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管理部門の中枢といわれる人事部の業務は採用、教育・研修、労務など多岐にわたります。このため、人事担当者には特にコミュニケーション能力、プレゼン能力、企画能力、文書作成能力、人事・労務制度に関する専門知識など多くのスキルが求められています。これに加えて近年、もう1つ求められているのが英語スキルといわれています。海外事業展開、海外取引など企業規模の大小を問わず事業活動のグローバル化が進んでいるためです。では、人事担当者にはどのような英語スキルが求められているのでしょうか。
海外の事業拠点や取引先との業務連絡というと、かつてはテレックスとファックスが主要ツールでしたが、現在は電子メールが主要ツールになっています。したがって、人事担当者が身に着けておきたい英語スキルといっても、TOEIC800点以上、バイリンガル並などのたいそうなものではありません。最低限、英文メールの定型文さえ習得しておけば、日常的な業務連絡ならそれで十分といえるでしょう。
そこで、真っ先に習得したいのが、日本語では前略等で始まる冒頭の「書き出し」と草々等で終わる「結句」です。そのコツは、メール送信・返信の目的の明確化です。
よく使われる定番表現としては以下のようなものがあります。
・送信メール書き出し
This is to inform you about... (~についてお知らせするメールです。)
I am writing this email to confirm... (~を確認したく、メールしています。)
・返信メール書き出し
Thank you for your email. (メールありがとうございます。)
・書類等を送ってもらった時
Thank you for sending the document. (書類を送ってくださりありがとうございます。)
・迅速に回答してもらった時
I appreciate your quick response. (迅速なご対応感謝いたします。)
また、メールを受信した際に直ちに返信できない場合もあるかと思いますが、「礼は急げ」のことわざは英語圏文化でも同じです。したがって、この場合は「直ちに返信できない理由」を少なくとも受信から半日以内に返信しておくのがビジネスマナーといえるでしょう。状況別に、定番の書き出しは下記のようなものがあります。
・他の案件処理に忙殺されていてすぐに返信できない場合
I have my hands full at the moment, so I will answer your question tomorrow. Is that okay with you?
(いま手がいっぱいなので、明日返答させて頂いてもよろしいでしょうか。)
・返信前に上司への確認が必要で、それまで少し待ってもらいたい場合
I will discuss with my boss and get back to you by next Tuesday so I would appreciate your patience until then.
(上司に確認し、翌火曜日までに返信いたしますので、それまでお待ち頂ければ幸いです。)
そして、結句は
Kind regards,
Best regards,
Sincerely yours,
Yours faithfully,
などが定番表現となります。
通常の業務連絡をする際の英文メールは、上記のように、その連絡の理由を冒頭で簡潔に述べるのが鉄則とされています。
よって、メール本文の連絡事項伝達の書き出しは、
We would like to inform you... (~についてお知らせいたします。)
などが定型文となります。
また、「照会事項の返事が来ない」など、相手に早急の返事を促す際の書き出しは、
I was wondering if you have received the email I sent on ○○(前回のメールの送信日).
(~日にお送りしたメールは届いていますでしょうか。)
などが定番となります。
この場合、用件を伝える文章の終わりに、
I would be grateful if you could send me the document by the end of this week.
(今週末までに書類送付お願いいたします。)
と、依頼したものに対する返答期限を明記しておくのがコツです。これにより、相手にこちらの強い意思が伝わるでしょう。
その上で、
Please feel free to contact us if you have any questions or concerns.
(ご質問や気になる点がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。)
等の一文で締めくくるのが、メール本文の基本的な定番表現になります。用件のみを書いて終わるのではなく、最後に相手に配慮する一文を書き忘れないように注意しましょう。
近年は英文メール以外でも、英語で表現される人事関連の業務用語が増えています。本記事では、頻出度が高いと考えられる30語程度をご紹介、これらを覚えておくと役に立つことでしょう。
| 雇用(採用) | employment |
| 雇用期間 | term of employment |
| 雇用条件 | conditions of employment |
| 社員 | employee |
| 新人社員研修 | induction training / new employee training |
| 解雇 | dismissal / fire |
| 解雇理由 | grounds for dismissal |
| 退職 | retirement |
| 定年退職 | mandatory retirement |
| 人事異動・転勤 | personnel change / personnel transfer |
| 人事考課 | personnel evaluation |
| 給与・賃金 | salary / pay / wages |
| 給与規定 | pay regulations |
| 初任給 | starting salary |
| 年俸 | annual salary |
| 手当 | allowance |
| 退職金 | retirement allowance |
| 就業時間 | working hours |
| 始業時間 | opening time |
| 終業時間 | closing time |
| 残業 | overtime work |
| 休日出勤 | holiday work |
| 有給休暇 | paid leave |
| 育児休暇 | child care leave |
| 介護休暇 | family care leave |
| 福利厚生 | benefits |
| 社会保険 | social insurance |
| 企業年金 | corporate pension |
| 個人年金 | personal pension |
「海外と英文メールのやりとり」といっても、構えたり緊張したりする必要は全くありません。英文メールの標準書式といえる定型文さえ押さえれば、その中に相手とやりとりしたい「メッセージ単語」を盛り込み、簡単に最低限の英文メール作成はできます。メッセージ単語も高校生レベルやビジネス英語レベルの知識があれば十分です。
後は「習うより慣れろ」です。英文メールのやりとりを重ねる中で、自然に「メッセージ語彙」も増え、「英文メール力」が向上し、相手とのメールコミュニケーションが深まるでしょう。
また、英文メール作成スキルの習得は人事担当者としてのスキルアップにも繋がるでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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