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Do-or-Die Desparation/目覚ましい経済成長の一方、失業率の高い地域も アメリカンドリームを求め命懸けで密入国するインドの若者たち

公開日2025/02/12 更新日2025/02/10 ブックマーク数
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Do-or-Die Desparation

本記事では、世界のビジネスニュースを英語で紹介しております。
ニュースを読んでいただくとともに、英語のキャッチアップにお役立ていただけますと幸いです。

概要

人口が中国を抜いて世界一となり、自動車産業やIT産業をはじめとして経済成長が目覚ましいインド。だがその実、地方では生計を維持できるような仕事がほとんどなく、失業率の高い地域もあるという。そのような状況に置かれたインドの若者たちは、密入国請負業者に金を支払い、空路渡った中南米の国から徒歩で北上して米国に潜り込もうとするが、その道のりはあまりに過酷だ。

本文

A new trend could strain relations between the US and India as illegal immigration remains a key issue in the 2024 presidential election. India is the world’s fastest-growing major economy, but unemployment is very high in some areas, so young Indians who dream of a better life are paying thousands of dollars to make a do-or-die journey to live the American Dream. CNN’s Ivan Watson has the story.

不法移民の問題が依然として2024年の(米)大統領選の主要な争点となっている中、ある新しい動向が米国とインドの関係に緊張をもたらしかねません。インドは世界で最も成長が目覚ましい主要経済国ですが、地域によっては失業率が非常に高く、そのため、より良い生活を夢見るインドの若者は何千ドルも支払い、命懸けの道のりをたどっているのです、アメリカンドリームをかなえられる生活を求めて。CNNのアイバン・ワトソン記者がお伝えします。


Hiking through jungles and crossing rivers—a video blogger from India showing his trip through Central America to the US-Mexico border. Nearly 100,000 Indians crossed the border illegally into the US last year, a journey many Indians call the “donkey way.”

いくつものジャングルを歩きに歩き、いくつもの川を渡り——インド出身のビデオブロガーが紹介しているのは、中央アメリカを抜けて米国とメキシコの国境に向かう道中の様子です。昨年、10万人近くのインド人が違法に国境を越え米国に入国しました。その道のりを、多くのインド人は“ロバの道”と呼びます。


“[The] ‘donkey way’ is a[n] illegal route which is not allowed by the USA government. It’s a route which is going through many countries, and then we will jump the wall of[the] USA.” (Ankit Chaudhary, law student)

「“ロバの道” は、米国政府によって許可されていない違法ルートです。多くの国を経由するルートで、その後、アメリカの(国境の)壁を乗り越えます」(アンキット・チョードリー 法学生)


Ankit Chaudhary is a 24-year-old law student who dreams of migrating to the US to escape joblessness in India.

アンキット・チョードリーさんは24歳の法学生で、仕事のないインドを逃れ米国に移住することを夢見ています。


“I have no other option, due to unemployment.”(Ankit Chaudhary)

「僕には他の選択肢はありません、仕事がないのでね」(アンキット・チョードリー)


And he’s not the only young Indian desperate to leave. Many Indian cities have districts like this; this is one of the consequences of India’s high youth unemployment: entire neighborhoods of businesses dedicated to helping young Indians move overseas. Amid consultants who help Indians get visas to study abroad, Chaudhary says, you can also find smugglers who specialize in the “donkey route.”

そして、なんとしても国を出たいと思っているインドの若者は、彼だけではありません。多くのインドの都市にはこのような地区があります。これはインドの若年層の高い失業率がもたらした結果の1つで、インドの若者の海外移住を手助けすることに特化したビジネスが一帯を占めている地域なのです。インドの人たちが海外留学するためのビザの取得を手助けするコンサルタントの中には、チョードリーさんいわく、“ロバの道” を専門にしている密入国請負業者もいるとのことです。


“We can go here and find someone and pay money to be smuggled to the US?”(CNN)

「アメリカへの密入国は、ここに来て人を見つけ、お金を払えばできる、というわけですね?」(CNN)


“Yes. They will smuggle the person illegally in US.” (Ankit Chaudhary)

「ええ。そういった業者がその人を不法に米国に密航させます」(アンキット・チョードリー)


“How many people have you sent on this‘donkey route’ journey to the US?” (CNN, to smuggling agent)

「あなたはこの“ロバの道” のルートで米国に何人送り出してきたのですか」(CNN 密入国あっせん業者に向かって)


“At least 150 to 200 people,” he says. For around $48,000, this “agent” will fly you to El Salvador and smuggle you overland to the US-Mexico border. He shows me this video of some of his clients squeezing through the border fence.

「少なくとも150人から200人だ」と彼は答えます。約4万8000ドルで、この“あっせん業者”は客を飛行機でエルサルバドルまで渡航させ、アメリカとメキシコの国境まで陸路をたどらせる手配をします。彼は、自分の客の何人かが国境のフェンスをなんとか通り抜ける様子が映ったこのビデオを私に見せます。


“These are your customers?” (CNN)
“Two.” (Smuggling agent)
“Two of ’em.” (CNN)

「この人たちはあなたの客ですか」(CNN)
「二人がね」(密入国あっせん業者)
「そのうちの二人ですね」(CNN)


The number of Indian migrants crossing the border into the US surged over the last five years. But two Indian smuggling agents now tell CNN they’ve all but stopped sending migrants to the US in the last couple of months after a Biden-administration executive order cracked down on asylum applications. In September, Customs and Border Protection reported the lowest number of migrants crossing the US-Mexican border since 2020.

国境を越えて米国に入国するインド人移民の数は、ここ5年で急増しました。しかし現在、2名のインド人密入国あっせん業者はCNNにこう語ります。バイデン政権の大統領令により亡命申請に対して厳しい措置が取られるようになってから、彼らはここ2、3カ月、米国に移民を送ることをほとんど停止している、と。9月、米国税関・国境取締局は、米国とメキシコの国境を越えた移民の数は2020年以来最も少なかったと報告しています。


That’s little comfort to Rajeev Kumar. Last year, his brother left the family farm for the “donkey way” to the US. Kumar says Indian authorities returned Malkeet’s body nearly five months later, after he was shot dead by criminals on a riverbank on the El Salvador-Guatemala border. The family’s lone surviving son now farms these fields alone.

それはラジブ・クマールさんにとってはほとんど何の慰めにもなりません。昨年、彼の兄弟は家族の農場を後にし、アメリカへと続く“ロバの道” に向かいました。クマールさんによれば、その約5カ月後、インド当局が(兄弟の)マルキートさんの遺体を返還しました。彼はエルサルバドルとグアテマラの国境沿いの川岸で犯罪者によって射殺されていたのです。一家でただ一人生き残った息子(であるラジブ・クマールさん)が、今ではこれらの畑を一人で耕しています。


“People here know they will die from unemployment, so they think it is better to go and take the risk. For people here, it has become do-or-die.” (Rajeev Kumar, through interpreter)

「ここの人たちは、仕事にありつけないために死ぬことになるとわかっています。だから彼らは出て行ってリスクを取る方がよいと考えているのです。ここの人たちにとって、やるか死ぬかの究極の選択となっているのです」(ラジブ・クマール 通訳者を介して)


A vicious cycle of poverty and illegal migration that’s emptying out communities in this part of India.

貧困と不法移民の悪循環、それがインドのこの地方の地域社会を空洞化させています。


Ivan Watson, CNN, in Haryana State, India.

CNNのアイバン・ワトソンがインドのハリヤナ州からお伝えしました。

(訳 足羽万輝子)
(出典: CNN English Express 2025年2月号)

記事提供元


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