サービスロゴ

もらえる!

Present!

Excelの絶対参照とは?相対参照との違いも解説

公開日2023/05/23 更新日2025/02/28 ブックマーク数
4

Excelの絶対参照とは

Excelの関数を使いこなすには、絶対参照や相対参照が便利です。しかし定義が少し分かりにくいこともあり、初心者がExcelで挫折しやすいポイントの一つとなっています。 そこで今回の記事では、Excelの絶対参照について解説します。

Excelにおける「$」とは?

Excelにおける「$(ドルマーク)」は、セル参照を固定するための記号です。 「絶対参照」と呼ばれ、数式をコピーした際に参照するセルの位置を変えないようにするために使用されます。

セル参照とは?参照方式の種類

絶対参照を理解するための基本として、まずは「セル参照」について考えてみましょう。 セル参照とは、Excelの数式において、セル番地を指定することです。表計算ソフトに広く用いられている機能であり、必修の知識と言っても過言ではありません。
セル参照には以下の種類があります。

セル参照の種類 記述例 特徴
相対参照 A1 数式をコピーすると、セルの参照先が変わる
絶対参照 $A$1 どこにコピーしても、指定したセルを固定して参照する
列固定(複合参照) $A1 列Aを固定し、行番号のみ変わる
行固定(複合参照) A$1 行1を固定し、列のみ変わる

このように、「$」を使うことで、数式をコピーしても特定のセルを固定できるため、計算ミスを防ぎ、効率的にデータを処理できます。

絶対参照

具体例を見てみましょう。まずはB3のセルに「100」という数値を入力します。

絶対参照

その後、B4のセルに「=B3」と入力、つまりセル番地の指定を行います。

絶対参照

すると、セルB3の数値である「100」が参照され、セルB4の数値も「100」となります。ちなみに今はB4でセル番地を指定しましたが、A1でもD10でも、「=B3」と入力さえすれば、参照元の数値である「100」が入力されます。

絶対参照とは

管理部門のビジネスパーソンに役立つ資料のダウンロードはこちら(無料)

セル参照の知識があれば、絶対参照も理解しやすくなります。絶対参照とは、数式におけるセル番地を固定することです。主に、数式をコピーする際に役立ちます。

絶対参照

たとえば商品の価格が100円であり、1月1日に12個売れた場合、売上の計算式は「=C3*F3」(1,200円)になります。

1月2日以降の売上を記録する場合は、1つ1つ計算することもできますが、コピーをした方が圧倒的に早くなります。

絶対参照

しかしこのまま計算してしまうと、1月2日以降の売上がExcel上に反映されません。数式におけるセル番地が「C3、C4、C5…」と下にずれていくように、「F3、F4、F5」とずれてしまうからです。つまり上の画像では、1月2日が「=C4*F4」、1月3日が「=C5*F5」という計算式になっています。

ここでやりたいことは、計算式に使う価格のセル「F3」を固定しつつ、「=C3*F3」「=C4*F3」「=C5*F3」の計算をすることです。

絶対参照

絶対参照をする場合は、数式で固定したいセルを選択した際に、「F4キー」(もしくは「Fnキー」+「F4キー」)を押します。

絶対参照

「$F$3」と、$マークが2つ付いていれば、絶対参照に成功しています。

絶対参照

後はそのまま数式をコピーすると、F3が絶対参照されているため、正しい計算結果が表示されるようになります。

絶対参照、相対参照、複合参照の違い

絶対参照と混同しやすいものとして、相対参照があります。相対参照は、Excelのデフォルトの参照方法であり、「コピーに応じて参照するセルが自動的に変化すること」を指します。

例えば、セルに =C3*F3 と入力し、それを下の行にコピーすると、自動的に =C4*F4、=C5*F5 と変化します。これは、Excelが数式の相対的な位置関係を維持しながらセルを参照するためです。

行の絶対参照

「F4キー」(もしくは「Fnキー」+「F4キー」)を2回押す。「F$3」などの表記になっていればOK。通常の絶対参照とは異なり、「行」のみを固定する。

列の絶対参照

「F4キー」(もしくは「Fnキー」+「F4キー」)を3回押す。「$F3」などの表記になっていればOK。通常の絶対参照とは異なり、「列」のみを固定する。
また、絶対参照と相対参照以外にも、以下の複合参照があります。

