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取引先との契約は事業運営に欠かせないものですが、内容を十分に確認しないまま締結すると、後になって「想定外の責任を負ってしまう」「現場で運用できない」といったトラブルに発展するおそれがあります。
近年は取引形態の多様化に加え、コンプライアンス意識の高まりを背景に、契約審査の重要性は一層高まっています。
一方で、条文数が多く専門的な表現も多いため、「どこを優先的に確認すべきか分からない」と悩む担当者も少なくありません。
そこで本記事では、契約審査の基本的な考え方から、担当者の役割、進め方の流れ、実務上押さえておきたい確認ポイント、さらには効率化の工夫までを整理して解説します。
契約審査とは、契約書を法務面だけでなく、取引上の妥当性やリスク、運用可能性、文面の明確さまで含めて確認する業務です。
必要に応じて修正・加筆・表現調整を行い、合理的な条件で締結できる状態に整えます。
契約とは、当事者同士が一定の内容について合意することを意味します。
契約が成立すると、法律上の「権利」と「義務」が発生し、内容によっては法的な拘束力を持つことになります。
契約には、売買契約・賃貸借契約・雇用契約・委任契約などさまざまな種類があり、日常のビジネス活動の多くは契約関係の上に成り立っています。
契約は口頭でも成立しますが、ビジネスでは証拠性とトラブル予防の観点から契約書を作成するのが一般的です。
契約書により権利義務が明確になり、紛争時も対応しやすくなります。
契約審査の目的は、①不利条項による損失の回避、②解釈のズレや曖昧表現の解消、③必須条項の漏れ防止による適法性・有効性の確保、の3点です。特に相手方ひな形では自社に不利な条件が紛れやすく、締結前に修正交渉や見送り判断につなげられる点が重要です。
契約審査は、すべての契約で一律に行われるのではなく、金額が大きい・長期継続・責任や解除条件が重い契約、新規取引や法令対応が絡む契約など、リスクに応じて実施されるのが一般的です。
契約審査はリスク管理の一環として位置づけられているので、適切なタイミングで実施することが、企業を守る重要なポイントとなります。
契約審査担当者には、法務面に加え、過去契約や実務運用も踏まえてリスクを見極め、修正・交渉方針を整える役割が求められます。
契約審査は、一般的に法務部門(法務担当者)が担います。法令適合性や不利条項の有無を専門的に確認できるためです。
一方で、専任の法務担当者を置いていない企業も少なくありません。
その場合は、総務部門や管理部門が一次的に確認したり、契約内容に応じて弁護士など外部の専門家に相談・依頼するなどの形で対応されることが多くなります。
いずれの場合でも、契約内容をそのまま受け入れるのではなく、第三者的な視点でチェックする体制を整えることが重要です。
契約審査を担当する者には、単なる知識だけでなく、実務に即した判断力が求められます。特に重要なのは、次のような視点です。
契約書には多くの条項が盛り込まれており、その中には、自社に大きな負担をもたらす条件や、取引上の不均衡につながる規定が含まれていることがあります。
これらを読み飛ばさず、許容できる内容かどうかを判断する力が欠かせません。
個別の契約ごとに条件が大きく異なると、社内管理が煩雑になるだけでなく、他の取引先との公平性を欠くおそれもあります。
これまでの契約内容や社内ルールを把握し、それを踏まえて判断する姿勢が求められます。
基本契約と個別契約、原契約と覚書など、契約書同士が相互に参照されるケースも多く、全体を俯瞰して確認できる視点が必要となります。
契約審査の実務では、主に次のような対応が求められます。
契約審査における最も基本的な業務が、契約書に含まれるリスクの把握です。
権利義務のバランスが取れているか、自社に過度な責任が課されていないか、損害賠償や解除条件が不利になっていないかなどを確認します。
問題点が見つかった場合は、単に指摘するだけでなく、修正案を検討し、必要に応じて交渉につなげる役割も担います。
そのため、条文を読み解く力に加え、文章表現力や社内外との調整力も重要になります。
契約条件は、可能な限り一定のルールに基づいて運用されることが望まれます。
過去の契約内容と大きく異なる条件を安易に認めてしまうと、後続の契約管理や請求・回収業務に支障をきたすことがあります。
契約審査では、これまでの事例と照らし合わせながら内容を確認し、必要に応じて社内関係者と協議したうえで判断することが求められます。
同一の取引先と複数の契約書を交わす場合、契約書同士に矛盾がないかを確認することも重要なポイントです。
基本契約と個別契約の内容が食い違っていないか、参照条項が正しく機能しているかなどをチェックします。
契約書間の整合性が取れていないと、解釈を巡ってトラブルに発展する可能性があります。
そのため、担当者には、契約全体の構造を理解したうえで、内容を整理・調整する役割が求められます。
契約審査は、単に契約書を確認して終わる作業ではなく、社内外の関係者と連携しながら段階的に進めるプロセスです。
