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「住民税」のルーツは明治維新の地租改正

公開日2019/03/09 更新日2019/03/10 ブックマーク数
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これまで、所得税、法人税と、代表的な税金についての概略を取り上げてきましたが、今回は、人々にとってもっとも身近な税のひとつでもある住民税について、その誕生から現在にたるまでの歴史を振り返ってみましょう。

住民税は公共サービスの経費を負担するためのもの

住民税は、地方自治体が、その年の1月1日現在に居住している住民に課す地方税のひとつです。道府県民税と市町村民税を合わせて住民税といいます。

市区町村から住民税の納付書が送付されるのは6月で、概ね6月、8月、10月、1月の4期で納めることになっています。

住民税は、地方自治体が住民に提供する公共サービスの経費を負担するためのものですが、納付する税額は、前年の1月1日から12月31日までの所得額に応じて算出される「所得割」と、各自治体が定めている一律に課せられる「均等割」を合算した額となります。

「隣の市の方が住民税は安い」といったことが、ときどき話題となりますが、それぞれの市町村によって、税額が異なっているからです。

明治維新の税制改革に住民税のルーツ

今では、納めることが当たり前になっている住民税ですが、個人に課せられる住民税の始まりを紐解くためには、明治維新の頃にまで遡らなければなりません。

新しく誕生した明治政府は、明治4年に廃藩置県、明治6年に地租改正、そして明治8年に国費に充てるものを国税、府県の費用に充てる租税を府県税と呼ぶことにして、国税と地方税の区別することにしたのです。

さらに、明治11年の地方税規則により、“府県税戸数割”という、国税の附加税が設けられましたが、そこには明確な基準がなく、見立てによって課税していたようです。

市制と町村制が整備された明治21年になって、ようやく現在の住民税の原型ともいうべき、市町村が所得税に対して附加税を課税する形ができました。府県が所得税に対して附加税を課税できるようになったのは、明治41年のことです。

ただし、附加税が課税できるようになったとはいえ、国の許可が必要なうえ法的な制限もあったことから、現在の住民税とは、かなり性格は異なっていたようです。

現行の住民税は第二次世界大戦後から

明治から大正へと時代が変わるにつれ、税制も何度か改正されてきましたが、市町村民税が創設されたのは、戸数割が廃止となった昭和15年のことです。

昭和21年に都道府県民税が創設されましたが、シャウプ勧告に基づく昭和25年の税制改正によって、それまでの都道府県民税、市町村民税が廃止となり、新たに現行の市町村民税が設けられることになりました。

この時点では、住民税は市町村民税のみでしたが、昭和29年には市町村民税の一部を充てる道府県民税が創設され、それが現在まで続いているようです。

ところで、住民税は、個人にだけ課せられる税金ではありません。住民には、法人も含まれます。地方税法(第226号)によって、事務所又は事業所の所在する法人及び居住する個人に対して、課せられる税金です。

法人の住民税は、個人の住民税と違って、シャウプ勧告による税制改革によって設けられた市町村民税の均等割が始まりですから、その歴史は比較的浅いといえるでしょう。

まとめ

税金の歴史の中で、年貢として「米」を納めていた時代から、明治政府が行った租税制度改革である地租改正によって、「お金」で納めるようになったのは、安定した財源を確保することが目的だったようです。

なぜなら、お米の場合、天候によって収穫量が左右され、収穫量によって価格も変動してしまうからです。いずれにしても、税金については、経理担当者だけでなく、ビジネスマンとして、基本的なことは押さえておくようにしましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。

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