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Vol.1「テレワークを導入する前に知っておきたいポイント!」では、テレワークの基礎知識についてお伝えしました。多くのメリットをもたらすテレワークですが、『よし!うちもテレワークを導入するぞ!』と決めても、事前の準備が不十分でかけ声倒れになってしまうことも…。
テレワークを成功させる一番のコツは、導入前の準備です。もっとも時間がかかるところではありますが、ここをしっかり押さえていけばテレワークを効果的に進めることができます。何から始めていけばよいか、どこから手をつけたらよいかと悩んでいらっしゃる方は必見です。テレワークを成功へと導くためのステップについて、一緒に学んでいきましょう!

あなたはテレワークを導入して何を実現させたいと思っていますか?
「生産性の向上」「残業時間の削減」「従業員のワークライフバランスの改善」「コストの削減」など、Vol.1でもお伝えしたとおり、テレワークにはさまざまな効果がありますが、自社にどういう目的でテレワークを導入しようと考えたか、実現させたい理想のビジョンをハッキリとさせましょう。

よくある失敗は、「なんとなく良さそう」とさまざまなツールを導入することから始めてしまったパターンです。先ほど確認したように、現場の状況を無視し、ビジョンもなくやみくもにツールを導入してしまうと、せっかくのテレワーク制度が機能しないどころか、むしろ足かせになってしまいます。ツールの導入は、「何をしたいか」を起点にして考えていきましょう。

テレワークは、極論を言うとテレワークをする従業員とその上司の間でテレワーク実施の合意ができていればすぐにでも実施できます。しかし、当人同士の合意形成だけでは、様々な問題が起こる可能性があります。

企業としてテレワークを円滑に推進するためには、経営トップを中心に企業の経営方針に携わる経営企画部門、就業規則や人事評価制度などに携わる人事・労務部門、ICT環境などを管理する情報通信部門など、全部門を巻き込んでのプロジェクトチームを立ち上げ、推進の体制構築と共通認識の形成が必要となります。

プロジェクトチーム内でテレワーク導入の基本方針(テレワーク・ポリシー)を明確化していきます。

策定した基本方針に基づいて、プロジェクトチーム内でワークフローやビジネスプロセスの分析、見直しをしていきます。各部署の現状と今後の検討事項を確認しましょう。
| 就業規則(始業・終業、給与や手当等) | 現場の実情と相違が生まれていないか確認 |
|---|---|
| テレワーク実施者の労働時間制度 | 各実施者の労働時間制度を把握 |
| 人事評価制度 | 現在の人事評価の確認とテレワーク時の勤怠管理・業務管理方法の検討 |
| ICT環境の確認 | 現在利用しているICT環境の確認と運用しやすい導入ツールと導入方法の検討 |
| 申請・承認方法 | テレワーク実施時の申請書のテンプレートや承認方法を検討 |
| セキュリティルール | テレワーク実施の情報・ファイルの取り扱い、紙・データ等の持ち出しの可否や方法等の検討 |
現状の把握をせずにテレワーク制度を設計したことで、『そもそもテレワーク自体が現場には必要がなかったので制度だけが形骸化してしまった』『現場を無視した導入で結果的に業務が混乱してしまった』という失敗例は多数の企業で見受けられます。
机上の空論で終わらないように、それぞれの現場の“いまの働き方と制度”を熟知して、人事制度の見直しや企業風土の変革など根本的な部分の改革も含めて、テレワークの検討を進めることが大切です。
基本方針策定や現状把握が終わったらいよいよ社内でテレワーク導入についての認識を共有し、合意を形成する段階です。

こうして相互にテレワークに対する理解が深まり、効果的に導入を進めることができるようになります。
テレワークの実施範囲の検討や就業規則などの見直しをはじめ、テレワークを導入する際に必要となるルールを策定します。
同時に自社のICT環境の確認と導入するテレワークに必要な具体的なシステムやツールの選択・導入をします。
本格的な導入の前に試行期間を設け、効果の検証をしましょう。試行期間は、少なくとも3ヶ月以上を設定し、評価を実施、改善点をチェックします。評価には量的評価と質的評価があります。
| 項目 | 観点 |
|---|---|
| 顧客対応 | 顧客対応回数・時間、顧客訪問回数・時間、新規契約獲得数、顧客維持件数 |
| 情報処理力 | 伝票等の処理件数、企画書・報告書の作成件数・時間、プログラムの作成件数・時間、データ処理数・処理時間、問い合わせの処理数・処理時間 |
| オフィスコスト | オフィス面積、オフィス賃貸料、オフィス付随費用、紙の消費量(削減量)、電気代、コピー費用、オフィス改修コスト |
| 移動コスト | 移動時間、移動コスト(通勤、出張等) |
| ICTコスト | PC、タブレットなど情報機器コスト、ネットワークコスト、クラウドサービスなど各種サービス利用費、ICT保守・運用コスト |
| 人材確保・維持 | 新規採用の応募者数、離職者数(離職率) |
| 項目 | 観点 |
|---|---|
| 業務改革 | 知識・情報の共有、無駄な仕事の削減、ワークフロー |
| 成果・業績 | 業務評価、顧客満足度の向上 |
| コミュニケーション | 上司・同僚・部下とのコミュニケーションや会議の質 |
| ワークの質 | 仕事のやりやすさ、モチベーション、会社に対するロイヤリティ、自律性 |
| 生活の質 | 家庭生活(育児・介護など)、個人生活(自己啓発等)、社会生活(地域活動など)、健康の維持(睡眠時間等) |
| 全体評価 | 総合的な満足度、会社に対する満足度、仕事に対する満足度、ワーク・ライフ・バランスの実現 |
調査方法は、アンケート調査、ヒアリング・グループインタビュー等が考えられます。導入目的と照らし合わせて、テレワーク導入に対する本人の評価、上司・同僚の評価、チームの評価を行い、導入効果の測定およびうまくいかなかった点についての理由や背景も把握するようにしましょう。 先に決定した社内ルールなどについても併せて確認し、現状のまま継続する、規模を縮小して継続する、部門拡大して継続するなどを検討した上、定期的にP(Plan計画)→D(Do実行)→C(Check評価)→A(Action改善)サイクルを回します。
テレワークは「いつでもどこでも」だけでなく、「いつでもどこでも、今までと同じく、またはそれ以上に」良い働き方を推進するものです。これまで上手く機能していたことは阻害せずに、現場や個人の実際の働き方に合わせたツールの選択や環境整備ができれば、きっとあなたのテレワークは成功するでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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