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25年3月期 不良債権比率が2年ぶりに低下 倒産増でも貸倒引当金は減少、事業再生が課題に

公開日2025/07/30 更新日2025/07/29 ブックマーク数
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25年3月期 不良債権比率が2年ぶりに低下 倒産増でも貸倒引当金は減少、事業再生が課題に

目次本記事の内容

  1. 国内104銀行 2025年3月期「金融再生法開示債権」調査
  2. 2年ぶりに開示債権と開示債権比率が前年を下回る
  3. 貸出金 過去最大の676兆6,935億円
  4. 貸倒引当金は2年ぶりに減少、減少行が7年ぶりに60行以上

国内104銀行 2025年3月期「金融再生法開示債権」調査

2024年度の企業倒産は1万144件と、11年ぶりに1万件を超えたが、銀行は健全化に向かっている。
国内銀行104行の2025年3月期(単体)の「金融再生開示債権(以下、開示債権)」、いわゆる不良債権は8兆3,077億円(前年比12.1%減)と、2年ぶりに減少した。

「開示債権比率」(債権合計に対する開示債権の割合)は1.14%(中央値1.71%)で、前年の1.33%から0.19ポイント低下した。
3月期では、2020年(1.14%)以来の低水準にとどまった。

倒産などで生じる債権回収不能に備えた「貸倒引当金」は、4兆312億円(前年比7.8%減)と2年ぶりに前年を下回った。
104行のうち、61行(構成比58.6%)で貸倒引当金が減少しており、3年連続で減少行が増加行を上回った。
コロナ禍前から業績が厳しい企業への手当を終えており、与信コストが増加するケースは少ない。
ただ、その一方で、フォワードルッキングで保守的に貸倒引当金を積み増す銀行も増えているようだ。

国内104行のうち、開示債権が前年を上回ったのは44行(構成比42.3%)で、大手行2行(前年7行)、地方銀行26行(同26行)、第二地銀16行(同23行)だった。
増加率の最大は、宮崎太陽銀行の前年比39.5%増で、以下、琉球銀行の同28.7%増、SBI新生銀行の同23.3%増と続く。

貸倒引当金の積み増しは、大手行は2行(前年6行)、第二地銀は10行(同17行)と減少したが、地方銀行は31行(同29行)に増えた。
増加率の最大は、SBI新生銀行の前年比37.4%増。

過剰債務を抱えた中小企業は多いが、銀行はリスクを取りながら企業への資金供給だけでなく、事業再生への取り組みでも存在意義を問われている。

※本調査は、国内104銀行の2025年3月期決算(単体)で、「金融再生法開示債権」(破産更生債権及びこれらに準ずる債権、危険債権、要管理債権)、および各銀行の「貸倒引当金」を集計し、分析した。
※銀行法の改正により2022年3月期から貸出金のほか、外国為替、未収利息、仮払金、支払承諾見返などを対象に、リスク管理債権が金融再生法開示債権に一本化された。
※1.大手行は埼玉りそなを含む7行、2.地方銀行は全国地銀協加盟行61行、3.第二地銀は第二地銀協加盟行36行。

2年ぶりに開示債権と開示債権比率が前年を下回る

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記事提供元

東京商工リサーチ


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