公開日 /-create_datetime-/
2025年12月27日(土)~2026年1月4日(日)は年末年始休業のため、お問合せなどのご連絡は1月5日(月)以降になります。ご了承くださいませ。

今回のCFOインタビュー企画では、特別編として人事・財務などのバックオフィスを経験したことのある大丸・松坂屋グループ、JFRカード株式会社 代表取締役社長 二之部 守氏を迎えたCEOインタビュー企画として皆様にご紹介します。
大丸・松坂屋といえば、それぞれ創業から300年、400年の歴史を持つ老舗の百貨店です。
2007年には経営統合を実現し、持ち株会社であるJ.フロント リテイリング株式会社の傘下に入りましたが、高齢化社会やネットショッピング全盛の時代を迎え百貨店経営は大きな転換期に直面しています。
従来は百貨店と歩調を合わせるビジネスモデルであったハウスカードも、この大きな変化の波に対応するべくビジネスモデル転換への挑戦を続けています。
今回は、JFRカード株式会社の代表取締役社長 二之部守氏に新しいポイントサービスへの取り組みや仕事への姿勢、これからの経営課題などについてお話を伺いました。

(二之部氏)J.フロント リテイリングは上場している持ち株会社で、傘下の大きな会社としてはパルコと大丸松坂屋百貨店があります。パルコは創業50年を迎え、大丸松坂屋百貨店も創業数百年。両社ともビジネスモデルの転換が課題となっています。他にも傘下には人材派遣業や内装業、商社などがありJFRカードもその中の一社です。
百貨店と同様、クレジットカード会社も従来のハウスカードに甘んじることなく、変わっていかねばなりません。大丸松坂屋カードはここ15年ほど、サービスの見直しをしていませんでした。顧客の消費行動やニーズはどんどん変わってきています。特に百貨店の顧客やカードユーザーは高年齢化が進み、収入減による利用額の低下も懸念されます。
そこで大丸松坂屋でカードを利用すると貯まる従来のポイント(大丸松坂屋で使えるポイント)に加え、VISAやMastercardの加盟店でも貯まる「QIRA(キラ)ポイント」を追加しました。QIRAポイントは大丸松坂屋のポイントに移行できることはもちろん、Tポイントや楽天ポイントなどにも移行可能です。これにより、20代や30代の顧客にも裾野が拡がっていくことを期待しています。
また、このリニューアルの目的はもう一つあります。エリア戦略への対応です。従来の百貨店単体ではなく、これから必要とされるのは商業施設を開発したエリアでのビジネス拡大です。百貨店で買うと得だというだけでなく、そのエリアで得となる決済手段にしたかったのです。

(二之部氏)特に理由はありません(笑)敢えて言うなら、大学時代の海外旅行や外国人の友人を通じて、西洋的な価値観に感化されたのかもしれません。アメックスには21年勤務し、途中留学プログラムでMBA(ニューヨーク大学 スターン経営大学院)も取得することができました。今の私の基礎は、大部分がアメックスで培われたものです。大変素晴らしい会社で、今でも感謝しています。
(二之部氏)人事に2年、財務に3年だったと思います。人事の時は給与システムやインセンティブの改訂を担当していたので、給与体系の変更について社員対象の説明会を頻繁に開きました。属人的な給与体系からパフォーマンスに対して給与を払う体系に変えたのです。納得してもらうには苦労がありましたね。給与の変動は死活問題ですから。アメックスでは財務での経験を含め、後半10年間は金融機関との業務提携をやっていました。
(二之部氏)一言で言うなら「仕事は楽しく」でしょうか。「楽しく」には3つの根源があって「ステークホルダーも含めた顧客に喜んでもらうこと」、「ゴールを設定して達成する喜び」、「自分の成長を実感できる喜び」です。私はいろいろな会社で多様な仕事をしてきましたが、ずっと楽しかったですよ。部下を持つようになってからは、皆さんにも実感して欲しいと思っています。
(二之部氏)管理部門は常にビジネスパートナーであるべきだと思っています。安全ばかりを考えて、ビジネスにブレーキをかけるだけの存在であってはならないでしょう。どうすれば良いのか提案し、営業部門などと一緒に進むマインドが欲しいのです。ただし、ビジネスを強固にするために守らなければならないこともあります。コンプライアンスやガバナンス、SDGsもそうですね。ここはしっかり管理して欲しいですね。

