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執筆者:株式会社サンライトコンサルティング 代表取締役CEO、公認会計士・税理士 重見 亘彦氏
「企業を興して成功したい」「更に成長させたい」というCEO(Chief Executive Officer、 この文中においては経営者の意)にとってIPO(Initial Public Offering)というアルファベット3文字を知らないという方は少数派だと思います。 しかし事業自体は成長していてもなかなかこのIPOまで辿り着けずに逡巡している企業が日本国中で散見されます。
アベノミクス以降株式市場は活況を取り戻し、日経平均株価はリーマンショック以前の2万円以上で安定し、 この水準であれば本来ならば年間に150社以上のIPOが生まれて欲しいところですが、株式市場の回復基調にあっても2015年以降のIPOは90社前後と残念ながら低水準で安定しています。
巷間では、新規IPOに際し引き受ける監査法人が不足していることがこの低水準で推移していることの最大の原因として指摘されており、 確かにIPO準備受嘱可能な監査法人においては人員不足の問題や委嘱する企業の不祥事が監査法人に与えるリスクが大きいことから、 積極的に監査を受嘱していない傾向があることは否定できません。 しかし監査法人も自分たちの成長を望んでいる民間のエンティティですので、リスクが大なり小なり全くないという企業はこの世に存在はしませんが、 リスクが極限まで抑えられており、かつ適切にリスクアセスメントして防衛策を講じている企業は、監査法人にとってもクライアントとしたい存在であり、 このような企業についてもどこの監査法人も受嘱しないというのは基本的にはないと考えることが適切です。
IPOのそもそもの意味は「初めての(Initial)自社株式の不特定多数の投資家への販売(Public Offering)」 であり、企業が自社株式を証券取引所に上場するときにはこの‘IPO’を行うこととなるため、 IPOという言葉自体が新規株式上場の意味として使われていますが、IPO以降は自社の株式が証券取引所という市場で流通することとなるため、 市場で扱われるということは魚市場や青果市場と同様に、流通品である株式は粗悪品であってはいけません。 従って成長著しくともIPOが出来ないという企業は、魚市場で例えると、高級魚であっても毒が適切に処理されていないトラフグと例えると良くご理解いただけると思いますが、 市場で取り扱うにはリスクがある、そしてそれは昨今は監査法人も契約前の早い段階でIPOを希望する企業のリスクから鑑みた市場性適否を判断していますので、 リスクを押さえていない企業はどの監査法人にも受嘱してもらえない可能性が高いということも言えます。
では真にIPOを通じて自社の事業にドライブを掛けていきたいCEOが押さえるべきポイントは何か?筆者は有能なCFOの登用・確保を通じたコーポレートガバナンスの確立を挙げたいと思います。
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