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一般的に能力・経験・年齢・役割・職務などによって決定される基本給ですが、何を重視するかは会社の考え方やポリシーによっても異なります。また、その基本給に幅を持たせるか持たせないかも会社によってさまざまで、「レンジレート/シングルレート」と呼ばれる設定方法がそれにあたります。
今回は、人事制度設計や組織改革などの豊富な経験を持つ横川 弘隆さんに、「レンジレート/シングルレート」の概要・違いから導入・運用におけるポイントに至るまでお話を伺いました。
──「レンジレート/シングルレート」の基本的な仕組みと考え方について、それぞれの使い分け方や位置付けも踏まえて教えてください。
「レンジレート/シングルレート」とは、従業員の処遇をどの程度柔軟に設計するかを分ける代表的な手法のことです。
「レンジレート」は、等級や職務ごとに下限〜上限の幅を設け、その範囲で個人のスキル・経験・成果に応じて給与を決める仕組みです。例えば、等級3に属する従業員の年収を400万円〜600万円と設定することで、入社直後の従業員は下限に近い水準、実績を積んだ従業員は上限に近づけるといった運用を行うことが可能になります。市場価値に合わせて報酬を調整する外資系コンサルティングやIT企業では、この方式が一般的です。ただし、レンジ幅や昇給ルールが曖昧だと『なぜ自分は上限に近づけないのか』といった不満が生じやすく、公平性や説明責任の観点が課題になりやすい側面があります。
一方、「シングルレート」は等級や職務ごとに『一律の給与額』を定める方式です。例えば、課長職=年収700万円と設定した場合、同じ課長職であれば誰もが同じ額を受け取ります。これは官公庁や教育機関など組織の透明性や公平性を重視する領域でよく用いられる形です。シンプルでわかりやすく制度運用の負担も小さい一方、成果やスキル差を反映しにくいため、優秀な従業員が『頑張っても給与が変わらない』と感じて離職につながるリスクがあります。
なお、欧米企業では…
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