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不採用通知は、受け取る応募者にとっては気持ちを落ち込ませるものです。書き方を誤ると、応募者が自社について抱いた悪いイメージをネットに書き込んだり、その後にその応募者が他社に採用されてから、「あの企業とは取引したくない」などと思ったりする可能性もあります。
適切な内容をもつ不採用通知を送ることは、自社のイメージ・評判を下げないためにも重要なのです。
そこで今回は不採用通知の書き方を解説した上で、具体的な文例についてもご紹介します。
不採用通知とは、企業への入社を志望する求職者に対して、書類選考や面接の結果、不採用になったことを伝えるための通知です。通知を受けた側の気持ちを落ち込ませるのは間違いありません。
しかし、文面が無礼であったり、応募者の気持ちに配慮しない文章を盛り込んだりすると、ネガティブな感情はより高まります。あまりに文面がひどい内容だと、ネット時代の現在、匿名でネット上に公表されたり、マスコミに持ち込まれて報道されたりして、企業イメージの大幅な悪化をもたらす恐れもあります。
不採用通知はその性質上、受け手にネガティブな思いを抱かせるのは避けられませんが、最低限敬意が伝わる文面にすることは可能です。それが不採用通知の作成における大きなポイントといえます。
不採用通知を作成する際、大切なポイントとして以下の点が挙げられます。
志望者は、自社を好ましく思ってくれていたからこそ、入社試験を受けてくれたのです。業界内に多くある企業の中から自社を選択し、応募してくれたことに対して、感謝の気持ちを記載するのは最低限の礼儀といえるでしょう。
また、書類選考で落選した応募者には送料・手間がかかるのに書類を提出してくれたこと、面接で落選した応募者には面接会場まで足を運んでくれたことに謝意を示しましょう。
応募者は自社に対して、個人情報が多分に盛り込まれた履歴書や職務経歴書を提出しています。企業側としてはそれら情報を適切に扱い、今回の採用試験以外に用いることはないこと、責任をもって管理・処分することを明記しましょう。
採用活動において不採用とした応募者に対して、その理由を具体的に記載するのは控えるのが通例です。理由を記載しても、納得してもらえないケースがほとんどであり、場合によっては落選者の気分をより大きく害する恐れもあります。
後日、もし不採用の理由を聞かれたときも具体的なことは述べないようにし、「自社が求めている人材像と異なりました」「ご希望に沿えずに申し訳ございません」など、慎重に言葉を選びながら誠意をもって対応することが大切です。
不採用通知を送る際の方法とそれぞれの注意点は以下の通りです。
・メール・・・現在ではメールで不採用通知を送るのは一般的な手法です。文書のように保管場所が必要なく、コピー作業なども必要がないため工程が少なくて済みます。ただ、メールを一斉送信するなど、まとめての作業を行いがちになり、送付先ミス・宛名ミスなどが起こりやすいので注意が必要です。
・手紙・・・かつては文書による通知が常識でした。しかし日数がかかる上に紙・印刷・郵送コストがかかるため、Web時代の現在では主流の方法ではありません。不採用通知はプライベートにかかわることなので、封書の外には宛先・宛名と「親展」の文字のみ記載し、応募者個人が最初に中を確認できるように配慮しましょう。
・電話・・・電話で直接話しををする方法はほとんどの企業で行われていません。応募者に対して特別な誠意を見せる必要がある場合に、行われることはあります。たとえば、応募者がインターンシップで長期間にわたって、自社で働いて社員と顔見知りであったにもかかわらず採用に至らなかった場合などです。
具体的な不採用通知の文例をご紹介しましょう。
〇〇様
お世話になっております。
〇〇株式会社の採用担当をしております○○と申します。
この度は、弊社の求人にご応募いただき、誠に有り難うございました。
今回のご応募に関して、厳正なる選考を重ねました結果、誠に残念ながら今回はご期待に添えない結果となりました。誠に申し訳ございません。
なお、お送りいただいた履歴書や資料につきましては、履歴書に記載されている住所へ郵送にて返送させていただきます。
多くの企業の中から弊社にご応募いただきましたこと、深く感謝申し上げます。
末筆となり恐縮でございますが、貴殿の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
〇〇様
お世話になっております。
〇〇株式会社の採用担当の○○と申します。
先日はご多忙の中、面接にお越しいただきまして誠に有り難うございました。
今回のご応募につきまして、厳正なる選考を重ねました結果、誠に恐れ入りますがご希望に添いかねる結果となりました。誠に申し訳ございません。
なお、応募書類、データにつきましては、弊社で責任をもって破棄させていただきます。
多くの企業の中から弊社にご応募いただきましたこと、深く感謝申し上げます。
末筆となり恐縮でございますが、○○様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
不採用通知では応募者と真摯に向き合い、誠意を示すことが大切です。何より忘れるべきではないのは、自社が落選させた応募者は仕事に就く必要があるため、他社において採用されるという点です。
経験を活かしたいという応募者であれば、自社と同じ業界の企業に入社する可能性もあります。また、その応募者が自宅から通える範囲内の企業に求職しているなら、自社と落選した応募者が就職した他社とは、同じ地域経済の中で活動している可能性も高いです。
これらの点を踏まえると、不採用通知において落選者に不快な思いをさせないようにすることは、自社のイメージ・評判の悪化を防ぐという点で重要といえるでしょう。自社が使用している不採用通知の文面を、もう一度見直してみてはいかがでしょうか。
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