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出納業務とは?経理・銀行業務との違いや実務の流れをわかりやすく解説

公開日2025/12/31 更新日2025/12/27 ブックマーク数
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出納業務とは?経理・銀行業務との違いや実務の流れをわかりやすく解説

企業の資金は、毎日の入金や支払とともに絶えず動いています。
この資金の動きを正確に記録し、会社のお金の流れを見える化する役割を担うのが「出納業務(すいとうぎょうむ)」です。
日々の現金や預金の管理を通じて企業経営の土台を支える重要な業務ですが、経理との違いや具体的な手順を理解できていない方も少なくありません。
本記事では、出納業務の基礎から実務の流れ、注意点、効率化の方法までをわかりやすく解説します。

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[ 目次 ]

出納業務とは

出納業務とは、企業における現金・預金などの入出金を管理し、記録する仕事を指します。
売上代金の受け取り、取引先への支払、経費の精算、小切手や手形の処理といった「資金の出入り」に直接関わる実務です。
出納業務は、経理業務の中でも特に基盤となる分野です。
経理が会計データの集計や決算書作成を担う一方で、出納はその前段階の取引実務を行い、日々の資金状況を管理します。
そのため、企業の資金繰りや経営判断に密接に関わる出納業務は非常に重要です。
例えば、取引先への支払期日を守り、入金を正確に処理することで、信用維持と資金効率化の両立を図れます。
出納担当者は、企業の資金を預かる責任ある立場として、日次・月次での記帳・残高確認・報告などを的確に行う必要があります。

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出納業務の主な内容

出納業務は大きく分けて「現金出納」と「預金出納」の二種類があります。
どちらも資金管理の根幹を担いますが、扱う手段や業務フロー、リスクが異なる点に注意が必要です。

現金出納業務とは

現金出納業務は、会社の現金の動きを管理する業務です。
日々の売上金の受け取り、従業員への経費精算、小口現金の補充などが代表的な業務です。
現金を扱う以上、記録漏れや残高の不一致が発生しやすいため、出納帳での取引記録を徹底することが求められます。
記録は『日付(取引日)』『勘定科目』『摘要(取引内容)』『入金・出金額』『差引残高』を明確にし、日々の残高確認を欠かさないことが基本です。
また、現金管理のルール化も欠かせません。金庫の鍵の管理責任者を明確にする、一定額以上の現金は銀行へ入金する、過不足が出たときは上司へ即報告するなど、内部統制を意識した運用が必要です。

預金出納業務とは

預金出納業務は、銀行口座での入出金を管理する業務です。
取引先への振込、売掛金回収の確認、口座残高の把握、振込手数料処理などが含まれます。
関連する書類は、通帳、振込明細、小切手、手形など多岐にわたります。
特に手形や小切手を扱う場合は、期日や不渡り防止管理が重要です。
近年では、ネットバンキングやクラウド会計ソフトの利用によって、入出金データを自動で取り込む仕組みが普及しています。
これにより、仕訳や残高照合の効率化が進み、出納担当の負担が大幅に軽減されています。

出納業務の具体的な流れ

出納業務は、単にお金を扱うだけでなく、正確な記録と報告までを一貫して行う必要があります。
代表的な業務の流れは次のとおりです。

① 入金処理

得意先からの入金情報を確認し、請求書や売掛金台帳と照合します。
入金日と金額を正確に出納帳へ記入し、仕訳処理を行います。
入金消込を行うことで、未入金がないかをチェックできます。

② 支払処理

取引先から届いた請求書を確認し、支払金額や期日を管理します。
期限までに銀行振込を行い、支払い完了後は出納帳へ記録します。
支払漏れや重複処理を防ぐための承認フローの整備も重要です。

③ 帳簿記録

日々の入出金を出納帳または会計システムに記録します。
現金・預金の区別を明確にし、業務日ごとや月末ごとに残高を確定させます。
正しい帳簿記録は決算処理や資金繰りの基礎データになります。

