詳細はこちら
サービスロゴ

学ぶ

Learn

サービスロゴ

もらえる!

Present!

派遣労働者の“同一労働同一賃金”について

公開日2019/10/16 更新日2019/10/17
派遣労働者の“同一労働同一賃金”について

労働者派遣法改正により、令和2年4月(2020年)からは、派遣社員にも同一労働同一賃金が適用となります。法令に違反すると、労働局の指導や、派遣社員から損害賠償請求を受けることもありますので、担当者は、法令の中身を把握しておく必要があります。

派遣労働者の待遇差を解消

労働者派遣法の改正によって、派遣先の通常の労働者(無期雇用フルタイム労働者)と派遣労働者の待遇差を解消するために、「派遣労働者の同一労働同一賃金」が盛り込まれました。

この改正により、派遣元事業主は、派遣労働者の待遇を派遣先の通常の労働者との均等・均衡待遇の「派遣先均等・均衡待遇方式」か、一定の要件を満たす労使協定による「労使協定方式」のどちらかを選ぶことが義務付けられました。

また、労働者派遣契約書や派遣元管理台帳の修正、派遣社員との労使協定の締結なども必要となりますので、早めに対応の準備を整えておく必要があります。

派遣元事業主が講ずべき措置

派遣元事業主と派遣先の間で締結する労働者派遣契約には、「派遣労働者が従事する業務に伴う責任の程度」と、「労使協定方式の対象となる派遣労働者に限るか否か」を記載することが追加されました。

また、派遣労働者に関する事項について就業規則を作成または変更する場合には、派遣労働者の過半数を代表する者の意見を聴くように努めなければなりません。

そのほかにも、派遣先の労働者が利用する給食施設や休憩室、更衣室などを、派遣労働者にも利用できるようにしなければなりませんし、派遣先が設置・運営する物品販売所や病院、診療所、浴場、理髪室、保育所、図書館、講堂、娯楽室、運動場、体育館、保養施設等の利用に関しても、利用できるように配慮しなければなりません。

労働条件の明示と説明について

派遣労働者を雇い入れるとき、または派遣するときに、派遣労働者から待遇についての説明が求められた場合には、派遣労働者が不合理な待遇差を感じることのないように、説明しなければなりません。

労働条件に関しては、労働基準法第15条により、労働条件の明示も必要となります。明示が必要な労働条件は、昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無、労使協定の対象となる派遣労働者であるか否か(対象である場合は、労使協定の有効期間の終期)、派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項です。

また、不合理な待遇差を解消するために講ずる措置の説明は、以下の事項を書面、または他の方法で行わなければなりません。

【説明が必要な事項】

 1. 派遣先均等・均衡方式によりどのような措置を講ずるか

 2. 労使協定方式によりどのような措置を講ずるか

 3. 職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案してどのように賃金決定するか

 4. 職務の内容に密接に関連して支払われる賃金以外の、通勤手当、家族手当、住宅手当、別居手当、子女教育手当を除いた賃金

説明の必要がある事項でも、派遣先均等・均衡方式と労使協定では違いますので、混同しないように、確認しておく必要があります。

まとめ

詳しくは、厚生労働省のサイトから、「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」のパンフレットがダウンロードできますので、担当者は、今のうちに確認しておきましょう。

また、「労使協定方式に関するQ&A」、令和2年度の「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」など、派遣労働者を受け入れるために必要な情報が厚労省サイトにありますので、担当者はそれらを参考に、来年4月から始まる“同一労働同一賃金”への対応に備えておくようにしましょう。

派遣労働者の同一労働同一賃金について - 厚生労働省

※本記事を参考にする際は、念のため関連省庁や専門家にご確認ください


関連記事:2020年4月施行となる改正労働者派遣法の受け止め方

ニュースを読んでポイントGET!(公開日の翌日13時前限定で取得可能)

おすすめコンテンツ

関連ニュース

人気記事ランキング

キャリア記事ランキング

新着動画

関連情報