(二之部)現在は非常に厳しい環境ですが、二つのことが必要だと考えています。
一つ目は状況に応じてすぐに変化していくことです。昨日まではこうだったからすぐには変えられない、では済まないのです。緊急事態宣言の延長などで、百貨店は営業内容の変更を余儀なくされており、長いスパンのプランが役に立たなくなる可能性もあります。経営者としては、変化への対応力が求められていると感じます。
二つ目はやめる勇気です。今まで計画してきたことに引きずられて、先の見込みが立たない計画にリソースを割くわけにはいきません。すぐに判断して、新しいことを考えるマインドが必要です。どこかで誰かが、それが嫌なことでも判断しなければならないのです。
大丸松坂屋百貨店の数百年の歴史は、アセット(資産)でもあり、弱点でもあると二之部氏は言います。
「今やっていることが本当に正しいことなのかを常に疑い、臨機応変に変化していくことが大切」「決して過去を否定するわけではないが、過去の成功体験はあくまで過去のもの」という考え方からは学ぶことが多いでしょう。
何かと過去の事例や慣例に振り回されがちな管理部門。常にチャレンジするマインドを忘れないことが重要なようです。

【プロフィール】
二之部 守(にのべ まもる)
JFRカード株式会社代表取締役社長(現任) 兼 J.フロントリテイリング執行役(現任)
1961年三重県出身
東京大学卒業後、1986年にアメリカン・エキスプレス・インターナショナル日本支社入社
2003年 アメックス・カード・サービス株式会社代表取締役社長
2007年 リシュモン・ジャパン株式会社カルティエ・リテール本部本部長
2011年 ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 ビジネスデベロップメントII-ヘッド
2017年 株式会社Origamiアドバイザー
2018年 JFRカード株式会社代表取締役社長(現任) 兼 J.フロントリテイリング執行役(現任)
その他のCFOインタビューはこちら

CFOインタビュー掲載ご希望の方は、下記フォームよりお問い合わせください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
海外法人との取引を成功させる!英文契約の基礎知識
簿記の基礎から実務まで!社宅管理の仕訳処理 まるわかりガイド
26卒エンジニア学生551名に聞く|志望度が上がる・下がるサマーインターンシップ調査レポート
顧問契約書/コンサルティング契約書の作成で気を付けておくべき事
上場企業・IPO準備企業必見!! 内部統制・監査の妨げになるアナログな入金消込とは
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは?企業が知っておくべき基礎知識
「雇用保険法改正法」が2025年4月から順次施行。改正内容と対応ポイントを解説。
NTTデータグループ、AI人財の7万人育成を達成 専門スキルとAIガバナンスの強化を両立
DAIKENが人事制度を10年ぶりに全面改定。「自律型人材」・「戦略的人財」の育成に向け、キャリアの多様化と挑戦を支援
11月の「物価高」倒産 6カ月ぶり減の62件 通年は前年超えが確実、過去最多を更新へ
土地建物売買契約書の見直し方法と5つのチェックポイント
【新卒エンジニア採用】内定承諾の決め手・辞退の本音
社員と会社の両方が幸せになる生活サポートとは?
管理部門兼任の社長が行うべき本業にフォーカスする環境の構築
家賃補助と社宅・社員寮、自社に最適な住宅補助制度の選び方
法務業務を可視化するには? 属人化を防ぎ、組織の生産性を高める実践ステップを解説
いまさら聞けない!ストレスチェック制度⑦~実施後にやること~
360度評価とは?メリット・デメリットを解説
リアルタイムデータ解析が変える企業の意思決定スピード|BPO活用のメリット
若手育成は未来への投資:若手離職率を左右する“育成期間”の真実とは【HR総研調査・ダイジェスト版】
公開日 /-create_datetime-/