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「エンゲージメント不要論」は本当か?~国内No.1企業が語る“本質論”~│第6回コロナ禍を経た今、企業はどのようにエンゲージメントに向き合うべきか?

公開日2026/01/13 更新日2026/01/10 ブックマーク数
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「エンゲージメント不要論」は本当か?~国内No.1企業が語る“本質論”~│第6回コロナ禍を経た今、企業はどのようにエンゲージメントに向き合うべきか?

本連載ではこれまで、エンゲージメントについて解説してきましたが、今回は主題である「エンゲージメントは本当に必要なのか?」という問いに立ち返りながら、今後、企業がどのようにエンゲージメントに向き合うべきかをお伝えします。

過去5回では、以下のポイントを解説してきました。

・人が競争力の源泉になっている今、あらゆる企業にとってエンゲージメント向上が課題である。

・エンゲージメント調査を導入する企業は増えているが、適切な改善活動につながっておらず、効果を実感できていない企業が少なくない。

・エンゲージメント向上のためには、対症療法的な施策ではなく、組織の体質改善が不可欠である。

・組織の体質改善を図るためには、「HR(ヒューマンリソース)・Communication・Rule」によって組織基盤を整えたうえで、「採用・育成・制度・風土」を見直すことが重要である。

今回は、当社が提供するエンゲージメントサーベイ「モチベーションクラウド」に蓄積されたデータから、コロナ禍以降のエンゲージメント傾向と、今後行うべき取り組みの方向性について解説します。

第1回記事はこちら

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齋藤 拓郎 様
執筆者

執筆者

株式会社リンクアンドモチベーション
モチベーションエンジニアリング研究所 研究員

齋藤 拓郎(サイトウ タクロウ)

株式会社リンクアンドモチベーション
モチベーションエンジニアリング研究所 研究員
齋藤 拓郎(サイトウ タクロウ)

慶応義塾大学卒業後、新卒で株式会社リンクアンドモチベーションに入社。組織人事コンサルタントとして企業の組織開発支援に従事。2021年から、研究機関(R&D部門)「モチベーションエンジニアリング研究所」に所属。民間企業と教育機関・官公庁をつなぐコミュニティ「HRC教育ラボ」を設立し、学校教育と企業教育の垣根を超えた活動を推進。全国の小中学・高校・大学でキャリア講演会や探求学習なども実施している。

コロナ禍を経て見えてきたエンゲージメントの傾向とは?

新型コロナウイルスの感染拡大は、雇用や働き方などに大きな影響を及ぼしました。そこで当社は、2020年1月~2023年12月にエンゲージメントサーベイを実施した延べ2,810社を対象に、コロナ禍以降のエンゲージメント変化を調査しました。

* コロナ禍以降における従業員エンゲージメントの傾向

従業員エンゲージメントサーベイの概要

このサーベイは、社会心理学を背景に、人が組織に帰属する要因をエンゲージメントファクターとして16領域に分類し、従業員が会社に「何をどの程度期待しているのか(=期待度)」「何にどの程度満足しているのか(=満足度)」を5段階で回答するものです。

合計64項目の質問と、総合満足度を測る4項目を基に、エンゲージメントスコア(ES)を算出しています。

※参照:コロナ禍以降における従業員エンゲージメントの傾向

調査結果の概要は以下のとおりです。

「期待度」と「満足度」

・コロナ禍以降、「期待度」の平均は低下しています。特に、「多様な人材」「魅力的な人材」などの人材に関する項目や「変化し続ける意識」は、期待度だけでなく満足度も低下傾向でした。

・コロナ禍以降、「満足度」の平均はほぼ横ばいでした。上昇傾向にある項目としては、会社領域では「研修制度の充実度」「顧客基盤の安定性」「財務状態の健全性」などが挙げられます。

また職場領域では、「成功・失敗事例の共有」や「ナレッジの活用」といった取り組みが高まっています。

図①

図②

エンゲージメント向上と相関のある項目

・エンゲージメント向上と相関のある項目は、相関が高い順に「戦略目標の納得感」「顧客意見に基づく改善」「継続的な改善活動」「メンバーの目標達成意欲」「適切な採用・配置」でした。

・エンゲージメント向上との相関が低い項目は、「話題性や知名度」「財務状態の健全性」「業界内での影響力」といった会社基盤に関する項目や、「研修制度の充実度」「休日や就業時間」といった制度待遇に関する項目が挙がりました。

図③

適切な採用・配置など、全社的な改善活動がエンゲージメント向上につながる

コロナ禍以降、多くの企業が経営の安定化を図るとともに、多様な働き方を支援する制度を整備してきましたが、今回の調査結果から、こうした施策により従業員の満足度は高まっているものの、エンゲージメント向上への寄与度は限定的であることが明らかになりました。

また、「変化し続ける意識」の項目は、期待度・満足度の双方が低下しており、変化し続ける必要性を感じていない従業員が増え、安定志向に拍車がかかっていることがうかがえます。

「戦略目標の納得感」「顧客意見に基づく改善」「適切な採用・配置」はエンゲージメントとの相関が高かったことから、顧客ニーズに応じた戦略を立案し、従業員の共感を得ることに加えて、適切な採用・配置など、全社的な改善活動がエンゲージメント向上のポイントになることがわかります。「環境や顧客ニーズの変化に適応できる運動神経の良い組織づくり」が、今後のエンゲージメント向上の鍵だと言えるでしょう。

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