④ 残高照合

通帳残高と帳簿残高が一致しているかを照合します。
差異があれば、記帳漏れや銀行手数料の未計上、振込日付のズレなどを確認して原因を特定します。

⑤ 報告書作成

月次や週次で資金繰り表や出納レポートを作成し、上司や経理部門に報告します。
直近の資金状況を明確にすることで、経営判断の精度を高めます。

出納業務の注意点とリスク対策

出納業務は日々の資金を扱うため、わずかなミスや不正が企業の信頼を揺るがすリスクを伴います。
ここでは、出納担当者が特に注意すべきポイントと、ミス防止・内部統制強化のための具体的な対策を解説します。

入力・計算ミスを防止する

金額や日付の入力ミスは、資金残高のズレや決算への影響を及ぼします。
二重確認ルールや承認フローを設け、取引処理を複数人で確認する体制を構築しましょう。

セキュリティ対策を強化する

ネットバンキングや電子通帳を利用する場合、ID・パスワードの管理を徹底する必要があります。
アクセス権限を限定し、不正送金対策ソフトの導入も有効です。

内部統制を整備する

「入力」「承認」「実行」などの職務を一人に集中させないことが重要です。
ダブルチェック体制や職務分掌を整えることで、不正防止と業務の信頼性を高められます。

現金保管の管理強化

金庫の施錠ルールや入出金記録を明文化し、過不足時の報告手順を定めます。
また、定期的な金庫内残高の棚卸しを実施し、実際と帳簿の整合性を確認することが大切です。

法令遵守への対応

出納帳や帳簿類は、電子帳簿保存法や会社法の保存義務に従う必要があります。
2024年1月から電子取引データの保存が完全義務化されており、メールやクラウドで受け取った請求書・領収書は電子データのまま保存する必要があります。
電子化を進める場合は、訂正・削除履歴が残るシステムを利用するか、タイムスタンプの付与など、電子帳簿保存法の要件を満たす適切な対応が不可欠です。

出納業務の効率化方法

出納業務は正確さが求められる一方で、手作業中心では時間と労力がかかります。
ここでは、会計ソフトや銀行API、キャッシュレス化などを活用して出納業務を効率化する実践的な方法を紹介します。

会計ソフト・入出金管理ツールの活用

クラウド型会計ソフトを導入することで、銀行明細を自動取得し、仕訳や照合を自動化できます。
AIによる自動分類機能を活用すれば、データ入力の手間を削減できます。

キャッシュレス化の推進

経費精算や取引支払いを可能な限りキャッシュレス化することで、現金管理にかかる時間とリスクを大幅に削減できます。
交通費精算カードや電子マネーの導入も有効です。

銀行API連携の活用

銀行APIを利用すれば、振込や入金データをリアルタイム取得可能です。
これにより、入出金照合や支払処理を自動化し、ヒューマンエラーを防げます。

外部委託(BPO)の検討

取引量が多く、社内で管理しきれない場合は、会計事務所や出納センターへの業務委託も一案です。
専門家による処理精度の向上とコスト削減の両立が期待できます。

出納業務に関するFAQ(よくある質問)

出納担当とは何ですか?

出納担当とは、会社における資金の入出金を管理し、帳簿付けや残高照合を行う担当者のことです。
経理チームの一員として、資金の流れを安定的に保つ役割を担います。

経理と出納の違いは何ですか?

出納は日々の入出金を処理する「実務担当」であり、経理はそれを集約して帳簿化し、最終的に決算や財務諸表を作成する担当です。
両者は密接に連携しながら会社のお金を管理します。

出納業務とはどういう意味ですか?

出納業務とは、現金・預金などの資金を出し入れし、その記録と確認を行う業務全般を指します。
日々の仕事の積み重ねが企業の健全な経営を支える基礎になります。

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まとめ

出納業務は、企業活動の資金基盤を担う重要な業務です。
日々の入出金を正確に処理することで、経理業務全体の信頼性が高まり、経営判断にも精度が出ます。
ミスや手間を減らすには、クラウド会計ソフトや銀行API連携による自動化、キャッシュレス化、BPO活用といった効率化施策の検討が有効です。
出納体制を整えることは、内部統制と法令遵守の強化にもつながり、企業の持続的な成長を支える基盤になります。

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