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会社にとって、ロゴは社名とともに、会社を象徴する重要な印のひとつです。有名な商品や広告があれば、そのロゴを見ただけで、特定の会社やサービスを人々が連想することもあります。ロゴによって会社の知名度や信頼性が向上することもあるほどですが、そのロゴを変更する企業もあります。そこには、どのような事情があるのでしょうか。
目次【本記事の内容】
そもそもロゴとは、「ロゴタイプ(logotype)」の略です。ロゴとは「文字」、タイプは「活字」を意味しており、もともとは単語・文字こそがロゴの中心に置かれていたのです。
現代社会では、抽象的なイラストや図案のほうを「ロゴ」と呼ぶ場合があり、日本では「ロゴマーク(logomark)」と表現することもあります。ロゴマークの採用しているモチーフ(着想の原点)が、その企業の方向性や決意を表明している場合もあるのです。
その一方で、独自のフォントや装飾によって、社名やその一部の文字をデザインしたものも「ロゴ」とされています。また、社名だけでなく、その会社が提供する商品やサービスの名称もロゴになっている場合も多いです。
さらに、企業の掲げる将来へのビジョンや果たすべきミッションなどを抽象的なキャッチフレーズとして添えた短文を「タグライン」と呼びます。このタグラインも社名ロゴの一部として含まれる場合があります。
ロゴには、次のような機能があります。
商品やサービスにロゴを付けることで、人々に強い印象を残します。もし、その商品やサービスのファンが増えれば、そのロゴにもブランドとしての社会的価値を帯びてくることがあり、さらに知名度が引き上がります。ロゴ自体のデザイン性が高ければ、そのロゴ欲しさに商品を購入する動機を引き出すこともできるでしょう。
名刺や看板、広告などにロゴを掲載すると、その会社や商品の認知も広がっていきます。単純接触効果(ザイオンス効果)によって、商品そのものを露出させなくても、ロゴを頻繁に露出させることで、ブランディング価値を引き上げることもできるのです。
自社製品と、同業他社の提供する商品とが、見た目で区別させることが難しい場合、商品に付けたブランドロゴによって、一般消費者にとって区別しやすく(選択しやすく)する機能もあります。
文字が読みにくい、あるいは読み間違えてしまうおそれがある、ロゴマークが分かりにくい、あるいは目立たないなど、機能上の課題を抱えている場合があります。
昔は、見やすさよりも「縁起の良さ」などを重視することが少なくなかったため(現在でもあります)、そのせいで視認性が軽視されているケースもあります。
また、コンピュータによるデザインの発達によって、手書きを基にしたロゴよりも、曲線や色などを簡単に綺麗に出せるようになりました。
そこで、視認性を高めることで、自社の社名や製品であることをアピールしやすくなるよう、ロゴ変更を行うことがあるのです。
過去には、文字などを立体的にしたり、影を付けたり、質感を持たせたりする「リアリズムデザイン」のロゴが主流となっていました。まだ物資に恵まれていなかった時代には、物資を提供する会社の信頼感を演出するために、重厚感のあるロゴが重宝されてきました。
しかし、物資やサービスが溢れかえっている現代社会では、「一目でそれと分かるデザイン」のロゴが求められています。
一時期は、「色彩グラデーション」を採用したロゴが流行したこともあります。コンピュータデザインの発達により、人工的なグラデーションを付けることが容易になったため、かつては「今どきのデザイン」と認知されることも多かったのです。
ただ、現代的なデザインの代表格が「フラットデザイン」です。質感や立体感などを省略して、色はベタ塗りにし、できるだけシンプルな構成にすることで、他の要素に紛れずに「目立つロゴ」となるのです。小さい画面のスマートフォンのアイコンなどに用いられることも前提とされるため、複雑なロゴは企業だけでなく消費者にも敬遠されるようになりました。
ロゴのデザイン自体に問題はないものの、経営陣が交代になったり、多角展開などで企業の方向性が見直されたりして、新たなデザインのロゴが制作される場合があります。
人々に親しまれたロゴを捨ててでも、その企業が新たなビジョンやミッションを設定し、デザインを通じて決意表明したい場面です。
ビジョンやミッションを凝縮した短文が「タグライン」として、ロゴに添えられることもあります。著名な大企業であれば、ロゴの変更自体がニュースになり、さらに社会的存在感を高めることも可能です。
世界規模で急成長しているビジュアル重視型のSNSです。社員がたった13人しかいなかった企業が、その高い将来性を買われて(あるいは脅威に思われて)Facebookに買収されたのです。
Instagramは2016年、従来のポラロイドカメラを模した質感のある「リアリズムデザイン」のロゴを一新し、カメラを抽象化してグラデーションも採用した「フラットデザイン」のロゴに変更しました。
Instagramは、スマートフォンで撮影した写真や動画をインターネット上で共有することが主要な機能ですので、スマートフォンアプリで使うことが前提となっています。ただ、フラットデザインばかりのアイコンの中で、陰影や質感のあるInstagramのロゴだけが浮いていたのも確かです。
そこで、Instagramのロゴもフラットデザインへの変更に踏み切ったのです。
太く白い線で、カメラをモチーフにしたマークを置いたことで、以前からの路線から完全に訣別するわけではなく、引き継ぐべきところは引き継ぐ意思が感じられます。紫から青、あるいはオレンジへ変化するグラデーションを採用したことには、Instagram使用者の「多様性」を適切に表現する狙いが込められています。
Microsoftは1987年から四半世紀にわたって同じロゴを使い続けていました。そのせいで、堅いイメージの代わりに軟派でない信頼性を世界中に担保していたといえます。しかし、スマートフォン対応に乗り遅れた時代錯誤の企業というイメージも付き始めていました。そこで、2012年に色彩豊かなフラットデザインのロゴに変更させ、「スマートフォン以後」のIoT時代を見据えた世界を切り拓く決意表明を込めています。
iPhoneやMacBookの画面裏にも付いていることでおなじみ、かじられたリンゴをモチーフにしたロゴですが、じつは初期からフラットデザインを採用していました。2001~2012年には、わずかに光や陰影を付けたリアリズムデザインに変更されましたが、2013年には再びフラットデザインに回帰しています。
ロゴ変更費用は、依頼するデザイナーの実績やランクによって、ピンからキリまであります。最初は自分でロゴを創ってみたけれど、そろそろデザインの専門家に依頼したいということであれば、インターネット上で数万円で制作することもできます。クラウドソーシングによって「コンペ」を立ち上げれば、安い予算で複数の案が集まりますので、比較検討することも可能です。
消費者心理や認知心理に精通していたり、ロゴを制作すること自体に話題性があったりする著名なデザイナーに依頼する場合は、数百万円から数千万円単位の予算を用意しなければならない可能性があります。
ロゴをいいものに変更することは、認知されていない商品やサービスの認知を広げる威力がありますが、広く親しまれたロゴを変更することは、人々から落胆の声が聞かれてしまい、一時的に評判が下がるリスクもあります。しかし、慣れもありますので、時間が問題を解決することも多いのです。
リスクを承知でロゴを変更する企業には、そこに強い決意表明を込めていることがあります。
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