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Pets Preferred/愛する家族は子どもよりペット 中国の若い世代に広まる新しい家族観

公開日2025/01/29 更新日2025/01/28 ブックマーク数
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Pets Preferred

本記事では、世界のビジネスニュースを英語で紹介しております。
ニュースを読んでいただくとともに、英語のキャッチアップにお役立ていただけますと幸いです。

概要

中国は人口抑制のため、長年にわたって「一人っ子政策」を続けてきた。その結果、少子高齢化による労働力不足や男女比のひずみといった問題が生じ、経済成長にも陰りが見え始めている。政府はこれまでの取り組みを転換し、今や出産を奨励するようにまでなったが、かつて「一人っ子」として生まれた世代が大人になった今、彼らはそうした政府の焦りもどこ吹く風といった様子である。

本文

Married for seven years, Hansen and his wife, Momo, may resemble China’s family of the future.

結婚して7年になるハンセンさんと妻のモモさんは、中国の未来の家族の姿を表しているのかもしれません。


“Do you have any children?” (CNN)
“No, not yet.” (Hansen)
“Are you planning on having children?”(CNN)
“Not right now.” (Hansen)

「お子さんはいますか」(CNN)
「いいえ、まだです」(ハンセン)
「お子さんを持つ予定は」(CNN)
「今のところありません」(ハンセン)


The only parenting they’re doing revolves around their six dogs,...

彼らが今、「子育て」しているのは、6匹のワンちゃんだけ。


“It’s like our children, yes. It’s like our daughters, our sons.” (Hansen)

「ええ、(犬たちは)子どものようなものです。娘や息子と同じです」(ハンセン)


...a reflection of the independent-minded younger generation in China, where having children is no longer a priority.

(彼らのこうした暮らしぶりは)自由な考えを持つ中国の若い世代のありさまを映し出しています。中国では、子どもを持つことは、もはや優先事項ではないのです。


“Different generations value things differently.”(Hansen)

「世代が異なれば価値観も異なります」(ハンセン)


According to a recent study by Goldman Sachs, the number of pets in urban China is expected to surpass the number of children ages 0 to 4 by the end of the year. By 2030, there could be nearly twice as many pets in urban China than young children?a business opportunity for this doggy-daycare owner, who has also chosen not to have kids.

ゴールドマン・サックスの最近の調査報告によると、中国都市部ではペットの数が、今年(2024年)末までに0歳から4歳までの子どもの人数を超える見込みである、とのこと。2030年までには、中国都市部ではペットの数が乳幼児の人数の2倍近くに達するかもしれないと予想されています。こうした風潮はこちらの「犬の保育園」のオーナーにとってはビジネスチャンスです。彼女も子どもを作らないという選択をしました。


“I feel like people start to be more like,‘This is what I want’ or ‘This is what I like for my life,’ rather than like, ‘Oh, this is what the society taught me to do’ or ‘This is what my parents want me to do.’” (Tao, owner, Space Dog Day Care)

「多くの人が『これが自分のやりたいことだ』とか『自分の人生はこうあってほしい』といったことをより重要視するようになっていると感じます。『そう、これが社会にこうしなさいと教わったことだ』とか『これが親が私にしてほしいと願っていることだ』ではなく」(タオ 「スペース・ドッグ・デイケア」のオーナー)


Officials reported a record-low birthrate last year as the population decreased for the second year in a row, a sharp dip partly due to COVID lockdowns. While analysts expect a rebound this year, it is still a blow to the world’s second-largest economy, once so worried about overpopulation it limited most urban couples to a single child, even forcing abortion and sterilization.

中国当局によると、去年(2023年)の出生率は史上最低で、人口も2年連続で減少しました。しかもこれは大幅な減少で、新型コロナ対策のロックダウンが一因としてあります。アナリストらは、今年は(人口が)反動で増えるだろうと予想していますが、それでも世界第2の経済大国である中国にとってこの減少は打撃です。かつてこの国は、人口過剰を大いに恐れて、都市部のほとんどの夫婦がもうける子どもの数を1人に制限し、中絶や不妊手術すら強制していたというのに。


At a women’s conference last year, China’s strongman leader, Xi Jinping, lectured delegates to foster a new type of marriage-andchildbearing culture. The message is clear for Chinese women: Get married and have babies.

昨年、ある女性団体(中華全国婦女連合会)の会合で、中国の強権的指導者、習近平国家主席は代表たちに、結婚と出産を重視する新たなタイプの文化を育むよう呼びかけました。中国の女性たちに対するメッセージは明らかです。結婚をして子どもを産め、ということです。


But some women choose to have puppies instead. This newfound pet popularity comes at a time when the Chinese government is offering things like financial incentives and time off from work, all with the goal of promoting parenthood.

しかし、子どもより子犬を持つことを選ぶ女性もいます。最近、こうしたペット人気が高まる中、中国政府は(子どもがいる家庭への)財政的な優遇措置や育児休暇などの支援策を打ち出しています。全ては出産を奨励するためです。


Yet for many young Chinese, none of this seems to matter.

それでも、多くの若い中国人にとって、政府の掲げるこうした方針は、なんら重要性を持つようには映っていないようです。


“I don’t think my choice for not having a kid would make much of a difference for China.” (Momo, through interpreter)

「私が子どもを作らないことを選択したからといって、国にとって大した違いはないと思います」(モモ 通訳者を介して)


The country’s leadership very much begs to differ as they “doggedly” try to boost China’s birthrate and its economic strength.

(しかし)中国の指導部は全くそうは思っておらず、同国の出生率と経済力を向上させるために粘り強く「犬」闘中です。


Marc Stewart, CNN, Beijing.

CNNのマーク・スチュワートが北京からお伝えしました。


(訳 河内香織)
(出典: CNN English Express 2025年1月号)

記事提供元


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