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企業の7割が新卒初任給を引き上げ「平均増額9,114円」人材確保に苦しむ中小企業の実情も

公開日2025/03/09 更新日2025/03/07 ブックマーク数
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企業の7割が新卒初任給を引き上げ

株式会社帝国データバンクは、2025年度の新卒社員の初任給に関する企業の動向を調査し、その結果を発表しました。本調査によると、企業の約7割が新卒社員の初任給を引き上げる方針を示しており、平均の引き上げ額は9,114円に達しました。一方で、人材確保の観点から賃上げを実施する企業が増える中、小規模企業では対応が困難なケースも見受けられます。

初任給の引き上げ率は7割、平均額は9,114円

調査によると、2025年4月入社の新卒社員に対し初任給を引き上げる企業の割合は71.0%に達し、前年よりも増加傾向にあります。主な背景には、物価高騰、最低賃金の上昇、そして人材確保の競争激化が挙げられます。

引き上げ幅については、「1万円〜2万円未満」が最も多く41.3%、次いで「5,000円〜1万円未満」が30.7%となりました。これらの結果を平均すると、引き上げ額は9,114円となっています。

企業の規模別に見る初任給の引き上げ状況

企業規模別に見ると、「中小企業」の71.4%が初任給を引き上げると回答し、「大企業」の69.6%を上回りました。一方で、「小規模企業」は62.2%にとどまり、全体平均を8.8ポイント下回る結果となりました。

「最低賃金の上昇に合わせて初任給を引き上げる」(建設業・中小企業)という声がある一方で、「利益が出ないため、初任給引き上げの原資が確保できない」(不動産業・小規模企業)といった厳しい経営環境を訴える意見も多く見られました。

初任給額「20万円未満」の企業割合が10ポイント低下

初任給額「20万円未満」の企業割合が10ポイント低下

初任給の水準について調査したところ、「20万円~25万円未満」の企業が62.1%と最も多く、前年より4.7ポイント増加しました。一方、「20万円未満」の企業割合は前年(35.2%)から10.4ポイント低下し、24.8%に減少しました。

また、「25万円~30万円未満」の企業は11.4%に達し、前年より増加しています。「30万円以上」の企業はわずか1.7%ですが、前年(0.2%)と比較すると上昇傾向が見られます。

初任給引き上げの背景:「物価高」と「人材確保」

企業が初任給を引き上げる理由として、以下の要因が挙げられました。

  • 物価上昇に伴う賃金調整(情報サービス・中小企業)
  • 最低賃金の上昇に合わせた対応(農・林・水産業・小規模企業)
  • 採用力の強化と競争力維持(運輸・倉庫業・中小企業)

中小企業では、物価高の影響を受けながらも「人材確保のためには初任給を引き上げざるを得ない」という意見が多く聞かれました。

また、初任給を引き上げた企業の一部では、既存社員の賃金とのバランスを考慮し、追加の賃上げを実施するケースも見られます。

賃上げの負担と中小企業の課題

一方で、初任給の引き上げを見送る企業(29.0%)からは、以下のような声が挙がりました。

  • 「前年度にすでに引き上げたため、今年度は実施しない」(専門サービス・中小企業)
  • 「物価高騰の影響で収益が悪化し、初任給の引き上げが難しい」(不動産業・小規模企業)
  • 「初任給引き上げの代わりに、既存社員の給与アップを優先」(製造業・大企業)

特に小規模企業では資金的な余力が少なく、「初任給を上げたいが、経営が厳しく対応できない」との声が多く聞かれました。

まとめ

本調査の結果から、初任給引き上げの流れは今後も続く可能性が高いと考えられます。しかし、特に中小企業においては、賃上げの原資を確保することが課題となっています。

そのため、企業側の努力だけでなく、以下のような対策が重要になると考えられます。

  • 取引価格の適正化による価格転嫁の促進
  • 中小企業向けの賃上げ支援策の拡充
  • 労働市場の環境変化に対応した雇用政策の強化

これらの取り組みが進まない限り、中小企業にとって賃上げは大きな負担となり、人材確保の競争力を維持することが難しくなる可能性があります。
今後の政府の対応や企業の動向が注目されます。

参考記事)
PR TIMES|企業の7割が新卒「初任給引き上げ」平均引き上げ額は9,114円 人材確保のために苦渋の選択を迫られる中小企業も


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。

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