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新型コロナウィルスの世界的感染拡大に加え、アメリカ経済への不安も重なり、日経平均株価は10%近くの下落を呈しています。第2のリーマンショックが始まったのではないかという予想もあり、多くの方が不安になっているかもしれません。
そこで今回は、今後の株価がいつ回復するのかを探るために、SARSやリーマンショック、東日本大震災など、過去の大きな出来事による株価低迷はいつごろ回復したのかについて考察したいと思います。
目次【本記事の内容】
国立感染症研究所の情報によると、SARS(重症急性呼吸器症候群)は、2003年に中国南部の広東省を起源として発症した、新型コロナウィルス(当時)が原因と判明。2002年11月にはすでに発生していたと考えられており、WHOによって終息宣言が出されたのは8カ月後の2003年7月5日です。日本では同年11月5日に第一類感染症としての報告義務が課せられました。
その当時の日経平均株価を遡ってみると、死亡者数の増加が報道され始めた2カ月後あたりから下落し始め、2003年4月には発生前の10%近く下落しました。ところが、報道がピークを迎えた頃には反転し、下落から約5カ月後には回復し始めたのです。「底値で買いたい」という心理がマーケットに反映したものと思われます。
これを今回の新型コロナウィルスによる株価の動きにあてはめるなら、およそ6月中旬以降には上昇し始める可能性もあると考えることができます。
2008年9月15日、米証券第4位の投資銀行「リーマン・ブラザーズ」が経営破綻を確定したことにより、世界的な大暴落を起こしたのが「リーマンショック」です。NY株式市場の大暴落を受けて急激な円高が起き、日経平均株価も暴落しました。
2007年7月の株価18,295円に対して、2008年10月には6,994円と、3分の1近くまで下がってしまったのです。その後は4年数カ月間の長い持ち合いが続き、2013年1月頃から徐々に上昇し始めました。
今回の新型コロナウィルスはリーマンショックの原因とはまったく違うものの、経済活動縮小による世界的大打撃を鑑みると、年単位の低迷が続く可能性も否めません。
東日本大震災が起きたのは2011年3月11日(14時46分)ですが、土曜日の相場終了間際だったこともあり、本格的に相場が下落し始めたのは3月14日です。14日は前日比633円安の9,620円、15日には一気に1,015円安の8,605円まで下落しました。リーマンショックによる持ち合い期間だったこともあり株価は安いものの、これは10%強の下落率です。
3月15日には最安値の8,227円を付けますが、6月上旬には底値から15%程度上昇し、4カ月後の7月上旬には震災前と同程度まで一度は回復。ただし、その後は再び下落し、震災前の1万円台になったのは2013年1月以降です。
仮に、6月頃までに終息の兆しが見えたとしても、全世界的に経済ダメージを受けているため、今回の株価下落が東日本大震災のように数カ月間で戻るかは疑問です。
日経平均株価は下落し続けており、2020年3月8日の終値は20,749.75円と、2万円を割り込む勢いです。2月29日、国内での感染拡大を食い止めるべく、政府は小・中高校や特別支援学校などの臨時休校を要請しました。
しかし、要請により家庭での子どもの世話が必要となり、労働者が仕事を休まざるを得ない事態も多数発生しています。従業員が出社できなくなることで、ダメージを受けている企業も出てきており、今後の経済活動への影響がどこまで続くのか、株価上昇への見通しが立ちにくい現況です。
これまで過去の事例の回復などについて見てきましたが、楽観視できない要素も出てきました。3月6日、WHOの緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は「夏になればインフルエンザのように消えてなくなるだろうという希望的観測は間違っている。そうなる証拠は今のところない」と発表。新型ウィルスの全貌が解明されていないため、気候条件によってどのように変異するのかが不透明なのです。
このまま夏を過ぎてもウィルス感染者が増えて冬を迎えた場合、再度新型コロナウィルスが猛威を振るうであろうことから、株価の上昇にブレーキがかかることも考えられます。中国など他国に依存している輸入品が多いため、企業の体力不足も懸念されます。
また、2020年11月3日には米国大統領選も控えており、株価がどちらに振れるのかも気になるところです。ちなみに、前回の2016年の大統領選挙ではトランプ氏の当選後、日経平均株価は急激な上昇を見せました。
過去の株価低下の事例から考察してきましたが、もちろん今回の新型コロナウィルスによる低迷回復にあてはまるわけではありません。また、新型コロナウィルスはインフルエンザのように気温上昇で終息しない可能性もあるため、株価の戻りは遅くなる可能性が大きいとも推測できます。「下がった株はいつかは上がる」というものの、株価が長期的に下がり続けることを想定し、資金調達など早めに手を打っておきましょう。
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