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3月決算の上場企業は、有価証券報告書の提出期限が6月30日となっています。
会社法によって、株主や債権者などの利益を守るため、会社法上の計算書類等の開示が義務付けられていますが、そもそも有価証券報告書とはどんなものなのか、ここでおさらいしておきましょう。
事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料
有価証券報告書は、上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられ、2004年6月からは、原則として金融庁のホームページEDINETへの電子提出となっています。
有価証券報告書には、事業内容や営業状況、さらに財務諸表など、その企業の概況を示す情報が盛り込まれています。投資判断の資料として一般にも公開されているもので、財務局、EDINET (http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/)、各証券取引所で閲覧することができるほか、全国の政府刊行物センターあるいは主要書店で購入することもできます。
事業内容から業績、財政状態まで多岐に渡る情報を開示
有価証券報告書の記載事項は、連結決算を行っている一般事業会社の場合、企業の概況として主要な経営指標等の推移、沿革、事業内容、関係会社の状況、従業員の状況などです。
さらに事業の状況を示す業績等の概要、生産、受注および販売の状況、経営方針、経営環境および対処すべき課題等、事業等のリスク、経営上の重要な契約等、研究開発活動、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析なども記載されます。
ほかにも、設備投資等の概要、主要な設備の状況、設備の新設・除去等の計画、株式等の状況、自己株式の取得等の状況、配当政策、株価の推移、役員の状況、コーポレートガバナンスの状況等、連結財務諸表等、財務諸表等、まさに多岐に渡る情報が盛り込まれています。
違反すると法人代表者個人と法人に罰則
金融商品取引法による開示義務を負う会社は、多くの投資家がいる会社ですから、開示される情報の正確性を確保するため、会社法よりも厳しい金融商取引法197条で、罰則が定められています。
有価証券報告書の発行者である法人の代表者個人には、10年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金、法人には7億円以下の罰金と定められています。また、上場廃止基準となることもあります。
世間を騒がせた虚偽記載事件
記憶に新しいところでは、2004年に発覚した西武鉄道の、コクドの持株数虚偽記載で、当時のコクド会長・堤義明氏に懲役2年6か月、罰金500万円、執行猶予4年、西武鉄道には罰金2億円、コクドに罰金1億5千万円を課した東京地裁判決が確定しています。
この件で、西武鉄道は東京証券取引所第1部の上場が廃止されましたが、虚偽記載による上場廃止では、ライブドア事件も世間の耳目を集めました。
架空の売上を計上したことで、2006年に東証のマザーズ市場の上場廃止、さらに当時のライブドア社長・堀江貴文氏をはじめとする経営陣は、虚偽記載と偽計および風説の流布によって、金融商品取引法違反容疑で起訴、実刑の有罪判決が下されました。
このように、有価証券報告書に虚偽を記載しそれが発覚すると、上場企業やその経営陣にとってきわめて深刻な事態を迎えることになります。上場企業としての責任をしっかりと自覚することが大切です。
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