行の絶対参照(行固定の複合参照)

行を固定するには、「F4キー」(または「Fnキー」+「F4キー」)を2回押すと、「F$3」のような表記になります。
この場合、行3が固定されるため、数式を縦にコピーしても行の参照は変わりませんが、横にコピーすると列は変化します。

列の絶対参照(列固定の複合参照)

列を固定するには、「F4キー」(または「Fnキー」+「F4キー」)を3回押すと、「$F3」のような表記になります。
この場合、列Fが固定されるため、数式を横にコピーしても列の参照は変わりませんが、縦にコピーすると行は変化します。

このように、Excelのセル参照には「相対参照」「絶対参照」「複合参照(行固定・列固定)」の3種類があり、適切に使い分けることで、数式を効率よく適用することができます。

F4キーやショートカットを使いこなしてより効率的に!

Excelでの作業を効率化するには、F4キーを活用するのがポイントです!F4キーを押すことで、セル参照の種類(相対参照・絶対参照・複合参照)を瞬時に切り替えることが可能になります。

F4キーでセル参照を切り替えよう!

F4キーを押すごとに、以下の順番でセル参照が切り替わります。

キーを押す回数 セル参照の種類 記述例
1回押す 絶対参照(列・行ともに固定) $A$1
2回押す 行のみ固定(複合参照) A$1
3回押す 列のみ固定(複合参照) $A1
4回押す 相対参照(通常) A1

使い方の例
1. セルに =A1 を入力
2. F4キーを押すたびに $A$1 → A$1 → $A1 → A1 と変化

メリット:クリック不要で素早くセル参照を変更できる!

Excelで役立つセル参照ショートカット

ショートカットキー 機能
F4 直前のセル参照を切り替える($A$1 ⇔ A$1 ⇔ $A1 ⇔ A1)
Ctrl + Enter 現在の数式を選択範囲すべてに適用
Ctrl + D 上のセルの値や数式をコピー
Ctrl + R 左のセルの値や数式をコピー
Ctrl + Shift + ↓(or →) 連続したデータの最後まで選択

F4は、セル参照の変更だけでなく、「直前の操作を繰り返す」機能もあり、フォーマット設定や入力作業の効率化にも使えます。

F4キーを活用した実践例

① 絶対参照を素早く設定
例: 消費税率(C1)を固定して計算

・=B2*(1+C1) を入力
C1を選択し、F4キーを押す → $C$1 に変換
・数式をコピーしても、C1が固定されたまま!
メリット: 数式をコピーする際に、参照セルのズレを防げる!

② 直前の操作を繰り返す
例: セルの背景色を変更
・セルを選択 → 塗りつぶし(黄色)を適用
別のセルを選択してF4を押す → 同じ塗りつぶしが適用!
メリット: 書式設定や罫線の適用が簡単にできる!

まとめ

管理部門のビジネスパーソンに役立つ資料のダウンロードはこちら(無料)

絶対参照を上手く活用できれば、Excelを使ってできることが多くなります。最初は考え方に苦労するかもしれませんが、実はそこまで難しい分野ではなく、慣れてしまえばすぐに使いこなせるようになるでしょう。

■参考サイト
エクセルでの勤怠管理。向いている企業はどのような企業?
勤怠管理システムを導入するメリットとは?エクセルとクラウドでの管理方法を比較解説
エクセルを見ただけで仕事ができるかどうかがわかる!? 鍵は「楽する」こと
人事業務もエクセルで効率化できる!業務で良く使う関数をご紹介!
経理作業を革新!経費精算エクセルで実現するスムーズな財務管理
エクセルで効率的に契約書を管理する方法
エクセルで手軽に作る!最強のマニュアル作成ガイド
経理必見!初心者から上級者まで!Excelで現金出納帳を効率的に作成する方法
効率化への道:RPAとExcelの相互作用
経理財務部門の業務効率化を支えるExcelの活用術

ニュースを読んでポイントGET!(公開日の翌日13時前限定で取得可能)

おすすめコンテンツ

人気記事ランキング

キャリア記事ランキング

新着動画

関連情報