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2015年に国連で採択された17個のSDGs(持続可能な開発目標)のNo.16には、「平和と公正をすべての人に」という目標が掲げられています。
SDGsは政府のみならず、NGOや企業といった民間組織が果たす役割も重視しているため、今、日本企業の多くもCSRの一環として、SDGsの理念に沿った活動をしています。
そこで今回は、日本の各企業が「平和と公正をすべての人に」の目標に対してどのような取り組みを行っているのか、事例を挙げて紹介します。
目次【本記事の内容】
現在、シリアや南スーダン、ミャンマー、ナイジェリアなどの世界の紛争地域では、不当に命を奪われる人、住む場所を追われて難民化する人が多数発生しています。
特に、社会的に弱い立場にある子どもたちの被害は深刻です。十分な医療を受けられないまま亡くなる子どもの数は、年間600万人に上ると言われています。
さらに、特定の人種や宗教、性的マイノリティへの差別、障害に対する偏見等が世界的に蔓延し、公正な社会の構築が十分に出来ていないのが人類社会の現状です。
SDGsの「平和と公正をすべての人に」は、こうした問題・課題を2030年までに解消することを目的として設定されました。
では、日本企業はSDGsの「平和と公正をすべての人に」に対してどのような取り組みを行えるでしょうか。
民間組織の中でもNGO・NPO等であれば、直接海外の紛争地帯に赴いて支援活動を行うことが出来るでしょう。しかし本質が営利目的であり、本業を持つ企業の場合、経営資源の多くを割いてそのような行動を取ることは基本的に出来ません。
ただ、間接的に支援を行うことは出来ます。例えば、途上国に住む子どもたちに物資を送ることは、SDGsの「平和と公正をすべての人に」の目標に沿う活動となるでしょう。
「公正」という点を考えたときには、日本社会においても問題は少なくありません。例え
ば日本には弁護士を雇う費用が高額であるために法律サービスを利用できない「法律難民」が存在しますが、そのような人を支援する取り組みは、「平和と公正をすべての人に」の理念に合致します。
また、「平和と公正をすべての人に」に盛り込まれている11のターゲットには、あらゆる形態の汚職、贈賄を減少させるという項目も含まれています。この理念に合致する企業の取り組みとしては、企業の不正行為に対する抑止力となるコーポレートガバナンスの強化、コンプライアンスの強化などが挙げられるでしょう。
家具・産業用機器などの製造を行っている「株式会社オカムラ」は、「ワンデック」と呼ばれるタイの子どもの日に、事業所のある団地内の子どもに文房具やお菓子のプレゼントを実施して、現地の親子に喜ばれています。
また国内において、横浜市が市の事業として行っている「よこはま子ども国際平和プログラム」に協賛企業として同社は協力。同事業は毎年「よこはま子ども国際平和スピーチコンテスト」や、「よこはま子どもピースメッセンジャーの国際連合派遣」等を実施し、横浜市内の子どもたちに国際平和の意識を広めることに貢献しています。
調剤薬局業の「薬樹株式会社」は、まだ着られる衣服を回収してリユース業者に売却し、その収益を国際人道支援組織(NPO法人)に寄付。寄付金はアフリカの紛争地域に住む元子ども兵士の社会復帰支援、現地の地雷・不発弾撤去活動(地雷や不発弾は、子どもの被害が多い)等に充てられています。
2017年度には子供服が1,255着、成人服が段ボール39箱分集まり、175平方メートルの土地における地雷・不発弾除去への支援を実施。さらにウガンダの「元子ども兵士社会復帰支援センター」における350食分に相当する寄付を行いました。
キャスレーコンサルティング株式会社は、弁護士の仕事をサポートする「Benzo」という業務システムを開発しています。法律相談や交渉、訴訟、調停などに関する作業を簡素化して生産性を向上させると同時に、低価格での法律サービスの提供を実現。通常、弁護士への相談費用は高額であるため、低所得者層にとって敷居は高いです。Benzoは、そのような法律難民の減少に貢献すると言われており、外務省のホームページでも「平和と公正のすべての人に」の取り組み事例として紹介されています。
金融機関向けの通貨処理機や情報処理機などを製造する「グローリー株式会社」は、コーポレートガバナンスの強化に取り組み、2018年度には取締役報酬制度の見直しや、取締役会の実効性分析などを行いました。また、コンプライアンス経営を強化するために、従業員を対象とするeラーニングによるコンプライアンス教育の実施や独自のハラスメント防止強化策を導入。この取り組みも「平和と公正をすべての人に」の目標に沿った活動をしているとして、外務省のホームページで取り上げられています。
以上で紹介した以外にも、発達障害の人に対する就労支援・学習支援(株式会社Kaien)等、独自の取り組みをしている企業は多いです。紛争や難民問題にかかわるSDGsの「平和と公正をすべての人に」という目標は、一見日本人には無縁のことのようにも思われます。しかし、日本企業がその目標達成に向けて貢献出来ることは多く、特に「公正」という点に関しては日本社会自体が解決すべき課題を抱えている部分もあると言えるでしょう。
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