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身体を使う肉体労働と、机に向かって仕事をするデスクワークを比べると、疲労の度合いは肉体労働の方が高いと思われがちです。ただ、デスクワークが疲れないかというと、そんなことはなく、「デスクワークも疲れる」という声も聞こえてきます。特に、腰や首の痛み、肩こりなどを訴える人が多いようですが、こうした疲れはどのように解消すれば良いのでしょうか。
今回は、デスクワークによる疲れの対処法をまとめてみました。
疲労には、肉体的疲労、精神的疲労、神経的疲労の3種類があります。
肉体的疲労は、筋肉を動かすためのエネルギーの不足と、疲労物質である乳酸が蓄積することで起こるものです。疲れやだるさ、筋肉の張りとなってあらわれます。
精神的疲労は、悩み事や人間関係などのストレスが原因となる心の疲れで、神経的疲労は、デスクワークなどで視神経や脳が緊張した状態が続くことによって起こる脳の疲れです。
デスクワークでいえば、座りっぱなしの姿勢や、パソコン画面を見つめる作業を長く続けることで、首や肩、腰などの筋肉に負担がかかる肉体的疲労や、そこからくる血行不良、視神経や脳の緊張による神経性疲労が起こりやすいと考えられます。
では、デスクワークでの疲れを軽減するためには、何が必要でしょうか。まず、パソコンに向かう姿勢のチェックです。正しい姿勢を保つことで、疲労の度合いを軽減することができるようになります。
以下に、「正しい姿勢」をご紹介しますので、ご自身の姿勢と比べてみてください。
1. 理想はキーボードに手を置いたとき、肘の角度は90度。足も、ひざが90度で足裏全体が床につくように座りましょう。足を組むのは血行不良の原因となりますのでNGです。
2. 椅子に深く腰かけ、背筋をまっすぐに伸ばして座りましょう。肩や腕への負担を減らすためには、肘かけのある椅子がおすすめです。また、背もたれのある椅子の方が、長時間の作業には適しているでしょう。
3. ディスプレイは、視線よりもやや下に設置し、目から40cm以上は離しましょう。ディスプレイが低いノートパソコンなどでは、ディスプレイをのぞき込むような姿勢になりがちですが、こうした猫背の姿勢では首の後ろの筋肉に大きな負担がかかります。逆にディスプレイが視線よりも高い場合には、頭を引き上げる姿勢になるため、こちらも首に負担をかけてしまいます。
デスクワークで疲れがたまるのは、同じ姿勢を長く続けることが大きな要因です。したがって、1時間ごとに席を立ち、軽くストレッチを行うことが有効です。ランチタイムには少し遠くまで歩くのも、リフレッシュにつながり午後からの仕事に良い影響を与えるでしょう。
ストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、血液の循環をよくすることで、疲労回復を早める副交感神経を刺激する効果があります。オフィスでも簡単にできる動きを、試してみると良いでしょう。
例えば、座ったままであれば椅子に深く腰かけ、両手を後頭部に置いたまま、ひざを伸ばし、足を前に出します。上体を後ろに反らせ、両肘を外側に開き、胸と腹が伸びる位置で呼吸を止めずに8秒間ほど静止してみましょう。
立って行うなら、足を前後に開き、両手をお尻の下で組みます。上半身の力を抜き、上体を後ろに反らし、胸を張り、あごは真上に、両肘はまっすぐに伸ばし、呼吸をしながら8秒間ほど静止しましょう。
他にも、首や肩まわりをほぐすよう、仕事中でも意識的にストレッチを行うことで、疲労回復につながるでしょう。
ストレッチで大切なことは、呼吸です。呼吸を止めながら行うと、筋肉が緊張し、血圧も上がりますが、ゆったりと呼吸をすることで、心身をリラックスさせることにつながります。
ストレッチは一人で行うのは恥ずかしかったり、動いて不審に思われたりするかもしれませんので、会社全体の取り組みとして、決まった時間に行うことなどを検討してみてると良いかもしれません。
社員の健康維持に努めるのも、管理部門の大切な仕事です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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