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去る11月1日、企業会計基準委員会は、第513回企業会計基準委員会を開催した。 主な審議事項は以下のとおり。
第512回親委員会(2023年11月10日号(No.1693)情報ダイジェスト参照)に引き続き、実務対応報告公開草案66号「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」等のコメント対応と文案検討が行われた。
事務局提案に委員から反対意見は聞かれず、次回の親委員会(11月14日開催予定)で公表議決を行う予定。
第88回税効果会計専門委員会(2023年11月10日号(No.1693)情報ダイジェスト参照)に引き続き、グローバル・ミニマム課税(以下、「GM課税」という)に関する改正法人税等への対応について審議された。
⑴ 文案検討
前回の意見を踏まえ、四半期連結・四半期個別財務諸表において、代替的取扱いを選択した場合に注記を求めるか否かについて、次の2案が再提案された。
【案1】注記を求める場合
11 四半期財務諸表において第7項を適用している場合は、四半期特有の会計処理としてその旨及びその内容を注記する。
【案2】その他の事項として注記を求める場合
11 前連結会計年度及び前事業年度においてグローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等を計上しており、当四半期連結会計期間及び当四半期会計期間においても、前連結会計年度等に入手した情報に基づき当連結会計年度及び当事業年度におけるグローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等が重要であることが合理的に見込まれる場合に本実務対応報告第7項を適用するときは、その旨を企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適切に判断するために重要なその他の事項(企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」(以下「四半期会計基準」という。)第25項⒇)として注記する。
ただし、グローバル・ミニマム課税制度を最初に適用する年度の四半期財務諸表においては、当該注記を行わない。
委員全員から、案2への賛意が示された。また、前回の専門委員会で聞かれた、注記事項として計上しない理由も入れてほしいという意見への賛同も聞かれた。
⑵ 補足文書の文案
GM課税制度における法人税等の見積りについて、見積りに関する具体的な指針を求める意見が聞かれており、規範性のない補足文書を公表する方針が示されていた。今回その文案が示され、審議された。
文案では、適用初年度において情報の入手が困難な場合の会計上の見積りの例が示された。 委員からは文案に賛成意見が多く聞かれた。また、「本文書は適用初年度に関するものだが、翌年度以降の取扱いはどうするのか」との意見が聞かれ、事務局から「適用が始まって翌年度の実務でどのような問題があるのか確認しながら、検討していきたい」との回答があった。
*
実務対応報告案は、可能ならば次回公表議決を行う予定。
去る10月31日、企業会計基準委員会は第136回リース会計専門委員会を開催した。
第135回(2023年11月10日号(No.1693)情報ダイジェスト参照)に引き続き、企業会計基準公開草案73号「リースに関する会計基準(案)」等に寄せられたコメントへの対応の方向性と個別事項について、審議が行われた。
また、11月1日開催の第513回親委員会でも同テーマについて議論された。
契約における対価の金額を独立価格で配分する際、リースを構成する部分とリースを構成しない部分(維持管理費用相当額など)の独立価格が借手にはわからないため、配分できない。コメントでも指摘されているように「維持管理費用相当額をリース料総額から控除するといった取扱いを借手にも認めるべきか」との論点が取り上げられた。
事務局は、維持管理費用相当額を借手のリース料から控除する会計処理を認める場合、維持管理費用相当額が明らかであるか、または維持管理費用相当額を合理的に見積ることが可能であることを前提に、次の2案を提案し、案1を事務局案とした。
(案1)本会計基準案等の提案のとおり、借手については、リースを構成する部分 とリースを構成しない部分を独立価格により配分する方法のみとする。
(案2)維持管理費用相当額であることが明らかであるか、または維持管理費用相 当額を合理的に見積ることが可能である場合に限り、維持管理費用相当額を借手のリース料から控除する代替的な会計処理の選択適用を認める。
専門委員からは、事務局案への賛意が聞かれた一方、「比較可能性の懸念もわかるが、案2を認めても大きな問題にはならないのでは」という案2を推す作成者側からの意見も聞かれた。
事務局は「維持管理費用相当額が明らかなときだけ代替的な処理を行うことが考えられるが、それでは一貫性がないのでは」と回答した。 第513回親委員会では、事務局案に賛成意見が聞かれた一方、「現行でも自動車リースなど維持管理費用相当額を合理的に見積る実務がある」として案2を支持する意見も聞かれた。
公開草案では、セール・アンド・リースバック取引について米国基準トピック842と同様の会計処理を提案しているが、これについて「IFRS16号の定めと同様の定めとすべき」、「IFRSと同様の会計処理も選択肢として認めるべき」という2つのコメントが寄せられた。 事務局は、コメントを受けて次の2案を提案し、案1を事務局案とした。
(案1)本公開草案を変更しない。
(案2)代替的な方策として、取引の都度、会計処理方法を選択することを認めな
い等の手当てをしたうえでIFRS16号と同様の会計処理の選択適用を認める。
適用対象企業を、(案A)全企業、(案B)IFRS任意適用企業、とする。
専門委員からは事務局案に賛同する意見が聞かれたものの、IFRS任意適用企業の作業が煩雑となることを考慮して、案2の案Bを支持する意見も聞かれた。事務局は、「検討する」と回答した。
第513回親委員会では、事務局案に賛成意見が聞かれた。また、案2への賛意も聞かれ、案A、案Bに対しても賛否が分かれた。
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