企業ごとに細かな運用ルールは異なりますが、多くの場合、一定の流れに沿って進められます。
ここでは、一般的な契約審査の流れを5つのステップに分けて解説します。
契約審査は、事業部門や営業部門などから契約書案が共有されることから始まります。
この際、単に契約書だけを渡すのではなく、以下のような情報をあわせて伝えることが重要です。
・取引の目的/背景
・業務内容・期間・スキーム
・懸念点/確認したい論点
審査担当者も、必要に応じて追加のヒアリングを行い、契約の全体像を正確に把握します。
共有内容を踏まえ、条文のリスクや抜け漏れを整理します(責任・解除・賠償、必須条項、曖昧表現、誤記など)。
・自社に過度な義務や責任が課されていないか
・契約解除・損害賠償などの条件が不利になっていないか
・必要な条項が抜けていないか、表現が曖昧ではないか
リスクや課題が見つかった場合は、どのように修正すべきか方針を整理します。
すべてを一律に修正するのではなく、修正を求めるべき点と実務上許容できる点を切り分けて判断することが重要です。
修正が必要な箇所については、契約書上にコメントを付けたり、修正案を提示したりします。
このとき、法律用語を並べるだけではなく、なぜ修正が必要なのかを平易な言葉で説明する工夫が求められます。
理由や背景が明確であれば、担当部署や取引先も内容を理解しやすくなります。
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修正案がまとまったら、担当部署と内容をすり合わせたうえで、必要に応じて取引先との調整や交渉に進みます。
実際の交渉は営業部門などが担うケースが多いものの、審査担当者は裏方として、修正理由の整理や想定される質問への対応方針の共有、代替案の検討といった形でサポートを行います。
取引先から再度修正要望が出ることも珍しくありません。その場合は、再度社内で内容を確認し、必要に応じて追加の修正や調整を行います。
すべての調整が完了したら、契約書の最終確認をします。
まず社内で内容を確認し、その後、取引先にも最終版として確認してもらい、双方の合意が得られれば契約審査は完了です。
契約締結後は、締結した契約書だけでなく、審査過程や修正履歴も含めて適切に保管・管理することが重要です。
これにより、将来の契約審査やトラブル対応の際にも、スムーズに状況を把握できるようになります。
契約審査では、契約書単体の内容だけで判断せず、他の契約や実際の業務との関係性まで含めて確認することが重要です。
ここでは、特に意識したい2つのポイントを整理します。
過去に締結した契約書や同種の契約内容と比べて、条件に大きな違いがないかを確認しましょう。
支払期限や契約期間などが契約ごとにばらつくと、管理業務が煩雑になり、ミスの原因にもなります。
例外的な条件を設ける場合は、理由を整理したうえで判断することが重要です。
契約書の内容が、実際の取引や業務フローに合っているかも必ず確認すべきポイントです。
現場で運用できない条件が含まれていると、トラブル発生時に適切な対応ができなくなるおそれがあります。
担当部署とすり合わせを行い、必要に応じて契約内容を実態に即した表現へ調整しましょう。
契約審査は重要な業務である一方、件数が増えるほど担当者の負担が大きくなりがちです。
ここでは、無理なく実務に取り入れやすい効率化の方法を2つ紹介します。
契約審査の依頼窓口を一本化することで、進捗管理や対応漏れを防ぎやすくなります。
部署や担当者ごとに異なる方法で依頼が届く状態では、確認や対応に余計な工数がかかってしまいます。
依頼窓口とフォーマットを一本化し、案件情報を一元管理すると、進捗把握と対応漏れ防止につながります。
件数が多い場合はワークフロー化も有効です。
近年は、契約書のチェックを支援するツールも増えており、契約審査の効率化に大きく貢献します。
条文の抜け漏れや不利になりやすいポイントを自動で抽出できるため、一次チェックの負担を軽減できます。
また、ツールを活用することで、担当者ごとの経験差による判断のばらつきを抑え、審査品質を一定に保ちやすくなる点もメリットです。
すべてをツールに任せるのではなく、人による判断と組み合わせることで、実務に即した効率化が実現できます。
契約審査は、契約書の形式的な確認にとどまらず、自社にとってのリスクを把握し、取引を安全に進めるための重要な業務です。
契約の基本的な考え方を理解したうえで、担当者の役割や審査の流れ、チェックすべきポイントを押さえておくことで、迷わず対応できるようになります。
また、他の契約や業務実態との整合性を意識することや、窓口の集約・ツール活用による効率化も、実務負担の軽減に欠かせません。
契約審査を属人化させず、仕組みとして整えることが、トラブル防止と安定した事業運営につながります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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