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西村経済再生相は2021年5月11日の記者会見で、主に大企業のテレワーク実施状況を政府のホームページで公表すると述べました。また、民間の就職支援サイトにも公表状況を提供する方針で、就職活動中の学生や転職者が企業を選ぶ際は参考にできるようにするとのことです。
コロナ禍で企業のテレワークが推進されましたが、現時点で制度を導入できていない企業はまだ多いのが実情です。しかし、なかなか終息しないコロナ禍や働き方改革の一環および政府の方針に対応するため、テレワーク実施を検討している企業も再び増えています。
そこで本記事では、テレワークに必要なシステムやツールなど、知っておきたいポイントをご紹介します。
まずは改めて、テレワークの効果と課題について触れてみましょう。テレワークを始める際は、課題を知ったうえで自社に合ったシステムやツールを導入すべきです。
・自宅など、基本的にはどこででも仕事ができる
・作業に集中しやすいため、生産性の向上を期待できる
・通勤が不要なので、時間を有効活用でき、交通機関のラッシュなどによるストレスを軽減できる
・災害などで通勤困難な場合でも業務を継続しやすい
・オフィスの光熱費などを削減できる
・働き方の自由度を高めるため従業員の満足度が上がり、採用に関しては優秀な人材を確保しやすくなる
・システムや機器などの導入にコストや手間がかかる
・セキュリティ対策が必要
・勤務時間や作業内容の把握など、労務管理が難しい
・評価基準において見直しや社員へ周知説明しなければならない
・テレワークのための社内規程や運用ルールが必要
なお、総務省が公表している「テレワーク運用ガイド(企業のマネージャー向け導入ガイド)」が大変参考になるので、ぜひ一度目を通してみましょう。
テレワークを行う際に整えるべきICT(情報通信技術)環境は、3本の軸が求められます。それは、①マネジメント ②セキュリティ ③コミュニケーションです。
①は、勤怠管理・在席管理・業務管理(進捗状況確認)を見える化します。
②は、業務情報を守るために、利用デバイスやシステム方式などに応じてセキュリティを確保します。
③は、情報を共有するためのコミュニケーション基盤の構築です。
テレワークを始める際には、従業員が安心して社外で働ける環境を整えなければなりません。つまり、専用のシステムや機器などの導入、セキュリティ対策が必要になります。テレワークはオフィスでの業務に比べると、インターネットのウイルス感染や、端末や記録媒体の紛失・盗難など、さまざまなリスクにさらされています。そのため、システムや機器などの導入とセキュリティ対策は万全に行うべきです。
セキュリティ対策は、総務省が公表した「テレワークセキュリティガイドライン(第4版)」などを参考にしっかり取り組みましょう。このガイドラインでは、テレワークのセキュリティ対策全般について詳細に説明されているため、企業の総務やシステム担当者は目を通すべきです。
なお、改訂版の第5版が本年度(2021年)内を目途として公表される予定なので、併せてご確認ください。
テレワークで利用される一般的なシステムは、主に4種類あります。コストやセキュリティ、使いやすさなどはシステムごとに異なるため、利用する従業員の対象範囲や業務内容に応じてシステムを選びましょう。以下は代表的なシステムです。
オフィスで使用しているパソコンのデスクトップ環境を、テレワークで使っている端末から遠隔で閲覧・操作するシステム。テレワークをしている場所でオフィス業務を継続して実施できます。データはオフィスのパソコンに保存されるため、情報漏洩が起きにくいのが大きな特徴です。
専用のアプリや専用機器(認証キーなど)を用意すれば利用できるため、導入コストが抑えられます。
“仮想デスクトップ”とは、サーバー内に各ユーザーの仮想パソコンを構築する方式。手元にある端末から遠隔で、オフィスのサーバ上の仮想デスクトップにログインして利用します。「リモートデスクトップ方式」と同じく、テレワーク使用の端末には作業データが保存されず、セキュリティレベルが高いのがメリットです。
ただし、仮想デスクトップを管理するサーバをオフィスに設置する必要などがあり、初期コストはかかります。
インターネットでクラウド型アプリにアクセスする方式。作業場所や利用端末を問わず、同じ環境で作業ができます。クラウド上で作成したデータは、クラウド上にも端末にも保存できるため、情報管理は徹底しなければなりません。
アプリの利用料以外の設備コストはほとんどかからず、ローコストで利用できるのが特徴です。
会社で使用しているパソコンを従業員が社外に持ち出す方法。主にVPN装置などを経由して社内システムにアクセスし、業務を行います。パソコンに業務データが格納された状態のため、社外で盗難・紛失・情報漏洩などのリスクが高く、セキュリティ確保のためのコストがかかります。
以上の4つが代表的なシステムです。
前述の「テレワークで整えるべきICT環境」でご説明したとおり、テレワークのICT環境には、①マネジメント ②セキュリティ ③コミュニケーションの実現が求められます。ここでは、①マネジメントと③コミュニケーションの課題を解決してくれるITツールの種類と、その代表的なサービスをあげてみました。
パソコンやスマートフォンなどの端末を用いて会議や打合せができるシステム。専用アプリをダウンロードして使うものが多く、無料・有料ともにさまざまなサービスが揃っています。
代表的なサービスは「Zoom」「Google Meet」「Skype」などです。
業務連絡や従業員同士のコミュニケーションを実現できる専用ツール。1対1はもちろん、複数人やチーム単位でコミュニケーションをとることができ、文字だけでなく画像やスタンプの送付も可能です。
代表的なサービスは「Chatwork」「Slack」「LINE WORKS」など。
従業員の出勤・退勤時刻や休暇の申請・取得に関する記録など、勤怠管理をしてくれるシステム。社外でも使えるため、テレワーク時の勤怠管理に便利です。
代表的なサービスは「ジョブカン勤怠管理」「マネーフォワード クラウド勤怠」「jinjer勤怠」など。
業務で必要な各種情報をネット上で管理するツールで、複数のメンバーが同じタイミングで業務進捗の確認や資料の修正、タスク管理などの編集を行えます。
代表的なサービスは「Confluence」「Scrapbox」「Qast」など。
以上が、テレワークを始める際に導入しておきたいITツールです。
いかがでしょうか?
テレワークはオフィスの業務を自宅など社外で行うため、インターネットのセキュリティや従業員のマネジメントおよびコミュニケーション面において万全の対策が欠かせません。各種システムやツールを導入する際は、総務省などで公表しているテレワークのガイドラインを参考に、社内で事前調査を行い、自社に適したサービスを採用しましょう。
参照:
総務省「テレワーク運用ガイド(企業のマネージャー向け導入ガイド)」
www.soumu.go.jp/main_content/0...
総務省「テレワークセキュリティガイドライン 第4版」
https://www.soumu.go.jp/main_c...
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