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指導とパワハラの境界線を心理学的考察からひも解くと?

公開日2022/05/06 更新日2022/05/07

今年4月から、大企業だけでなく中小企業にもパワハラ対策が義務化となった。若手社員を育成する立場の中間管理職層を悩ませているのが、指導とパワハラの境界線だ。

「社会的な地位の強い者による、自らの権力や立場を利用して肉体的・精神的な苦痛を与えること」がパワハラの定義だが、職場では部下の成長を促すために、やや強めの言葉で叱咤激励することも、決して少なくはない。
しかし、その叱咤激励も部下の受け取り方次第ではパワハラに該当してしまう可能性もある。

中間管理職層にとっては、どのように指導していけばいいのかまさに暗中模索といったところではないだろうか。

そこで、ぜひ参考にしてほしいのが、2023年に心理学部を開設する予定の龍谷大学が企業の上司・部下1,000人を対象に実施した、企業の上司・部下の関係性や世代間ギャップについてのアンケート調査*の結果だ。

  調査対象:インターネットアンケート調査(全国)

  調査期間:2022年1月11日(火)~13日(木)

  調査対象:企業に勤める部下(20~30歳)、上司(45~60歳)/有効回答数:1,000人(部下500人、上司500人)

調査結果から見えてきたのは、仕事に対する上司と部下のスタンスの違いが、パワハラの一因になっているということだ。

たとえば、「仕事は言われたこと以外も主体的に取り組むべき」というスタンスの上司が87.4%に対して、部下は75.4%である。また、上司は66.6%が「仕事は見て盗むもの」と思っているが部下は55.6%と、仕事のスタンスに対する意識にギャップがある。

この意識のギャップで上司が抱くのが、「期待するように部下が行動してくれない」という感情で、「つい指導が厳しくなってしまう傾向がある」というのが、龍谷大学心理学部の水口政人教授の考察だ。

水口教授は、パワハラ防止には「理由なき反行を理解すること」としているが、“反行”とは上司の期待に反する部下の行動のことだ。“理由なき”とついているが、行動心理学では、「知らない」「出来ない」「やらない」の三つが期待通りの行動をとらない理由である。

また、部下が求めているのは「自分のことを認め、褒めてくれる」上司で、「人の意見を聞かず、自分の意見を押し通す」上司を好まない傾向があることも、この調査から見えてきた。では、どのように部下と接するべきか。

そのヒントが、部下が求める「褒め言葉」の中に見出すことができる。1位は「信頼して任せられるよ」、2位が「○○さんがいてくれてよかった」、3位が「一緒に仕事ができてうれしい」である。つまり部下への感謝や関心、さらに存在意義を示すことが、パワハラ防止には重要ということのようだ。

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