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合意管轄条項は、訴訟になって初めて思わぬ形で時間と費用がかかり、負担になる場合があります。訴訟に関するリスクを予測し、適切な合意管轄条項を定めるにはどのように対応したらよいでしょうか。今回は合意管轄条項の概要とチェックポイントについて詳説します。
目次【本記事の内容】
合意管轄条項とは、契約上の紛争が生じた場合において、その紛争に関する裁判手続をどこの裁判所で行うかを予め決めておくための契約条項で、裁判手続に関する経済的・時間的負担を軽減する目的で定められます。本稿では、前提知識となる裁判管轄の概要を説明した上で、合意管轄条項に記載すべき事項や、交渉のポイントを解説していきます。
裁判管轄とは、ある事件に関する裁判手続をどの裁判所に担当させるかという裁判所間の事務分担のことをいいます。契約において合意管轄条項を定めない場合には、民事訴訟法の定めるところにより管轄裁判所が決定しますので、合意管轄条項を適切に定めるためには、法律が定める裁判管轄を知っておくことが重要になります。民事訴訟法が定める裁判管轄には、職分管轄、事物管轄、土地管轄があります。
(1)職分管轄
国家の司法機関として裁判所が行うこととされている職務のうち、具体的にどの裁判所にどの職務を分担させるかという観点からの裁判管轄を意味します。例えば、強制執行ならば執行裁判所、少額訴訟ならば簡易裁判所、離婚訴訟ならば家庭裁判所、といった具合です。
(2)事物管轄
第一審の裁判所を、地方裁判所あるいは簡易裁判所のいずれが担当するか、という観点から定められている管轄です。原則としては、訴額が140万円を超える事件は地方裁判所の管轄、140万円を超えない事件は簡易裁判所の管轄とされています(ただし、不動産に関する訴訟は140万円を超えなくとも地方裁判所の管轄)。
(3)土地管轄
申し立てる事件と裁判所の所在地の関係に着目して定められている管轄です。原則としては被告が住んでいる地域に所在する裁判所が管轄裁判所となりますが、訴える事件の内容によっては、事件が起きた場所や訴訟の目的物の所在地を管轄する裁判所にも管轄が認められる場合があります。
裁判管轄は、当事者の合意により法で定められた裁判所以外で裁判をすることが許されるか否かという強制力の有無という観点から、専属管轄と任意管轄とに分けることができます。
(1)専属管轄
専属管轄とは、公益上の必要性から、特定の事件については、それを専門的に扱う裁判所にだけ訴えることが認められている場合の裁判管轄です。例えば、前述の職分管轄は、公益の観点から定められているものですので、専属管轄とされ、当事者の合意があってもその管轄裁判所を変更することはできません。
(2)任意管轄
任意管轄とは、当事者の合意によって変更できる裁判管轄です。土地管轄や事物管轄がこれに該当します。当事者間の公平性を考慮して定められているものであるため、当事者の合意による管轄裁判所の変更が許されています。合意管轄条項は、この任意管轄の変更に関する条項という位置付けになります。
合意管轄とは、当事者の合意によって定めた裁判管轄のことをいいます。前述のとおり当事者による管轄裁判所の変更は、任意管轄の裁判所に限定されます。また、合意管轄の裁判所は、当事者が合意した範囲の事件についてのみ裁判を担当することができます。
法が定める裁判管轄に従って裁判をする場合において、遠方の裁判所で裁判が行われることになったときには、裁判所に出向くための時間確保や、交通費・宿泊費といったコストが発生することになります。これらの負担を避けるため、現地の弁護士に事件処理を依頼することも考えられますが、事件を依頼するのに適した弁護士を一から探す必要がありますし、依頼後の事件の進め方についても日頃から付き合いのある弁護士のようにいかないおそれも考えられます。
そこで、万が一裁判となった場合における予測困難なリスクを減らし、裁判活動を行いやすくするために、自社の近隣にある裁判所を管轄裁判所とする合意管轄条項を契約書に定めておくことが重要となります。
合意管轄条項の定め方には押さえるべきポイントがあります。適切に定められていない合意管轄条項は、以下で述べる点に留意しながら定める必要があります。
◆WRITER
弁護士 小野 智博
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士
企業の海外展開支援を得意とし、日本語・英語の契約をレビューする「契約審査サービス」を提供している。
また、ECビジネス・Web 通販事業の法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約等作成・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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