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インターネット上での誹謗中傷は、主に個人をターゲットにしたものが多いですが、企業にとっても無関係ではありません。今は悪評がSNSで急速に拡散されるため、情報セキュリティは以前よりも重要な課題になっています。
こうした状況に対処するため、国会では「情報流通プラットフォーム対処法」が可決・成立しました。その概要と、現在の情報管理との関連性について解説します。
2024年5月17日に公布された「情報流通プラットフォーム対処法」は、2022年10月1日に施行された「プロバイダ責任制限法」の改正法にあたり、今後1年以内に施行される予定です。
現在インターネット上に投稿される情報の中には、誹謗中傷によって他者のプライバシーを侵害するものや、著作権や肖像権を侵害するものがあります。こうした情報による侵害行為を受けた被害者は増加しており、それが原因で自ら命を絶ってしまうという事例もありました。
この深刻な状況に対処するため、プロバイダ責任制限法では、被害者が発信者を特定するための手続きが規定されました。さらに今回の情報流通プラットフォーム対処法では、SNSなどの運営事業者への規制が強化される予定です。
今回の法改正の目的は、大規模プラットフォーム事業者に対して新たな規定をして、他者のプライバシー侵害が明らかになった場合に、迅速な対応により被害者を保護することです。具体的には「X」や「Facebook」などの大規模なSNS配信事業者のほか、大手匿名掲示板の運営者などが規制の対象になります。
改正法では主に、以下に挙げる項目が事業者に義務づけられる予定です。
・総務大臣への届出
・(不適切な投稿の)削除手続きに対応する窓口の整備
・削除申出に対する迅速な調査の実施
・侵害情報調査専門員の選任と届出
・削除の申出者に対する迅速な結果の通知
今回の法改正の概略をまとめると、1つは、まずプライバシー侵害行為の場となり得る一定規模以上の事業者を明確にして、被害者に対応する窓口を設置させることです。さらにもう1つは、被害者から情報削除を求められた場合に、迅速な調査や対処の実施が義務づけられたことです。
今回の法改正で注意すべき点は、他者のプライバシーを侵害する行為の規制が、表現の自由の制限になる可能性があることです。たとえば政治に対する批評や、企業に対する正当なクレームなどが一方的に削除されるようになると、自由に情報を公開する権利まで制限されかねません。
また、ヘイトスピーチや障害者への差別など、不特定多数に配信される情報は規制の対象になりません。事業者に対して、不適切な情報の削除を義務づける内容ではないため、被害者の保護にどの程度の効果があるのかも未知数といえるでしょう。
現状ではまだ課題が多い法改正ですが、大規模プラットフォーム事業者を規定して、対応する窓口の設置を義務化する点は一歩前進かもしれません。今後さらに改正が加えられる可能性もあるでしょう。
不適切な情報発信による被害は、個人のみならず企業にとっても悩ましい問題です。企業は情報管理を強化して自衛することも重要ですが、もしも被害者の立場になった場合には、厳しい対処を求めることが被害の防止につながるかもしれません。
■参考サイト
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