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スタートアップ税理士法人の調査*によると、税理士をつけていない個人事業主や法人経営者の約7割が、自ら経理業務を担当している状況にあるようです。昨今ではAIを活用したツールによる業務自動化に関心がある方も多いのではないでしょうか。今回は、よくある課題について解説します。
目次【本記事の内容】
冒頭で紹介したスタートアップ税理士法人の調査では、経営者に経理業務の負担がかかっていることが明らかになっています。個人事業主もしくは法人経営者の約7割が、自ら経理業務を担当している理由としては、「コストの削減」や、「会社規模が小さく手間がかからないため」といった意見が見られました。
経理の業務をこなすには、簿記に関する会計の知識と実務の経験が必要です。具体的には「帳簿記録」や、「伝票・領収書・請求書の発行、管理」、「経費精算」などで多くの経営者が苦労しているようです。
今では「仕訳代行サービス」の存在も知られるようになっていますが、「実際にサービスを利用したことがある経営者は1割に満たない」という結果でした。仕訳の代行サービスを利用したことがない主な理由としては、「セキュリティ上の問題」、「費用がかかる」などが挙げられました。
また、9割以上の経営者が仕訳代行を使用していない一方で、半数以上の経営者が、AIなどで仕訳業務を効率化できるサービスに興味を示しています。多くの経営者が、AIを利用することで、仕訳に関する手間や人件費を抑えられると考えていることがわかります。
仕訳業務でとくに苦労しやすい部分として挙げられるのは、先ほども触れたような「適切な勘定科目の選択」です。経理経験のない経営者は、該当する勘定科目として何が適切なのかを毎回自身で調べる必要があり、多くの時間をインターネットで適切な情報を検索するのに費やすといったケースが想定されます。
また、「領収書の管理」も苦労するポイントです。領収書を溜め込みすぎると、後で整理するのに多くの時間を要します。とくに日々の業務で忙しく、税金の申告期限が近づいてきた際に慌てて整理するのは、経営者だけでなく個人事業主にもよく見られるケースです。
繰り返しあるような仕訳の入力は、難易度はそこまで高くありませんが、時間と労力が必要になる作業です。たとえば毎月同じ取引先からの請求書を毎月手動で入力するといったケースは、かなり効率が悪いといえるでしょう。ただしこうした繰り返し作業の自動化は、AIを活用したツールの得意とする分野です。
ここまで見てきた具体的なシチュエーションをもとに、仕訳業務の課題として押さえておきたいポイントを解説します。
まず第一の課題は「知識とスキルの不足」です。経理の基礎知識や勘定科目の知識が不足していると、決算書の正確性が損なわれます。仕訳は、経理の経験が十分でないと、難しい場合もあるでしょう。
「テクノロジーやツールの不足」も課題です。効率的な仕訳業務のためには、適切な会計ソフトウェアや自動化ツールが必要になります。しかしこれらのツールがない(または不足している)場合、手作業での入力や確認が必要となり、効率が悪くなってしまうでしょう。
経営者が自ら経理業務を担当する場合、とくに仕訳業務は専門的な知識と時間を要するため、経営資源が分散し、ビジネスの成長や他の重要な業務に影響を及ぼす可能性があります。自動化に関するサービスを導入するかどうかは、ビジネスの規模と自社のニーズが重要なポイントです。
調査では「ビジネスが小規模だから経理も担当している」といった声もありました。たしかに小規模ビジネスで経理業務が少ない場合、自動化の必要性は低いかもしれません。しかしビジネスが成長するにつれ、ニーズが変化する可能性もあります。
またツールやサービスの利用には当然コストがかかってくるため、初期投資・維持コストと、時間の節約や正確性の向上による利益を比較検討する必要があるでしょう。
*調査概要:「仕訳業務の課題」に関する調査
【調査期間】2023年8月3日(木)〜2023年8月8日(火)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
【調査人数】1,008人
【調査対象】調査回答時に 税理士をつけていない個人事業主/法人経営者 と回答したモニター
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
■参考サイト
PR TIMES|【仕訳業務の課題】およそ7割の経営者が自ら経理も担当していることが判明!業務で苦労していることとは?
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