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ウェルビーイングの男女差を示す2つの調査結果

公開日2023/05/29 更新日2023/05/28

ウェルビーイングの男女差を示す2つの調査結果

近年、働き方改革や価値観の多様化などに伴い注目を集めている「well-being」(以下、ウェルビーイング)。個人の考え方に沿った幸福度を表す概念ですが、いくつかの調査で「実態に男女差があること」が明らかになっています。


本記事では調査結果を踏まえて、ウェルビーイングの男女差について考察していきます。



ウェルビーイングとは?

ウェルビーイングとは「良い」という意味の「well」と、「であること・状態」という意味の「being」が合わさった言葉で、「良い状態」つまり「健康」や「幸せ」の状況を表す概念です。


世界保健機関(WHO)の憲章前文によれば『健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会:訳)』とあります。


ウェルビーイングは身体の状態を表す一般的な「健康」よりも広い定義であり、身体的・精神的・社会的な良好状態を複合した考え方といえるでしょう。


また、ウェルビーイングにおいては、誰かが定めた幸せの定義に個人を当てはめるのではなく、一人ひとりが考える自分の幸福に照らし合わせることが重要だといわれています。自分らしく生きるための指標という考え方もできるのかもしれません。


朝日広告社の調査結果

株式会社朝日広告社(以下、ASAKO)が行った、ASAKO独自の“60のウェルビーイング指標™”により生活者の充足度を数値化する「第2回ウェルビーイング調査」*によれば、以下の項目で男女差が見られました。


【女性の方が充足度が高い項目例】
・困った時に相談できる人がいる……女性60.6% 男性43.5%
・身近に気軽に話せる人がいる……女性57.6% 男性44.3%
・友人がいる……女性67.6% 男性54.6%


【男性の方が充足度が高い項目例】
・貯蓄や投資についての知識がある……女性23.5% 男性38.3%


また幸福かどうかについて「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計は、女性が69.6%、男性が59.3%という結果になりました。


加えて自己肯定感の項目では、「自分に価値があると思う」という問いに対して「とてもそう思う」と「ややそう思う」の合計は女性が44.5%、男性が41.0%であることがわかりました。


ラフールの調査結果

株式会社ラフールが行った、ウェルビーイングの観点から見た「男女共同参画におけるストレスや職業意識の男女差」に関する研究**によると、以下のことが明らかになっています。


ストレス指標について

「活気」「働きがい」「仕事適正」「技術活用」「心理的負担質」「抑うつ感」の6項目で男性の方が有意に高く、「疲労感」「不安感」「イライラ感」「身体的負担」「心理的負担量」「職場環境」「対人関係」「同僚支援」「身内支援」「上司支援」の10項目で女性の方が有意に高いという結果になりました。


男女共同参画について

【男性優位項目】
・失敗しても挽回(ばんかい)するチャンスがある職場だ。
・職場では、(正規、非正規、アルバイトなど)いろいろな立場の人が職場の一員として尊重されている。
・自分の仕事には十分裁量が与えられている。
・今の仕事(業務)はきっと将来の自分のためになると感じる。
・将来の仕事やキャリアプランを自分で考えている。
・職場の仕事の方針に自分の意見を反映できる。


【女性優位項目】
・私は上司からふさわしい評価を受けている。
・自分の仕事に見合う給料やボーナスをもらっている。


上記より、ストレス指標は女性の方が高く、職場を中心とした男女参画に関わる満足度は男性の方が高いということがわかりました。


2つの調査から見える課題

上記の結果から、男性は仕事が自己肯定感や生きがいの拠り所になっている反面、それがストレスの要因にもなっているといえるでしょう。また労働に伴い、お金に関する知識に自信をもっている人も多い傾向にあります。


一方女性は、人間関係に満足している人の割合は大きいのですが、対人関係や支援に関するストレス指標も高い人が多いようです。また、男女共同参画に関する優位項目は男性に比べて少なく、女性の社会参画はまだまだ課題といえるかもしれません。


仕事や労働について、男女それぞれが違う側面から満足感や不安、不満などを抱えていることがわかりました。性別に関係なく自身の価値観や生活状況に応じた働き方を実現できるようになれば、ウェルビーイング視点での男女差も改善されていくのではないでしょうか。


まとめ

ウェルビーイングとは身体的・精神的・社会的な良好状態を複合した概念です。それぞれの幸せの考え方を反映した、自分らしく生きる指標という考え方もできるでしょう。


株式会社朝日広告社と株式会社ラフールの調査によって、仕事や対人関係に根付いたウェルビーイングには男女差があることがわかりました。


今後、ウェルビーイングにおける男女差をなくしていくことで、個人の価値観に応じた幸福が実感できる社会を築いていけるかもしれません。


*【調査概要】
 調査対象:全国の20代~80代男女
 サンプルサイズ:2,800
 調査期間:2022年11月21日~2022年11月24日
調査方法:インターネット


**【調査概要】
 調査対象:企業・事業所数:462
対象人数:66,427名 (女性:29,003名, 男性: 37,424名)
平均年齢:41.17歳
平均勤続年数:9.43年
調査期間:2021年1月~2022年2月
調査方法:インターネット


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