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Q:先日面接をした候補者で、スキルが高いけど華やかさに欠ける顔をした方を不採用にし、美人で明るいスキル不足の方を採用するように上からいわれました。
お断りをした方は「スキルも十分あったのになぜ落とされたのか」という質問を貰いましたが、顔で落ちましたとは到底いえません。
※有難いことに、弊社を非常に希望してくれている方でした。
もしバレてしまったら、訴えられることもありえますか?
A:良いか悪いかはさておき、顔採用自体は違法ではないと考えます。
極論をいうと誰が誰と雇用契約を結ぼうが自由です(厳密にいうと違いますが)。
男女雇用機会均等法に引っかかるかなとも思わないでもないですが、男にも顔採用してるなら問題ないと考えます。逆に「男にはスキルのみ女にはスキルと顔」、みたいに採用のハードルを上げると引っかかるかと思いますが、じゃあ「男はスキル、女は顔」みたいに割り切ったらどうなるのかといわれれば、まぁそれもありなんじゃない?と思います(100%私見ですが)。
訴えられるかどうかは不採用だった人次第としかいえません。ただ、迂闊にも「あんた顔がアレだからダメだった」みたいなことをいうと訴えられるかどうかは別としてSNS等で炎上騒ぎになりかねないので、裁判よりもこちらの方が怖い気もします。
就活生の3割強が“顔採用はある”と回答
“顔採用”があるのかないのかといえば、現実にはあるようです。たとえば、容姿端麗な美女が多いとされるキャビンアテンダント、一流企業の受付、秘書、アナウンサーなどは、客観的に“顔採用”があるとしか思えません。
2013年にダイヤモンド・オンラインが行った「「就職活動に関する調査」では、「就活で顔採用があると感じたことがありますか?」という問いに「ある」と答えた人は33%で、3分の1が「顔採用はある」と感じているのが実態のようです。
また、同じく2013年に福助株式会社が企業の新卒の採用担当者に「女子就活生の脚もとに関する調査」を実施した結果では、「新卒の採用面接の際、見た目は面接での印象を左右すると思いますか」という問いに、「とてもすると思う」「ややすると思う」と回答した人96.0%と、採用担当者のほとんどが“見た目を重視”していることも明らかになっています。
TV番組で“顔採用”があるかどうかの実証実験
数年前に「所さんの目がテン!」というTV番組で、モデルと一般大学生が面接を受け、面接官がどちらを採用したいと思うか、という検証実験をしたことがあります。しかも、モデルには、常識外れの受け答えをさせての検証でしたが、選ばれたのはモデルの方でした。
また、インターネット広告代理店事業などIT事業を幅広く行うサイバーエージェントは、美人が多いことで有名ですが、藤田晋社長は「ロールモデルはすてきでなければいけない。だから、98年に起業した時、そういう(すてきな)人がマジョリティーである組織を作ろうと意識して採用していたというのはあります」と、日本経済新聞(2013年2月14日付)で述べています。
つまり、善し悪しは別として、間違いなく“顔採用”はあるようです。それは、顔の美醜についてだけではありません。好印象を与えるか、それとも悪印象を与える顔つきなのかもかかわってくるのではないでしょうか。
たとえば、営業や受付、広報などの、会社の“顔”となるセクションなら、やはり、好印象を与える顔つきの人を採用したくなるのは、面接担当者としては当然です。問題は、“顔採用”が法律に触れるのかどうかという点です。
そもそも“顔採用”は違法なのか
まず、契約自由の原則というのが自由主義的資本主義経済のもとでは、認められています。雇用契約も契約の一つですから、誰と契約するかという自由が当然あります。
一方、憲法では、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と、平等原則を定めています。
職業安定法には、「何人も、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の組合員であること等を理由として、職業紹介、職業指導等について、差別的取扱いを受けることがない」とあります。
厚生労働省では、「募集・採用選考に当たっては、応募者の基本的人権を尊重することを基本に、募集に当たり広く応募者に門戸を開くこと、応募者の適性・能力のみを基準として採用選考を行う」と呼びかけていますが、明確に“顔採用”を禁じてはいません。
ですから、“顔採用”そのものが、直ちに違法となるわけではありません。ただし、あからさまに「顔で選んだ、選ばなかった」と公表することは、宮崎先生の言うとおり、世間からバッシングを受けるリスクがある為気を付ける必要があるでしょう。
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