラウド上でデータ管理をすることで、従業員がいつでもどこからでもデータを入力でき、リアルタイムでの情報共有が可能です。
従業員がオンラインでデータを直接入力し、年末調整を進められるため、回収作業などの手間を省くことにもつながるでしょう。電子化できると人事は紙の書類を受け取る必要がなくなります。
時間・コストの削減といったメリットも見逃せません。データ入力や計算、書類の整理など多くの作業が自動化され、作業時間を大幅に削減できます。さらに紙や印刷のコスト、郵送コストなど、物理的なコストを抑えられるのも魅力です。複雑な計算も自動で行えるようになるため、ヒューマンエラーを減らしつつ効率的に業務を進められます。
年末調整業務の電子化には、「年調ソフト」と「民間サービス」の2つのアプローチが存在します。年調ソフト(年末調整控除申告書作成用ソフトウェア)は、控除額の計算や扶養親族などの年齢判定、控除の可否判定などが自動で行える従業員向けのサービスです。年末調整手続きの電子化普及を目的に、国税庁から無料で提供されています。
従業員がスムーズに操作できるように設計されているのが特徴で、基本的にはガイダンスに従って入力すれば、年末調整申告書が簡単に作成できます。ただし従業員自身でアプリをインストールし、基本情報を入力する必要があるなど、事前準備が必要です。
民間サービスは、インストール型の年調ソフトとは異なり、基本的にはクラウド型です。提出状況の管理が自動化されており、提出内容の確認もしやすくなっています。クラウド型なので、サービスのバージョンが変わったとしても、そのまま自動更新されます。
「年調ソフト」と「民間サービス」のどちらかに迷った場合は、以下の基準で考えてみるのがおすすめです。
・年調ソフト:コストをかけず、従業員数が多くなく、年末調整業務にそれほど大きな課題がない企業に向いている
・民間サービス:提出の遅れや記入ミスが多く、担当者の作業負担や提出状況の管理が課題となっている企業に向いている
今回の調査で紹介したような、「回収した書類のチェック」「従業員からの書類回収」「従業員からの問い合わせ対応」などに課題を抱えている場合は、民間サービスがおすすめです。
年末調整業務の電子化、とくに民間サービスを導入する際は、さまざまな事前準備が必要な点に注意しましょう。民間サービスは、どれを選んでも基本的には導入のための費用や、ランニングコストがかかってきます。
自社がすでに導入している給与システムなど、他のシステムとの兼ね合いも重要になってきます。もちろん費用で選ぶのもよいですが、自社のシステムに対応しているかどうかは、必ず確認しておきましょう。
導入の目処が立ったら、あるいは計画をしている段階で、従業員に周知することも必要です。どのような仕組みになっているのか、どのようにして操作するのかといった基本事項から、業務のフローがどう変わっていくのかについても知らせます。
政府が奨励していることもあり、年末調整業務の電子化は徐々に浸透しつつあります。業務上で、紙のやりとりがほとんどなくなっていく未来もそう遠くないかもしれません。しかし現時点では、紙を使って年末調整業務をしている人が多いことも事実です。自社の業務について、一から見直してみるのもよいかもしれません。
*調査概要
調査期間:2023年8月29日~2023年8月31日
調査方法:WEBアンケート方式
調査対象:上場および非上場企業の人事責任者・担当者
有効回答:207件
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